カンヌを2度制覇した、ダルデンヌ兄弟の演出方法
2005年12月6日 12:00

常に貧困層の若者を主人公に、現代社会の抱える問題を見つめてきたジャン=ピエール・ダルデンヌとリュック・ダルデンヌの兄弟監督。彼らの新作「ある子供」は、毎日盗みを働いてその日暮らしをしている青年が、恋人との間にできた子供を売ってしまったことで起こる事件と、青年の成長を描いたドラマだ。本作の日本公開前に来日した兄弟に話を聞いた。
2人の作品は手持ちカメラで人物を捉え、音楽も過度の装飾もなく、あたかもドキュメンタリーのように対象に迫る。「私たちは“身体がそこにあるようにすること”に興味があるのです。私たちは演技によっても、衣裳や音楽、照明によっても、そうした効果をもたらそうとは思っていません。人物たちが“人形”ではなく“個人”として“存在”することが重要なのです」
そのために“演技”ではなく“動き”を入念にリハーサルし、撮影では何度もテイクを繰り返すことによって「余計なものが排除され、より自然なものになる」という。「私たちがプロの俳優を極力使わないのも、その役者がそれまで演じてきた役柄が観客との間のカーテンになってしまうからです」
本作の主人公ブリュノは、生まれたばかりの赤子をまるで物のように簡単に売り払ってしまう。しかし、そのことで恋人から疎まれ、初めて痛みを知る。「主人公は最初、感情のない人間で、だから赤ちゃんを物のように扱ってしまう。これは彼が感情を取り戻していく物語ですが、この“感情の不在”が現代を反映していると思うのです」
本作は本年度カンヌ映画祭でパルムドールに輝き、99年「ロゼッタ」に続いて早くも長編6作目で2度のパルムドールを受賞するという栄誉に輝いている。12月10日より、恵比寿ガーデンシネマにて公開。
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