哀しみのベラドンナのレビュー・感想・評価
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ここにきてのまさかの衝撃
日本での認知度も評価も低いけれど海外では─という作品は結構あるとは思いますが、この作品こそがまさにその最たるものでしょう。
元祖虫プロ最後の作品、リアルタイムで経験している人は貴重なのかもしれません。かくいう自分も、つい最近までその存在すら全く知らず、ふと目にした記事や動画、あるいはジャケ写がモロに刺さって、その幻ともいえる作品が海外では4k上映されてしかもUHDまで出ていると知り、ソッコー衝動買い。そして、その衝撃はこれまでに感じたことがないようなものでした。
静止画の多様、動きが少ない…けれど、素描とか水彩画のようなタッチで描かれた芸術的な絵は見事で、たとえほとんど動いていなくても惹きつけられる要素が満載。これほどまでに洗練された絵ならば動かないことも致し方なしかと思っていると、めっちゃ動くところもあって、マジですげ〜と思っちゃいました。
製作当時、予算的に厳しい状況が作品にモロに影響したらしく、それが静止画多用となったようですが、その予算的制約が様々な創意工夫となって作品に反映されていて、アニメーション制作における一つの指標にもなるのではと感じました。
いわゆる普通のアニメーションではないわけで、それが故に理解されなかったのかもしれませんが、それにも増して、内容における性的表現の激しさ、生々しさ、醜悪さなど、かなりのもので、まさにロマンポルノ、というかそれをも凌駕してしまうぐらいのインパクトがあるので、これはなかなか万人には受け入れられないかも…でも、そのために作品のメッセージ性は非常に力強くて、単にエロを追求した作品ではなく人類に向けての作品であると、しっかりと鑑賞すればちゃんと理解できるはずです。でも、いざ大々的に上映となるとかなりの英断かなーと…
いずれにしても、このアニメの衝撃たるや物凄いものでした。できることならばもっと大きなスクリーンで見たいと思ってしまうのですが、難しいかなー。それを見るだけの価値は、間違いなくあるとは思うんですけどねー。
ベラドンナ〜
部分ではモチーフを特定できない水彩だからこその魅せどころである流れるような場面展開の七変化に、ベラドンナ摂取レベル(!??)の酔が回る。
白目の政府と黒目の民衆、花誘う悪魔入りの娘ジャンヌの目には一際“大きな”黒い瞳が。
これまで自由を求めて革命を起こす民を率いてきたのはいつも女だった、、!というメッセージをラストに入れたことには、幻想的で象徴的な芸術が急に目的を持つ教訓めいた過程の時間と化してしまうようで、如何なものかと勿体なく感じられた。
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