シンクロナイズドモンスター

劇場公開日:2017年11月3日

シンクロナイズドモンスター

解説・あらすじ

「プラダを着た悪魔」「レ・ミゼラブル」のアン・ハサウェイ主演で、なぜか巨大怪獣を操ることができるようになった負け組の女性が、自らの人生と世界の危機に立ち向かう様を描いた異色モンスター映画。ニューヨークで職を失い、毎晩のように酒に酔って暴走した挙句、同棲中の彼氏に追い出されてしまったグロリア。すべてを失った彼女は生まれ育った故郷の田舎町に帰ってくる。その一方、韓国ソウルで謎の大怪獣が出現したというニュースが世間を騒がせていた。テレビに映し出された怪獣の映像を見たグロリアは、ある異変に気づく。それは自分の動作が巨大怪獣の動きと見事にシンクロしているという驚きの事実だった。舞い上がったグロリアは、怪獣を操り世界を混乱に陥れるが……。主人公のグロリアを演じるハサウェイは製作総指揮も務め、ジェイソン・サダイキス、ダン・スティーブンス、オースティン・ストウェルらが脇を固める。監督は「エンド・オブ・ザ・ワールド 地球最後の日、恋に落ちる」「ブラック・ハッカー」のナチョ・ビガロンド。

2016年製作/110分/G/カナダ
原題または英題:Colossal
配給:アルバトロス・フィルム
劇場公開日:2017年11月3日

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(C)2016 COLOSSAL MOVIE PRODUCTIONS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

映画レビュー

4.0 誰もが世界と繋がっている。繊細かつ破壊的に。

2017年11月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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怖い

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共感した! 5件)
牛津厚信

4.5 単純で難しい

2026年1月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

2017年の作品
ジャンルはコメディに分類されている。
原題名は「Colossal」 英語で 「巨大な」「非常に大きい」 という意味
語源は「colossus(コロッサス)」で、古代ギリシャの巨大な像を指す言葉から来ている。転じて、圧倒的に大きいものや存在感のあるものを表すときに使われるようだ。

さて、
この物語の解釈は非常に難しい。
破壊された都市を「ソウル」にしたのは、ソウルという言葉の響きであり、つまり魂の破壊があったことを示しているのかもしれない。

グロリアは幼い時期をソウルで過ごしたわけではないが、学校の宿題のテーマ、ジオラマ制作をソウルに選んだ。

冒頭のソウル市街の公園で、韓国人少女が見たモンスターは、その瞬間、幼いグロリアが見てしまったオスカーの正体に対する怒りが、モンスターを生み出したことを示している。
その場所が、今ではあの公園になったのだろう。

物語はぶっ飛んだ設定だったが、それをモチーフに、主人公グロリアの現在が荒んでしまっている原因を特定し、その要因を排斥、そして自分自身を取り戻すというごく一般的な着地点となっている。
この単純な解釈がなぜ難しいのかというと、「モンスターによる都市の破壊」が現実として描かれているからだ。
実際にけが人や死人までいる。
これはシャレになっていないが、映画ならではとも言えるが、是非がはっきりと分かれる。

オスカーが、バーの中で大きな葉浴びに火をつけた行為は異常だが、「この店でする最も馬鹿なこと」は何だとティムに質問した。
この行為に、同情と同感を示したのがグロリアだったのかと思ったが、おそらく逆で、グロリアは支配の中にいたのだろう。
グロリアはティムと一緒に戻るとは言えなかった。
このことはグロリアが目覚める過程ではあるものの、オスカーの行為とグロリアの心情に対する解釈は非常に難しいと言わざるを得ない。

さて、
グロリアの記憶障害が伏線となっているが、それは幼い時の出来事に繋がる。
しかし、
モンスターまで生み出すほどの強い怒りを覚えた場合、それを忘れてしまうなんてことがあるだろうか?
仮に忘れても、些細なことで一瞬で思い出すはずだが、グロリアは思い出すまでに時間が必要だった。
グロリアにはモンスターを生み出した認識はない。
ただ、当時その場所で、グロリアが感じた大きな怒りが、未だに残ってしまっていたということなのだろうか?

グロリアはソウルに行き、オスカーと対峙した。
オスカーを掴み、持ち上げ、どこかに放り投げたが、彼は実際無事だったのだろうか?
通常であれば、死んでいるはず。
花火を爆発させて、グロリアの自宅にいたオスカー。
グロリアはその本性に気づく。
風で飛ばされたジオラマを、オスカーは追いかけて拾ってくれると思っていた。
しかしそこに見た本性に、グロリアの本気の怒りが見えたが、同時に彼女はそれを封印してしまったのではないだろうか?
この本心を隠す行為は、日本人には特に多いように思う。

グロリアはニューヨークに出た。
そこでネット記事のライターになったが、失業した。
ジョエルがその記事のアドレスを訪ねたが、既に削除されているであろうアドレスを、グロリアはごまかすように教えなかった。
しかし後日オスカーは、「君の記事を全部見たよ」と言った。
この言葉にグロリアは、「削除されていなかったのかな?」と思ったはずだ。
同時に、オスカーに対する違和感が出たのだろう。
このあたりのプロットもかなり手が込んでいる。

ただ、なぜ彼女はジョエルと一晩一緒に過ごしたのだろう?
それが、彼女のだらしなさだったのか? 彼女の意図の解釈は非常に難しいのは、やはり彼女が「アン・ハサウェイ」だからだろう。
アン・ハサウェイに対する思い込みというのか、絶対というのか、とにかく彼女のオーラが解釈を邪魔している。
かなり譲歩すると、グロリアは潜在的に危機を感じ、オスカーから距離を取りたかったのかもしれない。
彼女が想い出せない想い出の中心に、オスカーの存在を感じざるを得ないからだろう。

この物語は、表面上明らかには描かれないグロリアの心情と、オスカーの心情が核となっている。
物語上、グロリアはオスカーに対する違和感と、思い出しそうで思い出せない過去、その清算のために帰省したことになるが、おそらく人間はみな、自分の意思ではなく、身体という本体が持つ大きな意思によって動かされているという「スピリチュアル」な考えがこの作品の下敷きになっている。

では、オスカーの心情はどうだろう?
彼は離婚し生活はぐちゃぐちゃだ。
グロリアはティムに何度も「嫉妬」という言葉を投げかけたが、その言葉は、本当はオスカーの心境だったのではないだろうか?
彼は帰省したグロリアを見つけるが、彼女のプアさをすぐに見破る。
そこに見えるのが、「NYで失敗」と、ほくそ笑む彼の本心だ。
彼らとだらだらと過ごすのも、彼女のだらしなさを知るきかっけとなった。
オスカーの人格は物語上明確に描かれているが、彼の本性を知るのは離婚した奥さんとグロリアだけだったのかもしれない。

バーで花火をした行為と「彼女は残る」と宣言したのは、オスカーはすでにグロリアの心情を理解したという宣言だったのだろう。
グロリアは過去の出来事を思い出し、オスカーに「あなたは自分が嫌い」「ちっぽけな世界にいる自分が嫌い」と指摘した。
本心を見破られたオスカーは激怒し、二人の格闘が始まる。

オスカーは、公園で暴れることがソウル市民を傷つける行為であり、それを人質にグロリアを支配できると考えた。
現実にモンスターが現れ、ソウル市民が傷つくことをグロリアは恐れた。
ジオラマを破壊したオスカーは、自分の出来より良かったからだろうか。
その心根は非常に矮小だ。
同時に、非常に強い怨念のような怒りを覚えたグロリア。
文字通り、その出来事が二人のソウル(魂)を破壊したのだろう。

個人的に振り返ると、確かに当時親や同級生や教師に感じた「怒り」のようなものを思い出す。
今ではもう思い出せないほど遠くへ行ったその感情は、本当にどこか遠くへ行ってしまったのだろうか?
それとも、未だ心の奥底で燻っているのだろうか?

この物語は、今でもまだ燻り続けている当時の思いが、当事者同士が再会したことで生まれた。
表現はぶっ飛んでいたが、実際人は皆、似たような思いを隠して生きているのかもしれない。
グロリアは、彼女の魂を破壊した根源のオスカーを退治することで、自身を取り戻したことになるというぶっ飛んだ設定ながらも、人間の深い心の闇をしっかりと捉えていた作品だった。

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R41

5.0 作品としては破綻しているが、破綻している人が踏み出す1歩目である。

2025年10月24日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

難しい

斬新

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すけちゃん

2.0 設定は面白い!

2025年2月10日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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kossy