“漫画家・北条司” だからできる、驚異の実写映画製作手法 松下奈緒&ディーン・フジオカが現場語る
2019年7月1日 12:00

[映画.com ニュース] 人気漫画「シティーハンター」「キャッツ・アイ」などで知られる北条司氏が総監督を担う実写映画「エンジェルサイン」の撮影現場が、このほど報道陣に公開された。記者たちが目を見張ったのは、“漫画家・北条司”ならではの製作手法。主演の松下奈緒とディーン・フジオカも例外ではなく、そのユニークなアプローチについて語った。
セリフを排除し、映像と音楽のみで紡いだ長編オムニバス映画。実写映画初挑戦の北条総監督は“プロローグ”と“エピローグ”に携わっており、チェリストのアイカ(松下)とピアニストのタカヤ(フジオカ)が織りなす愛の物語を描く。
報道陣が訪れたのは、3月20日に東映東京撮影所で行われた現場だ。北条総監督は、セットの正面に設置された拠点に、静かに佇んでいた。ディレクターズチェアに腰掛けながらモニターを凝視し、時折り立ち上がっては、ベースをぐるりと囲む衝立(ついたて)に目を向ける。そこには、当日の撮影シーンを描いた絵コンテが、何10枚とびっしり貼り付けられていた。

北条総監督が自ら描き上げた絵コンテだ。漫画でいうところの“ネーム”や“下書き”にあたるもので、ペン入れをすればそのまま掲載原稿になりそうな、これだけでも売り物になりそうなほどのクオリティ。横長の紙に、北条総監督による絵が左、ト書きが右に配置されており、該当シーンの撮影が終わると衝立から取り外されていった。
今作には台本はなく、北条総監督の絵コンテが、そのままシーンの指示書となっていた。物語展開や場面説明はもちろん、カメラの画角やキャラクターの表情、距離感、美術、小物など、絵コンテを見ればすべてが描かれている。漫画の手法を実写映画の撮影に応用し、北条総監督のイメージを自身の手で高度に具現化する。通常の現場ではまずお目にかかれない、“漫画家・北条司”だからこそ可能なアプローチといえる。
絵コンテを目の当たりにした感想を、松下は「『北条先生の絵だ!』と感動しました。小さいときから見ていた北条先生の“作品”に、私が参加させてもらえるんだ。世界観が、絵コンテを読めば手に取るようにわかったんです」と声をはずませる。フジオカも「自分の役が、(『シティーハンター』の主人公)冴羽リョウに見えてくるんです」と目を輝かせ、「僕の世代の男の子は、みんなもれなく、冴羽リョウになりたかった。北条先生の作品に参加させてもらえることは、非常に光栄です」と言葉を重ねた。

北条総監督にとって、初めての実写映画。松下はその印象を、「衣装合わせの際、監督が『着たいものを着ればいいから! 嫌だ、と思うことがそもそもよくない。自分のイメージをそのまま演じて』とおっしゃってくれたんです」と振り返り、「初めてな気がします、そんな言葉をかけてもらえたのは。作品に参加することがもっともっと楽しみになりました」と信頼を明かす。セリフがない芝居に対しては、「今までセリフというベースの上に、表情や仕草があると思っていました。しかし今回演じてみて、言葉はもちろん必要ですが、(役どころの)気持ちになることのほうがもっと必要だったんだと、改めて勉強させていただきました」と手応えをにじませた。
フジオカは「サングラスがすごく似合う。あれだけディレクターズチェアとサングラスが似合うのは、ウォン・カーウァイか北条先生くらい」と惚れ惚れ。「ハードボイルドな外見からは想像がつかないほどの、柔らかさ。本当に僕らを信頼してくださっていて、各セクションのプロたちが仕事をしやすい環境にしてくれる」とし、「北条先生が『自分が言わなくても、皆が思うようにやってくれる』とポロッとおっしゃってくれて。それはすごく理想的な状況」と最敬礼だった。

北条総監督に話を聞くと、担当パートの絵コンテは4日間ほどで描き上げたという「漫画だと、自分の頭に浮かぶ最適な“瞬間”を選択し、ひとつのコマに描かなくてはいけない。今回の絵コンテは、頭に浮かぶすべての瞬間を描けるんです」と、従来とはまた違った充実感を得ている様子。週刊少年ジャンプ時代は、約20ページのネームを1日で描いていたそうだが、「漫画だと、ネームを描いた後のペン入れが一番大変。今回は、絵コンテのあとは何もしなくてもいいから、むしろ楽なんだよね(笑)」とジョークを飛ばしていた。北条総監督が思い描く“最高の瞬間”が、映画でどのように具現化されているのか、スクリーンで確認したい。
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