ジャンヌ・ダークのレビュー・感想・評価
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短髪にしたバーグマンはとても可愛いのだけれど
製作当時に33歳だったイングリット・バーグマンが、18歳だったというジャンヌ・ダルクを演じています。
短髪にしたバーグマンはとても可愛いのだけれど、やっぱり残念だけれど年齢的にちょっと違うよねという感じが強い。
バーグマン特集の6本の映画を観ていて思ったのは、イングリット・バーグマンは、確かに美しい人なのだけれど、結構、顔がごっつくて大きい(特に頬骨が張っている)。
だから、18歳を演じるのはやっぱり無理があります。
劇中のバーグマンの鎧姿は可憐ではあるけれど、乗馬服の場面では、意外なほどにおばちゃん体型なのが隠せなくて、若作りした痛い中年美女にしか見えないので困ります。
前半、神の啓示により王の元へ馳せ参じ、軍勢を率いる処まではとっても面白い。
しかし、中盤の戦いの場面はかなり雑。
計略などの戦術的な面白さや話の展開は皆無です。
後半の宗教裁判から火焙りの刑までは、キリスト教的な異端問題でダラダラしたやりとり(と異教徒の私には思える)が続くので、飽きてしまいました。
ジャンヌ・ダルクの人間的な苦悩を演じるバーグマンの演技はかなり冴えていると思うのだけれど、物語的には冗漫過ぎると思います。
イングリット・バーグマンのアップの度に、画面がキラキラと加工されているのが面白い。昔の日本の映画も、そういうのがありましたよね。
「ローマの休日」のヘップバーンのアップでは、そういう小細工は無かったと記憶していいます。
「ローマの休日」は、おとぎ話ではあるけれど、映画の作りとしては、かなりリアリティを追求していたのだな、と気が付きました。
スペクタルな前半と殉教物語の後半との大きな落差
監督が、1939年作の風と共に去りぬのビクターフレミングで1948年作。前半は確かに、英雄的なジャンヌダークが大活躍する戦争シーンがなかなかの迫力で、風と共に去りぬのスペクタルなところを彷彿させる。後半は一転して、一度は死が怖くて転ぶが、そこから立ち上がり神に殉じて火炙りにされるイングリッド・バーグマンの葛藤する姿を描き、史実通りとは言え、まるで宗教映画の様。
暫く聞けなかった神の声や天使の姿をバーグマンは聞き・見えたと話す。観客にも、その姿は見せていないが、それを話す時のバーグマンの晴れやかな表情と緑に輝くその瞳の美しさには圧倒される。
神が選んだフランス国王の人間的弱さは不可思議。そして、深い深い信心だから神がバーグマンを助けても良さそうなのにと思ってしまうが、それは日本人的な神様の捉え方なのだろうか?映画の中の多くの人々、さらにおそらく製作者もジャンヌダークの殉教を神のところに行けたと肯定的に見ているところが、ピューリタンが建設したアメリカ的ではあると思った。
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