向井理「いつまた、君と」で見せた故野際陽子さんの姿勢に深い感銘
2017年6月19日 14:35

[映画.com ニュース] 向井理の祖母・芦村朋子さんの半生記を映画化した「いつまた、君と 何日君再来(ホーリージュンザイライ)」の公開直前ヒット祈願イベントが6月19日、東京・神田明神で行われ、向井と尾野真千子、メガホンをとった深川栄洋監督が出席。映画のヒット祈願を終えた向井らは、6月13日に81歳で死去した共演者の野際陽子さんとの思い出を語った。
向井自身が企画・出演した今作は、衣食住もままならない戦後の動乱期を生きた一組の夫婦、妻・朋子(尾野)と夫・吾郎(向井)の愛の物語を紡ぐ。朋子の孫・理(成田偉心)が、突然倒れてしまった朋子にかわって半生記をまとめるなかで、祖父と祖母が歩んできた戦中戦後の波乱に満ちた道のり、50年におよぶ家族の歴史を知っていく。
深川監督は、肺せんがんのため他界した野際さんについて「(撮影中は)体調の悪い素振りを見せず、明るく振舞っていらっしゃって、我々の緊張をほぐそうとしてくれました」と述懐。撮影は2016年2月に行われたが、11月にも再撮影を行ったようで「その時に仰っていた『もう撮り直しはないわよね?』という言葉を鮮明に覚えています。ご自身で何かを感じたうえでの発言なのか、野際さんなりの仕事の姿勢なのか。『立つ鳥跡を濁さず』という言葉が相応しいのかわかりませんが、そういう幕引きをされたのかなと感じました。強くて優しくて凛とした女優さんでした」と振り返っていた。
野際さんが演じたのは、現代パートの朋子役。向井は「自分の祖母がどういう人だったのかということを知るための質問状を送ってくださったり、写真を貸してほしいと言われました。ご自分から意欲的に実在していた人を演じようという姿勢を見せていただき、何より役のことを一番に考えてくれた方でした」と野際さんの女優としての在り方に深い感銘を受けたようだ。そして野際さんがつくり上げた劇中の朋子に「僕にしかわからないと思いますが、(祖母に)雰囲気も似ていました」と驚きつつ「多くの人にその姿を見てもらうことが、野際さんに対する恩返しになると思います」と語っていた。
尾野が演じた、若かりし頃の朋子のイメージを壊さないようにという意識で役づくりに臨んだ野際さん。「自分がこの映画で伝えたいことのひとつに“受け継ぎ”というものがあります」と口を開いた尾野は、野際さんの役にかけた思いを知り「つながりってこういうことなんだなと思います」と告白。「野際さんという人が演じてくれたことが、ひとつの作品となって受け継がれていければいいなと感じています」と胸中を明かした。
「いつまた、君と 何日君再来(ホーリージュンザイライ)」は、6月24日から東京・TOHOシネマズ新宿ほか全国で順次公開。
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