松田龍平、初の“おじさん”役で新境地開拓!山下敦弘監督が児童文学の金字塔を映画化
2015年12月1日 05:00

[映画.com ニュース] 日本を代表する映画俳優・松田龍平が、北杜夫氏の人気児童文学作品を山下敦弘監督のメガホンで映画化する「ぼくのおじさん」に主演し、初めての“おじさん”役に挑んでいることがわかった。
松田が演じるおじさんは、兄夫婦の家に居候し、大学の臨時講師として哲学を教えているからか屁理屈ばかりこねているが、何かに熱中するとすさまじいエネルギーとやる気を見せるという役どころ。物語は、甥(おい)っ子の雪男(兄夫婦の長男)目線で描かれており、最後までおじさんとしか呼ばれない異色の主人公だ。
今作の企画・脚本を手がけた須藤泰司プロデューサーは、小学生の頃に読んだ原作が強く印象に残っており、いつか映画化をと考えていた。そして、「探偵はBARにいる」シリーズで主演・大泉洋とバディを組む松田の自然体の演技を見て、「もう少し年齢を重ねた彼に“おじさん”を演じてもらいたい」と切望。自ら脚本を書き上げ、映画化にこぎ着けた。
松田の次なる“相棒”は、「小学生のぼく」こと春山雪男に扮した子役の大西利空くん。時におじさんを叱咤激励するしっかり者の甥っ子という、今作に必要不可欠な役割を担っている。昭和40年代をベースに書かれている原作から、映画は時代設定を現代に置き換えているが、どこか懐かしい昭和の空気感はそのまま。配給を手がける東映では、誰からも長く愛される21世紀版の「寅さん」ならぬ「おじさん」でシリーズ化を狙っているという。
須藤プロデューサーからのラブコールに応えた松田は、10月5日に都内でクランクイン。同23日に日本パートをクランクアップし、舞台はハワイへ。おじさんが、見合いで一目ぼれした日系四世で絶世の美女・稲葉エリーを追いかけて、雪男を連れてハワイへと旅立つというストーリーにそって、現地ロケを敢行。10月30日にオアフ島で撮入し、ハワイ島での撮影を終えた11月15日にオールアップを迎えた。
松田は、今作について「“ぼく”が、哲学者で変わり者のおじさんを観察するところから始まる物語は、ほのぼのしていて、どこかノスタルジックですごく面白いと思いました」と話す。利空くんに対しては、「“ぼく”の雪男は大人びた少年なんですけど、演じている利空は撮影の本番ギリギリまで遊んでたりするやんちゃなヤツで、その現場の空気感がとても心地良かったです」と太鼓判。そして、「ハワイの撮影では、現地のスタッフも合流して、日本の撮影とはまた違った濃厚な日々でした。ぼくとおじさんの思索の旅が日本からハワイへ広がって、映画の中にどう溶け込んでいるのか、僕自身も楽しみです」と完成を心待ちにしている。
今作を「個人的にチャレンジの連続」だったと振り返る山下監督は、「例えば“子どもたちに見てもらえる映画にする!”とか“初の海外ロケ!”など至るところで様々な壁にぶつかる…はずだったんですが、肝心のその壁が柔らかく優しかったので、心地良く現場を終えることが出来ました。たぶん、それは原作者・北杜夫さんの作品世界のおかげだと思っています」とコメントを寄せた。
「ぼくのおじさん」は、2016年秋に全国で公開。
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