妻夫木聡は演出家に寄り添う俳優 行定勲監督が最大限の賛辞
2017年4月10日 12:00

[映画.com ニュース] 熊本県で開催されていた「くまもと復興映画祭powered by 菊池映画祭」(4月7~9日)で俳優・妻夫木聡の特集上映が行われ、主演3作品「ぼくたちの家族」「ジョゼと虎と魚たち」「春の雪」が上映され、妻夫木と同映画祭ディレクターの行定勲監督がトークショーに登壇した。
同特集上映は俳優にフォーカスし、初回は同県出身の高良健吾、昨年は中井貴一、今年は妻夫木を招いた。行定監督は「主演俳優の言葉は、ときに監督の言葉を凌駕する」と明かし、俳優の視点で映画を語る面白さがあるという。
妻夫木は、普通の青年からサイコパス、ゲイ、殺人者まで、さまざまな役を演じているが、行定監督は「成功者やヒーロー役は誰でも演じられるが、普通の男を演じさせたら(同世代で)妻夫木の右に出る者はいない。そういう立場を切り開いた男だと思う」と絶賛する。
「ぼくたちの家族」(監督:石井裕也)は、普通の青年が家族と向かい合う物語。妻夫木は、出演した理由を「完璧な家族は存在していなくて、それぞれが不協和音を抱えていると思う。この映画は、病気をきっかけに家族が壊れて、でも壊れたからこそ再生できることもあって。戻れる場所があることは大切なことだと伝えています」と語る。
行定監督も「そういう再生は今の熊本に響くはずだ」と言葉を添える。今後どのような役で妻夫木を起用したいか、と聞かれると「たとえば大人の強欲な男をやってもらいたいですね。彼は泣きの役は多いけれど、強欲な男が泣き崩れたらどうなるのか、そういう意外な役をみて見たい」と期待の言葉を残した。
また、「ジョゼと虎と魚たち」(監督:犬童一心)で演じた恒夫の泣きのシーンも、「妻夫木聡という俳優の大きなイメージになっている」と行定監督。妻夫木は、同作を観客と一緒に鑑賞して泣きそうになった瞬間があると話す。それは、ジョゼ(池脇千鶴)が魚を焼くシーンだ。「最後にジョゼが強くなっていく姿が描かれていますが、スタッフの方に、あの魚は何ですかって聞いたんです。ジョゼが焼いているのは、“サワラ”。サワラを漢字で書くと、魚へんに春。最後にこの魚をジョゼに焼いてほしかった、というスタッフの思いを聞いて、泣きそうになったのを覚えています」。
妻夫木主演、行定監督の「春の雪」は、映画祭最終日(9日)に熊本県立劇場でフィルム上映された。同作は大正初期の日本を舞台に、互いに思いながらも切ない運命をたどる幼なじみの愛の物語。フィルムで見られるのはこれが最後かもしれないと、約10年ぶりに鑑賞した行定監督は、当時を振り返り「妻夫木は演出家に寄り添う俳優」だと話す。「この映画で大切にしたことは、竹内結子の役をどう美しく、どう儚く映し出すかであり、妻夫木の役割はそういう演技を彼女から引き出すことでしたが、いつも(監督の)隣にいてくれることで、こちらの意図を自然と汲み取って演じてくれました。彼のような俳優はなかなかいない」と最大限の賛辞をおくった。
フォトギャラリー
関連ニュース
【アマプラ12月配信まとめ】「#真相をお話しします」「トワウォ」「ふつうの子ども」「サブスタンス」「バッドガイズ2」見放題配信!
2025年11月30日 13:00
映画.com注目特集をチェック
ウォーフェア 戦地最前線
【配信を待つな!劇場で観ないと後悔する】戦場に放り込まれたと錯覚する“レベルが違う”究極没頭体験
提供:ハピネットファントム・スタジオ
イカれた映画を紹介するぜ
些細なことで人生詰んだ…どうにかなるほどの強刺激、感情ぐっちゃぐちゃになる超オススメ作!
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
なんだこの“めちゃ面白そう”な映画は…!?
【妻を殺したのは…自分…?】あなたにも起こり得る驚愕×強刺激×ド迫力タイムリミットスリラー!
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
エグすんぎ…人の心はないんか…?
【とにかく早く語り合いたい】とにかく早く観て! そして早く話そうよ…!
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
こんなに面白かったのか――!!
【シリーズ完全初見で最新作を観たら…】「早く教えてほしかった…」「歴史を変える傑作」「号泣」
提供:ディズニー