冤罪か、犯罪か―インド発、ベネチア受賞の異色法廷劇「裁き」予告公開
2017年4月7日 17:00

[映画.com ニュース]第71回ベネチア映画祭ルイジ・デ・ラウレンティス賞とオリゾンティ部門作品賞受賞作で、アカデミー賞外国語映画部門インド代表となった映画「裁き」の公開が7月に決定、このほど予告編とビジュアルがお披露目された。
ボリウッドとは一線を画したスタイルの作品を発表し、ハリウッド・レポーターの「世界で最も将来が期待されている30歳以下の映画監督」に選出された、インド新星チャイタニヤ・タームネー監督による異色の法廷劇。自殺を扇動する歌を歌ったという不条理な容疑で逮捕された歌手と、彼の運命を握る裁判官、検事、弁護士が織りなす法廷の攻防、そしてそれと並行する人々の私生活を、独特の視点とカメラワークで描く。
インドの裁判やカースト、家族といった社会システムを背景に、国家権力などの問題にも踏み込みながら、ユーモラスかつ洞察力に富んだ視点で人間を描いており、このほど公開された予告編でも、その一端をうかがい知ることが出来る。
ある下水清掃人の死体がマンホールの中で発見された。ほどなく、年老いた民謡歌手カンブレが逮捕される。扇動的な歌が、下水清掃人を自殺へと駆り立てたという容疑で、カンブレの裁判が下級裁判所で始まる。理論的で人権を尊重する若手弁護士、100年以上前の法律を持ち出して刑の確定を急ぐ検察官、何とか公正に事を運ぼうとする裁判官、そして偽証をする目撃者や無関心な被害者の未亡人といった証人たち。インドの複雑な社会環境の中で、階級、宗教、言語、民族など、あらゆる面で異なる世界に身を置く人間のそれぞれの私生活と、法廷の中での一つの裁きが多層に重なっていく。
「裁き」は、7月からユーロスペースほかで全国順次公開。
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