真夜中のカーボーイのレビュー・感想・評価
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【今作は、人心も気候も寒い大都会ニューヨークの中で埋没し、暖かきマイアミに向かう未来無き男二人の姿を描いた切ない作品である。テキサスから来た純朴で心優しき男の姿が沁みる作品でもある。】
■テキサスの片田舎からニューヨークへやってきたジョー(ジョン・ヴォイト)。
だが現実は厳しく、カウボーイを気取る彼の夢は遠のいていくばかりの日々。ある日、彼はラッツォ(ダスティン・ホフマン)という喘息持ちの片足の悪い男と出会う。はみ出し者同士で友情を深めるが、ラッツォの病状は日増しに悪くなっていく。
◆感想
・初めて観たが、何とも切ない気持ちになる映画である。要するに、田舎のテキサスから、ニューヨークに行けば何とかなるさ、と言う大した考えもない男が、イキナリ、行きのバスの中では、婆さんに“電気を付けるな!”と言われ、ニューヨークに来ても仕事にもあり付けず、バーで出会った貧乏男と、暖房もない部屋で共に暮らし始めるという物語である。
・どうも、この作品は「アメリカンニューシネマ」と言うジャンルの傑作らしいのであるが、では、「アメリカンニューシネマ」とは何ぞや、と思い調べると、自称映画評論家たちの言う定義が、見事にバラバラなのである。
何だかなあ。
■但し、今作は、そんなツマラナイ和製の「アメリカンニューシネマ」などと言う言葉を使わなくとも、夢を抱いて大都会に来た青年ジョーと、大都会の片隅に逼塞しながら生きていたラッツォが偶然出会い、ジョーは極寒のニューヨークで、病のラッツォの為に、売血をして金を稼ぎ、彼が希望する暖かきマイアミに二人でバスで向かう姿が良いのである。
そこには、素朴なジョーと言う青年の人間性の豊かさが、現れているのである。無償の献身と言っても良いであろう。
何よりも、劇中で頻繁に流れるハリー・ネルソンが明るく軽やかに歌う「Everybody' s Talkin」が今作に与えている趣は抜群であると思うのである。
<今作は、人心も気候も寒い大都会ニューヨークの中で埋没し、暖かきマイアミに向かう未来無き男二人の姿を描いた切ない作品である。テキサスから来た純朴で心優しき男の姿が沁みる作品でもある。>
「大都会で貧困に生きる二人の友情と旅立ち再生」
第42回アカデミー賞で、作品賞、監督賞、脚色賞受賞。3冠達成の名作です。
冒頭からネルソンの有名な曲にのって、ジョー(ジョン・ヴォイト)はある野心をいだいてテキサスから単身ニューヨークへやってきた。バーで知り合った足が悪く仕事もなく、盗みを生業とし、みんなからさげすまれているリコ(ダスティン・ホフマン)に騙されてしまう。
仕事もなくホテルを追われ、行き場のないときリコに偶然出会う。ジョーはリコに恨みをぶちまけると、なんとリコが自分の家へ来いという。そして二人は取り壊し寸前のリコの部屋に同居するようになる。
リコはなんとかジョーの仕事を軌道に乗せようとやっきになるが叶わない。途方に暮れる二人。リコの足と病気は悪化する一方であった。
ジョン・シュレシンジャーは、ジョーのトラウマとリコの夢、パーティーでの出来事を幻想的に描写する手腕は、時間と空間を超越し見る者の創造力をかきたてる見事さであった。まるで過去と未来と現実とうつつが同居するみたいに。
ジョーとリコ、貧困のどん底の暮らしは、ニューヨークという街は冷たすぎた。助けてくれる者もいない、雪は降る、寒さはどんどんひどくなり、部屋の中でも凍えている。ジョーの仕事も「真夜中」しかない日陰の仕事だ。そしてリコの病状もますます悪化していく。
しかしどん底をなんとかしのいでいた二人には強く、固い友情が育まれていた。ジョーの仕事もやっとなんとかなりそうなとき、リコの病気が急激に悪化し、リコはジョーにある願い事をする。リコの夢見た場所へ。二人はニューヨークを離れ、バスで向かう。もうすぐ目的地というとき・・・・。
ラストシーンのジョーの表情から、あなたは何を感じますか。
いい映画でした。多くの人に見てもらいたい映画です。
フロリダに行こう
感情移入
主人公の境遇が自分にかぶさって感情移入してしまう映画ってありませんか?私にとってこの映画はまさにそれなんです。自分の境遇にかぶさるって言っても、私が都会に出てきてジゴロを気取ったつもりが逆に娼婦からお金とられたって体験をしたってわけではありません。私が社会人になりたての頃、理想と現実の壁にぶちあたりもがき苦しんでいるときに観たのがこの映画。相当ショッキングでした。
自信と期待に満ち溢れてNYにのりこんだジョン・ボイト演じるジョー、そこに待ち受けていた辛辣な現実。それを体現するダスティー・ホフマン演じる文無しで脚の不自由なラッツォ。全く状況は違えど、ジョーに起こるひとつひとつの出来事が私にも辛ーく感じられました。
ジョーが夢破れて孤独に打ちひしがれているときに、街中で偶然見つけたラッツォに思わず見せた一瞬の安堵の笑顔、とっても印象的です。
憧れのフロリダに向かうバスの中で死んでいくラッツォ。失望で始まり失望で終わる結末。私は人にも観て欲しい映画を選んでレビュー書いてますが、この映画は誰にもお勧めしません。心がすさみます。でも私にとってはとっても、とっても大切な一本です。
(とは言ってもアカデミーの作品賞受賞作品です、これ。すごい時代だったんですね)
小さい話がどんどん小さくなる。これが映画だ。
2012年7月第三回午前十時の映画祭にて
ジョン・ボイト=『ミッション・インポッシブル』以降のわる〜い顔したおじ(い)ちゃん、というイメージしかなかったので、本作での色男ぶりにビックリ。ホフマンとの体格差が
凄くて、こんな大柄なんだ。
ただしお話自体は上手く消化できず、あまり引っかかりもなく、引き込まれずじまい。しょんぼり。
おもろうて やがて哀しき
華の都ニューヨーク
アメリカン
「真夜中のカウボーイ」の意味するのところ
友情
田舎者のカーボーイが都会に出てきて仕事をなんとかして探しても上手くいかず相棒となんとか生活が回りだしたと思った矢先こんなことになるのは世の中の不条理さ虚しさがありまさにアメリカンニューシネマ。
深夜しみじみとしみじみした
いまさらながらこの名作
いわゆるアメリカン・ニューシネマでは一番好き
しかしこの映画について良さを語るとき、うまく説明できないな。
でも映画好きを標榜したいなら観賞必須科目映画でしょう(笑)
いろいろ言うことはできる都会にあこがれてニューヨークにやってくるジョン・ボイトを通してそれがことごとく裏切られるせつなさとか
ダスティン・ホフマン
不自由な脚で小汚ない部屋に住み、仕事もちゃんとした定職ではなく、スキマ仕事みたいなことして日銭を稼ぐ生活の惨めさとか。
二人の出会いから、一度夢を見るが、それもあっけなく崩れ去る。音楽が主題歌は陽気な歌だし、最後にかかるテーマ曲も暗いというよりやるせないかんじだ。それが余計やるせない。
でもそゆことじゃないんだな、なんだろう…
なーんかマンガの実写化映画とかもう見る前からくだらねーな(わからないけどさ)、どうせ仕掛人必殺稼がせ仕掛人が特に東宝とかにいるみたいだけど、に踊らされて高い金出してアニメ映画とかみるなら、
こういうのみるのを勧める。
だいたいもったいない、映画館一回分で豚カツ定食上は食えるぜ、吉野家なら三回は食えるぜ、まあ観てみないとわからんわけだけど。
大抵のTSUTAYAには置いてあると思います。派手な場面はあまりないので、吹き替えつきがあればそれをおすすめします。
なお、最後までみて軽くうつになっても私は知りません(笑)
若さと思い上がり
夢を持った若者たちの上京物語。苦しい思いの後に大切なものを見つける。苦しい思いが人が人を愛する力をくれるのかもしれない。大切なものを守るために人間は見栄や思い上がりを捨てることができる。真っ当に生きようとすることができる。
自分の家へジョーを招きいくらでも泊めてあげたリコ。
汗まみれで汚いリコを自分のシャツで顔を拭ってあげたジョー。
自分の血を売ってリコにアスピリンを買ってくるジョー。
リコのために病院ではなくてフロリダ行きの切符を買ったジョー。
バスの中で失禁したリコを冗談で笑い包むジョーはかっこいい。
当時の流行・安っぽさ漂う浅はかな映画でも、心に響くのはそんな理由からかなと思った。
孤独と挫折感の中にある一筋の光
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