伊武雅刀、現代日本の個人主義に警鐘
2010年10月19日 17:13

[映画.com ニュース] 歴史的大事件「桜田門外の変」の全ぼうに迫る本格時代劇「桜田門外ノ変」(佐藤純彌監督)が公開中だ。安政7年3月3日、改革を目指した攘夷派の水戸脱藩士・関鉄之介(大沢たかお)ら18人が、開国を断行した江戸幕府の大老・井伊直弼を暗殺した事件。同作で、井伊を演じた伊武雅刀が撮影時のエピソードや、現在の時代劇ブームについて語った。
井伊はペリー来航以来の外圧から、鎖国の門戸を開き、大老に就任すると敵対する徳川斉昭に賛同する各藩の藩士・公家への弾圧(安政の大獄)に手を染める。映画の中では、唯一の“悪役”だ。
「歴史上の人物ですが、資料をあまりに読みこむと、それに引きずられてしまうんでね。今回はあえて、井伊という人物の(ストーリー上の)立場や役割を成立させることに重点を置きました。井伊さんは大老になる前は、当代きっての文化人でしたが、そういう“いい面”を表現できる余白はなかったですね」
北大路欣也演じる徳川斉昭と対じするシーンは、ベテラン俳優が火花を散らす大きな見せ場だ。伊武は、「北大路さんといえば、子どものころからあこがれていた銀幕のスター。『忠臣蔵』(1959年製作の『忠臣蔵 桜花の巻・菊花の巻』)でのりりしい姿も記憶にありますし、そんな方と共演できるんだから、もう楽しい、楽しい」とニッコリ。それでも、「井伊は井伊で重責を背負わされながら、開国という決定をしなければいけない。自分の信念を貫く強さを表現しなければいけなかった」と振り返る。
今年の日本映画界は、立て続けに新作時代劇が公開される“時代劇イヤー”。伊武も同作に加えて、「最後の忠臣蔵」(役所広司主演)でも存在感をいかんなく発揮している。
「今の日本って、年長者を敬う気持ちがなくなり、どんどん個人主義に走っているでしょ。でもそれはおかしいと思い始めている人もいる。日々、切磋琢磨し日本を支えてきた人物を通して、歴史がつちかってきた良い部分を日本人として見つめ直す時期に来ているのかもしれない。自然とね。武士らしい政治家がどんどん出てくれば、日本ももっと良くなるんじゃないかな」
時代劇に出演すると、自分自身も身が引き締まるという。「着物にかつら。それだけで凛として、自然と背筋も伸びますね。当時の服装は、それ自体が着る人をだらしなくさせないというか。でも時代劇はウソがつけるから……演技は楽しいですよ(笑)」
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