ミュージカル映画「隣人のゆくえ」吉田玲、大林宣彦監督最新作の主人公に抜てき!
2019年9月11日 00:00

[映画.com ニュース] 2017年に公開されたミュージカル映画「隣人のゆくえ あの夏の歌声」に出演した新人・吉田玲が、日本映画界のレジェンド・大林宣彦監督の最新作「Labyrinth of Cinema=海辺の映画館 キネマの玉手箱」で主人公の少女役に抜てきされた。このシンデレラストーリーの“始まり”となった「隣人のゆくえ あの夏の歌声」は、9月14~20日に東京の池袋シネマ・ロサでアンコール上映されることが決定している。
「隣人のゆくえ あの夏の歌声」は、社会人として働きながら映像制作活動を行う柴口勲監督が、下関市・梅光学院の中高生40人をキャスト、スタッフとして撮り上げた自主映画。両親の別れた日、カンナ(正司怜美)は忘れ物を取りに学校へ戻る。校内の歌声に誘われて、辿り着いたのはミュージカル部だった。「夏休みの間、私たちのたった一人の観客になって」と頼まれた彼女は、迷いつつも部室へと通い、忘れ去られた下関の歴史に触れていく。
大林監督は本作について「奇跡の映画と出逢った!」と絶賛。「少女らの実年齢に驚きました。一所懸命に、唄を学び、舞踊を練修し、伝えることに励んだ。生きるとは、一所懸命なり! 彼女らの創意と、努力と、一瞬をもおろそかにせぬ一所懸命に、拍手を! 彼女らの表現力を以って、この映画は映画たり得た。しかも、奇跡の映画に」とコメントを寄せ、金子みすゞ役を演じた吉田の“輝き”に引きつけられたようだ。

02年3月15日に下関市で生まれ、07年から地元の劇団「Zing♪Zing」でミュージカルを始めた吉田は、「私にとっては『隣人のゆくえ』があるから『海辺の映画館』があり、『海辺の映画館』があるから『隣人のゆくえ』もあり、今の私があるのだと思っています」と胸中を吐露。「隣人のゆくえ あの夏の歌声」出演時は中学2年生、公開時は高校1年生――本州の片隅にいた名もなきひとりの女子高校生が、「Labyrinth of Cinema=海辺の映画館 キネマの玉手箱」で大きく羽ばたこうとしている。
柴口監督は、今回の抜てきに関して「私は『こんな夢物語があるだろうか?』と思っています。大手事務所や露出度ありきのキャスティングが主流の映画界で、こんなに大きな映画の主演に事務所にも属していない片田舎のJKがキャスティングされたのです」としみじみ。「しかも『隣人のゆくえ』は中高生が撮影し録音し照明を当て、劇中歌を作曲し演奏し振り付け、広報まで手がけた自主映画なのです。その中から大林監督に吉田が掬い上げられたことは、まるでよく言うアメリカンドリームに匹敵すると思わずにいられません」と語っている。
「隣人のゆくえ あの夏の歌声」は、9月14、15日の午前11時25分、16~20日の午前11時15分から池袋シネマ・ロサで上映。なお、「Labyrinth of Cinema=海辺の映画館 キネマの玉手箱」は、10月に第32回東京国際映画祭、11月に広島国際映画祭2019で披露され、20年春に劇場公開を予定している。
(C)i SHIBAGUCHI FILM
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