サンセット大通り

ALLTIME BEST

劇場公開日:1951年10月28日

解説・あらすじ

 映画の都ハリウッドのサイレント時代と50年代、2つの時代がシンクロする作品。「ハリウッドでハリウッドを描く作品が作りたかった」とビリー・ワイルダーは製作意図を語っている。売れない脚本家ギリスは、無声映画時代の大女優ノーマの家へ迷い込む。華やかな世界への返り咲きを願う彼女は、ギーリに脚本の手直しを頼むが……。ノーマ役のグロリア・スワンソンの緊迫感あふれる演技は秀逸。「クレオパトラ」などの監督として知られるセシル・B・デミルが、本人役で登場している。

1950年製作/110分/G/アメリカ
原題または英題:Sunset Boulevard
劇場公開日:1951年10月28日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第8回 ゴールデングローブ賞(1951年)

受賞

作品賞  
最優秀主演女優賞(ドラマ) グロリア・スワンソン
最優秀監督賞 ビリー・ワイルダー
最優秀作曲賞 フランツ・ワックスマン

ノミネート

最優秀助演男優賞 エリッヒ・フォン・シュトロハイム
最優秀脚本賞 チャールズ・ブラケット
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映画レビュー

3.5 A tale of a lost man caught in a ...

2021年3月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

A tale of a lost man caught in a Venus fly trap with mortal consequences. The film has the quirk of Hitchcock film; You might think you are in the same mansion as Rebecca. The plot of a needy man in servitude to a royal middle aged woman might feel like an allegory to some. Art for art's sake at times. You can feel the speed of the Hollywood ages passing by in this time capsule-in-a-time capsule.

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Dan Knighton

4.0 怖い映画だけど、世間から忘れ去られた往年の大女優の年齢設定が50歳というのが一番怖かった

2026年1月11日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

怖い

知的

ハリウッドの闇、さらには、美と若さに執着する女の性(さが)と、女性に依存して堕落していく男の性(さが)を描いた傑作。

生物は老化から逃れることはできない。
お釈迦さまも「諸行無常」とか言ってるし、平家物語なんかでも「盛者必滅」とか言ってるのでたぶん間違いないと思う。
自分も含めて大抵の人間はちょっとずつ老化に逆らい、ちょっとずつ諦めて老化と折り合いをつけていくものだけど、そう簡単には自分の老化を受け入れられない人たちがいる。

その代表が美貌によって人気を手にした美男美女の俳優たちだろう。
彼らは老化による容貌の衰えを食い止めるために、顔にメスを入れたりレーザーを照射したりボツリヌス毒素を注射したり、とアンチエイジングに余念がない。
彼らを否定するつもりは毛頭ない。
自分もお金がないからやらないだけで、お金がかからない範囲で若く見せようと必死だからである(笑)。

たぶん生殖行為と関係があるんだろうけど我々の脳は若さの方に美しさを感じて、老化にはあんまり美しさを感じないようにできてしまっているらしい。

本作でグロリア・スワンソンが演じるのはサイレント映画時代の往年の大女優ノーマ・デズモンドである。
ノーマはサイレント時代には大スターだったのだけど、映画がトーキーになってからは完全に忘れ去られた存在になっている。
輝くばかりだった容貌も年とともに衰え、今はサンセット大通りにある大邸宅でひっそりと暮らしている。だけどその身のうちにはカムバックして銀幕で再び脚光を浴びるのだという妄執が燃えたぎっている。

グロリア・スワンソンという女優を自分は本作でしか知らないのだけど、彼女は本当にサイレント時代の大女優だそうである。
年を取って世間から忘れ去られた往年の大女優が過去の栄光を取り戻そうと無駄な足掻きを続ける、そんな物語に出演したがる中年女優なんてまずいないと思うけれどグロリア・スワンソンは引き受けた。

何人もの女優が出演オファーを断る中で、ビリー・ワイルダー直々の説得に彼女が応じたということみたいだけど、中年女優が嫌がるような役を敢えて引き受けただけのことはあり、彼女の鬼気迫る演技には戦慄を禁じ得ない。

本作に出てくるノーマ・デズモンドという往年の大女優は自分はいまだに人気が衰えていないと信じ込んでいて、微妙に常軌を逸していて微妙に狂気に囚われている。そういう難しい役どころをグロリア・スワンソンはときには繊細に、ときには大胆に演じてみせてこちらの背筋を寒からしめるのだ。
サイレント時代に絶大な人気を博したというグロリア・スワンソンの演技力はトーキーでもいささかの見劣りもしない。

そんな大女優グロリア・スワンソンの相手役を務めるのはウィリアム・ホールデン。言わずと知れたハリウッドの大スターだけど、この時はまだ無名の新人。
ハリウッドで細々と食いつないでいる売れない脚本家ジョー・ギリスを演じている。

ウィリアム・ホールデンは新人とはいえ後年大スターになるだけのことはあり、ものすごくカッコいい。

こんなにスタイリッシュにスーツをビシッと着こなすような売れない脚本家がいるか!というツッコミを思わずしてしまうほどカッコいいのだけど(笑)、それはさておき、彼は大富豪のノーマ・デズモンドにふとしたきっかけで気に入られ、心ならずもズルズルと彼女のヒモのような存在に堕ちていく情けない男を演じきっている。

女性観客はグロリア・スワンソンが演じるノーマを観て、女性の多くが本質的に持っている美と若さに対する執念の凄まじさに戦慄し、男性観客はウィリアム・ホールデン演じるジョーを観て、男性の多くが本質的に持っている女性に対する依存体質の底なし沼に戦慄する。

これは女性が観ても男性が観ても戦慄する映画である。
ラストもかなりショッキングであり、はっきり言って救いがない。
にもかかわらず観終わって不快な感じにならないのは、名匠ビリー・ワイルダーによる良質なサスペンスを見るかのような緊張感あふれる演出もさることながら、やっぱりグロリア・スワンソンの「本物」の大女優の品格、風格によるところが大きいと思う。

人間の脳は若さの方に美しさを感じて、老化の方には美しさを感じないと冒頭に書いたけれど必ずしもそうではないと思う。
人生経験を積み重ねた人間が持つ品格、風格にも我々は美しさを感じることができるのだ。
グロリア・スワンソンの持つ年齢を重ねた美しさが本作を救いのない、それでいて美しい物語にしていると自分は思う。

ただ、本作撮影時のグロリア・スワンソンは50歳になるやならずやであり、作品の中でのノーマ・デズモンドの年齢設定も50歳である。

50歳って現代の感覚からするとまだ全然現役バリバリじゃん、と思う。
でも、日本でも1970年代くらいまで多くの企業で女性の定年は50歳だった(男性の定年は55歳。男と女で定年が違っていたというのもひどい話である)。

現代では寿命が伸びているから一概には言えないだろうけど、生物的には男も女も50歳くらいからもう老人の仲間入りなのかもしれない。

自分ももう50歳をとっくに過ぎている。

本作は怖い映画だけど、世間から忘れ去られているノーマ・デズモンドがまだ50歳というのが一番怖かった(笑)。

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盟吉津堂

3.5 「映画」に取り憑かれた亡者達

2026年1月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

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多田納人

4.5 虚構に住む失われた大女優の悲劇

2025年11月24日
スマートフォンから投稿

ハリウッドに住む
落ちぶれたスター
見えるのは過去の姿

彼女の世界に巻き込まれた
売れない脚本家の思惑
物語は彼が語り悲劇を迎える

女優の立ち振る舞い
照明はサイレント風

華やかな映画界の内幕を
サスペンス仕立てで見せる。
前代未聞のアイディア
違反スレスレの脚本
これを駄目と思うか
それとも拍手喝采か
監督の手腕も良いが
応える役者も凄い

映画も愛も失いたくは無い

現実か虚構か
深く深く堕ちる
衝撃的なラスト
大女優の見せ場
ゾクゾクする演技

この映画における
監督と役者の仕事
表も裏も質は高い

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星組