カリギュラ 究極版のレビュー・感想・評価
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豪勢なセットと名優の名演が分かるようになった
狂気・欲望・退廃
1970年代後半に撮影され、製作費は同時期の「スター・ウォーズ」の
約2倍にも上ったという。
しかし”自主製作映画”というだけあって大手映画スタジオが製作する
ような豪華絢爛さ、重厚さというものは感じられない。いったい何に
そんなにお金をかけたのだろう?
セットは作り物っぽさがあって、どちらかと言えば演劇の舞台のよう。
兵士たちが集まった場面の兵士の少なさ!リドリー・スコット監督なら
この何十倍も人数をそろえただろう。
良い役者が出演していてそのおかげである程度まともな作品に見える
けれど演出が洗練されているとは思えない。
「時計じかけのオレンジ」のマルコム・マクダウェルが皇帝カリギュラを
怪演。「時計じかけのオレンジ」(1971年製作 原題:A Clockwork Orange)
では倫理観の欠如した非行少年を演じており、本作のキャラと重なる部分が
あった。ある種の狂気をはらんだ雰囲気は彼独特のもの。はまり役だ。
ピーター・オトゥールやヘレン・ミレンなど共演者にも恵まれた。
目の保養としては妹役のテレサ・アン・サヴォイが可愛くて良かった。
(登場場面の半分以上で片方または両方のOPが見えていた気がする)
R18+作品で退廃的な場面が多い。製作者ボブ・グッチョーネは男性向け
雑誌「ペントハウス」の創設者。「プレイボーイ」に対抗して創設した
この雑誌には当然エロい写真が載っていたし監督に抜擢したのは官能映画の
巨匠ティント・ブラスだというから、もう最初からどんな映画を目指したの
かは明白。
「絶対的な権力は、絶対的に腐敗する」というテーマ、狂気・欲望・退廃を
描こうとした作品。この人たちが割り切って好きなように作ったことが
功を奏して退廃的な雰囲気が満載だった。
巨費を投じた自主製作映画と言えばフランシス・フォード・コッポラ監督の
「メガロポリス」(2024年製作 原題:Megalopolis)を思い出す。あちらは
「ニューローマ」という未来の大都市を舞台にしたSFで、ローマ帝国を
下敷きにした物語だった。
残念ながら「メガロポリス」は自分には合わない映画だった。それに比べると
「カリギュラ 究極版」は約3時間の長尺ながら最後まで退屈しないでいられた。
もう少し洗練された映画ならもっと良かったが、自分にとってはこちらの方が
面白かった。
コレが『究極版』と言われてもマ王は知らんのよ
マ王が映画館で過去に見損ねた映画で今も悔やんでる作品が3本あります😐
『カリギュラ』『ソドムの市』『ピンク・フラミンゴ』です😁
言わずと知れた変態映画の代表ですね🤣
鑑賞出来なかった大きな理由は公開当時の年齢にあります😭
ていうか小学生は観れんがな(観れても親は連れて行かなかっただろうし)
四半世紀も前の話だがレンタルビデオ屋で『ピンク・フラミンゴ』だけは見つけたのですが、どうも気分が乗らなくて借りずに観逃しちゃいました😩
あれからマ王も大人になり、まぁまぁな時間を作れる器用さも手に入れたので「んじゃトライしてみるかね」と『カリギュラ 究極版』を大阪まで観に来た次第だ🫵
所でココ「テアトル梅田」は前回『ファイナル・デッドブラッド』でもお世話になったが、前回に続き今回も満席‼️
マ王は1時間前に行ったのに既に2席しか空きが無かった😵
今作もR18だったので大阪梅田は余程の映画好きか変態まみれに違い無い🌀
マ王的としては観たかった作品だったので満足なんだが皆が騒ぐ程のグロでは無く寧ろエロの比重が濃いめに作られていた😘
『〜究極版』とはこの事なのか?と思うほどにエロにはモザイク無しだからして当然アンダーヘアなんかは勿論、竿とかお稲荷さんから出産シーンまで丸見えという理論上はグロ展開🤣
内容は暴君カリギュラの即位から暗殺までをネチッこく描いています🫡
全体的な構図が舞台のステージみたいに引きで観せてるシーンが多いのと、その大半がシンメトリーなのが面白い。
きっと狙っているんだろうけどカリギュラ本人は大抵がその中心の場所にいます。
コレが芸術性が高いと言われてる所以なのかもしれない。
引きの場面が多いのと人数が多い所為でエロシーンは何をやってんのか判りませんが何かしらシてます。
オープニングで本作『〜究極版』の経緯の解説が入るんだけどマ王は過去の『カリギュラ』を知らないので何がプラスされたのか理解はしてません。
故にマ王の中では「『〜究極版』はモザイク無し!」という感想しか残りませんでした。
何時の世も悪政は長続きしません。
不満分子の発生と共に駆逐されます。
現代社会では直接危害を加えられる事は無くなりましたが(平和ボケ日本だけかも)それでも表に立てなくなる方法は多岐に増えた気がします。
スキャンダルをリークされて干される有名人や政治関係者は後を絶ちません。
でもマ王はスキャンダル程度で堕ちていく人間はそれまでだと思っています。
人生に汚点は必ず付いて回るもんなのよ。
苦境をバネにして前進するくらいの強かさが今の時代には必要なのかもしれません←そう、このマ王のように!
178分とほぼ3時間の上映時間なので通常版『カリギュラ』との対比を求める方は急いで映画館を勧めますが、それ以外のエログロ見たさ程度なら回れ右かなと😅
兎に角、昔の映画なので怠い部分が若干多めなのを覚悟して下さい✋
それでも前述通り、マ王は満足しました✨
残すは『ソドムの市』と『ピンク・フラミンゴ』のみだ👍
映画館での鑑賞オススメ度★★★☆☆
パンフレットの豪華度★★★★★
けどパンフレットは隠されてる度😩😩😩😩😩
モブの「どうすんだよこれ」な雰囲気作りのうまさ
いやあ、すごいわ。この金のかかった絵作り。よくこれを40年前に作ったと思う。
暴君エンターテイメントだった。
最初にこのバージョンができた経緯を文字説明するタイムがある。完成までに揉めまくり公開後も色々あったことは伝わった。
◾️暴君ポイント
- 冒頭、皇帝パパが泳いでる部屋に裸の男女が複数いて最初から裸三昧なのすごい。
- 序盤、皇帝であるカリギュラのパパがエログロ部屋を案内してくれる。ここに三つ目の人や頭がつながっている人がいてエロい姉さん達も沢山いる。
- しかも皇帝パパお気に入りっぽい黒人のスタイルいい全裸の女の人は毒見で液体飲んであっさり死ぬ。パパのお気に入りじゃなかったのかよ!全裸でずっとついてきてくれたのに。
- パパが死にかけで指輪を奪うカリギュラ。そのままパパを殺すかと思いきやイケメン部下がかわりに首絞めで殺してくれた!すごい忠誠心!
- にも関わらずイケメン部下が皇帝を殺したんだよと皆の前で言いふらして処刑!巨大首斬りマシーン登場!砂場で頭だけ出していてマシーンについた回転する刃で首を斬られる鬼畜仕様!あの巨大マシーンを作ったのがまずすごい。この場面だけでも観るかいある。
- 首斬り砂場に落として殺してやろうとした男兵士が生き残り!その場では誉めてやったけれどカリギュラは我慢できない!男兵士と美人妻の結婚式に乗り込んで「妻が処女だと言うがホントか?」とその場でバックで寝とり!からの「お前も」と男兵士のケツに何か白いのを塗ってアナルを攻める!新郎新婦の叫び声だけ聞かされめちゃくちゃ気まずい結婚式場に来た客達!
- 義理の弟に殺される!と夜中に慌てふためいて外で全裸で踊るカリギュラ!
- 熱病で死にかけのカリギュラに対して「私の命を賭して神に祈りを捧げます」的なおべっかを使ったやつ!採用されてカリギュラ回復と共に連れてかれて処刑!おべっかを言ってるだけでは死ぬという教訓だ。
- 妹とめちゃくちゃイチャイチャしたがるカリギュラ!でも跡継ぎ必要だとイモから説得されエロい女と結婚する!そして妻と妹と3Pだ!これぞ皇帝のなせるわざ!
- 妻の出産をステージにして子供を産む瞬間を見せ物にする鬼畜ぶり!妻が腕を固定されてて叫び声あげながら出産するところをステージ演出にする映画はここだけだろ!股から子供の頭がニョキっと出るシーンもあり!絶叫しながら出産する中、男の子イエー!と喜んでいたカリギュラ!産まれたのが女の子だと分かって露骨にガッカリする鬼畜ぶり!
- 妹が熱病で死ぬ!ここはカミュ戯曲のカリギュラでもハイライトだった印象があり「妹が死んでからカリギュラは余計に狂う」という印象が戯曲でも強く映画でも期待通りの展開になった。
- ブリタニア進行の為の資金集めで公営の風俗やるぞ!と言い出しすカリギュラ。裸の男女が沢山絡み合う空間を作ってそこで兵士にカリギュラ行進させていた。ここもこだわりは感じた。
- ブリタニアに遠征するぞ!と言って場所も敵も分からずとりあえず植物だけ狩って遠征したことにするセコさを発するカリギュラの面白さ!どうすんだこれの表情な部下達!全裸で戦わさせられる兵士達の哀れさ!
- ラストは死の舞踏を踊っているダンサーの横をぬけ走っていくカリギュラを合言葉が分からないという理由で部下が刺し殺す!一緒にいた妻も刺し殺して娘も叩きつけて殺す!わざわざ血を洗い流す係の人まで用意して。そして新たに皇帝になるのは怯えていたデブの彼だった。いやお前がなるんかい、という。
- 全編通して「カリギュラがまたしょうもないこと言い出したじゃん。どうすんだよこれ」みたいな空気を醸し出すモブの人々が見どころ。
◾️アートポイント
- 最初のオシャレなアニメ。たぶん皇帝の世界観か何かを表してる。ここは脚本だけあり撮影されなかった部分で新たにアニメを作ったらしい。
- とにかくデカいセット、頻繁にある衣装替え、やたら沢山いる人々!相当金かかってるだろう画面の豪華さが全編に渡って続く。
- 冒頭で皇帝パパが弟と登っていた舞台セットみたいな青い建物のこだわり。
- 出産場面は状況こそ悪趣味だが構図としては凄まじいこだわりを感じた。絵画的ですらある。
- 妹の全裸死体を持ち上げて嘆くカリギュラの絵も良かった。
- 後半のブドウ口うけ晩餐会も状況こそヤバいがシンメトリーの構図でこだわりすごい。通路挟んで両側の長いテーブルに人々が並び左の端からカリギュラが反対側の人間に語りかける絵をわざわざ作ったところに美学を感じる。
- 冒頭から繰り返しやるカリギュラの行進ダンス。あれがカリギュラの精神的未熟さのメタファーになっている気がする。
衣装やセットにかなりアートのこだわりを感じたのだがこれも作り手としては色々あったみたい。そもそも過去に公開されたバージョンはもっと露骨にポルノだったらしくそこら辺は大幅に削除して物語重視にしたそう。だからTOHOシネマズで公開できるんだな。
人にすすめにくいが強烈なインパクトはあった。
ホンモノの酒池肉林に魅せられる
ローマ皇帝、暴君カリギュラの酒池肉林の3時間。
1980年版は、プロデューサーのグッチヨーネが勝手にポルノシーンを足したために、監督や脚本家が降りて批評家からはクズ映画と言われたものの、いざ公開したら世界で大ヒットしたらしい。
当時は観に行ける年齢じゃなかったので、キネマ旬報でスチール見て衝撃を受けて、原作本を読んだ思い出あり。
今回、1976年撮影時のテープが発見されて再編集したらしく、どの程度オリジナルと解離があるのかは全く不明。ただ、狂った暴君の破滅を描いた映画として、きちんと観れる内容だったことはご報告します。
ただし!
おっぱいはもちろん、ち○こまで特に前半は画面を覆い尽くすレベルで映りまくり。なんなら女性の局部も映ります。しかも、マスターベーション、放尿シーンなど、まあ自由なこと。
最初は気になって、芝居が入ってこないレベルだったけど、だんだんアングラ演劇みてるみたいに思えてきて(実際、演者はイギリスの舞台俳優中心とのこと)、慣れてきた!
エログロ映像の自由すぎる表現が、暴君カリギュラのモラルなき生き様とピタリと重なり、なんかすごいもの観た気持ちになりました。
この内容だとパッケージは無理だと思うので、映画館で体験したい方はこの機会にどうぞ。
蘇った底抜け超大作
昔、映画秘宝のムック『底抜け超大作』で、1980年公開版のカリギュラも面白おかしく紹介されてました。
ペントハウスのボブ・グッチョーネ氏が私財46億円を投じた史上最大の「自主映画」。
最終的には脚本家も監督も現場から追い出し、
ペントハウスのモデルを呼んで、自分で撮り足したハードコアシーンを追加して、レイト審査を受けずに専用館でハードコアポルノ大作として公開した。
周囲の評価とは裏腹に興行的には世界的に大ヒット。
この1980年公開版の輸入盤DVDを持っています。
「阿鼻叫喚」「罵詈雑言」「酒池肉林」という意味では、
そっちのバージョンの方が面白いかな、やっぱり。
予想はしていましたが、今回のバージョンは、
冗長な史劇大作ということにとどまってます。
ボカシは一切ありませんけど、ハードコアシーンは
全てカットされてます。
構成と編集もだいぶ変わってますね。
まあ、トンデモ珍品ではあるので、この機会にぜひ。
今まで観ていたモノは何だったんだろう。
「ペントハウス」誌のボブ・グッチョーネが46億という巨額の資金を投入した最大規模の自主映画。
監督にはティント・ブラス、そして脚本家にゴア・ヴィダル、演者には多くのイギリス人俳優を起用。
大掛かりで格調高い成人向け映画になるはずだったのですが、グッチョーネは本番ポルノ・シーンを追加で撮影し全員の意向を無視したハードコア・ポルノ映画として本作を世に送り出してしまいました。
40年以上前、大人のフリをして観た「カリギュラ」はこのグッチョーネがめちゃくちゃにした「グッチョグチョ版」だったのです。
そしてこの度、無事に日本でも公開された本作こそが、余計なポルノを排除し、ゴア・ヴィダルが表現しようとした脚本、ディント・ブラスが撮ろうとしたエロスに近付けようとした作品という訳です。
もう、「大感激」の一言!
今まで観ていたモノは何だったんだろう、と思い知らされました。
それもそのはず、本作は勝手にカットされた映像と公開時のフィルムを一つも使わず別テイクを使用して再編集された新しい作品。
何一つ「グッチョグチョ版」からは使っていないのです。
この為、ポルノに埋没していた役者の演技は甦り、本来この作品が持っていた魅力が復活しておりました。
「騙された」と憤慨していたと言われるピーター・オトゥールも天国で喜んでいる事でしょう。
究極版は監督や脚本家が意図した「絶対的な権力は絶対的に腐敗する」というテーマが明確に描かれており、尻好きディント・ブラスのエロ描写がローマの腐敗描写に拍車をかけておりました。
ブラス監督のエロスが全体に充満している為、男色嗜好を全面に出して脚本を書いたヴィダルにとって本作はまだ得心いかない作品かもしれませんが、一人の観客からすると「俗物的なポルノからよくぞ持ち直してくれました」という称賛の気持ちしか湧き起こりませんでした。
見事な皇帝の復活に最大の賛辞と感謝を!
映画史に残るトンデモ作品(でも観て良かったと思う)
カリギュラ!ってビートたけしのギャグがあったけど、オフィシャルトレーラーのナレーションは何故かせんだみつおw
数十年前にレンタルビデオで鑑賞したが全く記憶になく結末さえも覚えてなかったので、今回の「究極版」で追加・編集された映像がどこかなんて一切わからなかった。
当時「スターウォーズ」の2倍の制作費で作られたというだけあってセットや衣装、宝飾品などの豪華さは尋常じゃなく、それだけでも観る価値はあると思う。
当時のペントハウス誌社長ボブ・グッチョーネが資材を投じて製作した作品だが、本来の脚本にはない多くのポルノシーンはグッチョーネ自身指示し後から追加されたものとのこと。
ストーリーは子供の様な暴君のローマ皇帝カリギュラが欲望のまま好き勝手に暴挙し、我慢できなくなった家臣達に暗殺されるというものだが、見どころはエロ、グロ満載の悪趣味映像。
とても格式高い英国の名だたる舞台俳優達が出演しているものとは思えないトンデモない代物。
ピーター・オトゥールなんか明らかにシラフじゃない様に見えて本当に面白い。
主演のマルコム・マクダウェルは「時計じかけのオレンジ」などセンセーショナルな作品への出演が多いが、本作では随時出ずっぱりでフル◯ンや軽やかに走り回るシーンなど「若さ」を全面に出し狂気ぶりを大熱演。
実はご立派なお身体をされていたヘレン・ミレンもまだ若く、体当たりで臨んだのだろうが、思ったより見せ場がなかったことは時代背景やテーマもあるだろうが、製作側の女性へのリスペクトの無さみたいなのを如実に物語っている。
世界的にヒットしたにもかかわらずゴミの様な映画と最低評価を得ている本作だが、個人的には約3時間という長尺でも楽しく観ちゃったので、世に反しもしかしたら自分は嫌いじゃないのかも知れないと思った。
横と前に座ってたおじさん達は気持ちよく熟睡されてたけどw
珍品です。一度観ておいても損はない。
1976年に撮影されたが公開は1980年。その間、編集を巡って揉めていたこととなる。元々の制作者たちは単純に善玉、悪玉が対立するハリウッド的コスチュームプレイ(例えばベン・ハーやスパルタカス)に反発、腐敗した権力体制やインモラルな上級社会を、いわば人類史の反面教師として描こうとしていたようだ。なかでも主演のマルコム・マクダウェル、ヘレン・ミレン、ピーター・オトゥールら、英国俳優にはその出演意図が強かったと言われている。ただ、資金を捻出したペントハウス誌のボブ・グッチョーネにはポルノ映画にするまでの目論見はなかったにせよ、エログロを見せ物にした娯楽大作にしたかった。この意識のずれが編集段階で噴出したようである。
大きく分けてみると三部構成となっている。
第一部は、カリギュラがカプリ島に隠棲する先帝ティベリウスに招かれ生活するうちに彼を殺害し皇帝になるまで。
第二部はローマでの帝政時代で、カエソニアを妻に迎え、一女を成す。軍を率いてなんちゃってブリタニア征伐をするまで。
第三部は、元老院や貴族、軍(親衛隊)との亀裂がだんだん大きくなってついには親衛隊長のカエレアに妻子ともども暗殺されるところまで。
全体に時間の経過が反映されていないベタっとしたつくりではあるが、実は最初から最後まで6〜7年が経過している。
1〜3部でそれぞれの印象はかなり異なる。第一部の舞台はティベリウスの宮殿がほとんどであり、ピーター・オトゥールの熱演もあって、どこか舞台劇を想起させるところがある。性的な表現は、いわば、背景として繰り広げられており、よく見ると性器、陰毛も映っているし張り型などを使ったかなりえげつない部分もあるが、基本、カメラは引いているしシーンも細切れなのでそれほど刺激的ではない。
第二部に、インモラルな部分は集中しており、カリギュラが結婚式に招かれた新婚夫婦の双方を犯すシーンや、皇妃カエソニアの公開出産シーンがある。ただ、これらの挿話はカリギュラのオリジナルな暴虐非道というより世界各国の王侯貴族の挿話をはめ込んだものと思われるため、あまり空想を飛躍させた脚本とはいえない。
第三部のカリギュラ暗殺の部分は、よく似ていると言われるジュリアス・シーザーの暗殺事例を想起させ、なかなか迫力のある出来上がりである。
それなりに楽しめる。3時間ある作品ながらまずまず飽きがこないのはありがたいが、グラデュエーターのような後世に残るような作品でもない。まあ「究極版」と名乗ってわざわざ再編集して出してきてくれたので観といても損はしないかなっというぐらいのこと。
マルコム・マクダウェルの身の軽さは印象に残る。でも、皇帝としての重みには欠ける。何故か、変なダンスや変な歩き方を披露しており、モンティ・パイソンのsilly walkのようだ。真剣に演技すればするほど茶化した動きもしてしまう、いかにも英国俳優らしい行動ではある。
全12件を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
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