ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ2 : 映画評論・批評
2026年1月20日更新
2026年1月23日よりロードショー
世界観と行動範囲を拡大させて幕を上げる“コワ可愛い”恐怖劇場
警備員の仕事でいちばんの悪夢とは何だろう。違法な侵入者? もしくは彼らが引き起こす犯罪行為? いやそれ以上に、誰もいないピザレストランで機械仕掛けのマスコットたちが歯をガタガタ言わせながら襲いかかってくることほど怖いものはない。
原作でもある大ヒットゲームの創始者、スコット・カーソン自身が引き続き脚本を手掛ける映画版第二弾では、前作の余韻をいまだ引きずったままの元警備員マイク(ジョシュ・ハッチャーソン)と妹アビー(パイパー・ルビオ)が、再びあのレストラン、さらには全ての発端の恐怖へと飲み込まれていく。

(C)2025 UNIVERSAL STUDIOS
スマホのない00年代初頭の香りがほのかに懐かしい本作だが、今回は80年代に事件を起こして閉店に追い込まれた曰くつきの「1号店」のエピソードを絡ませつつ、続編の常として世界観をグッと拡大させ、登場人物の心理を掘り下げ、成長を描いていく。その過程で「可愛らしさ」と「恐ろしさ」を同義語化させたマスコットたちは店外にまで解き放たれ、前作の怪事件が伝説化してなぜか街のお祭りとなった「ファズフェスト」やアビーが参加する科学技術コンテストにまで大手を振って出没するのだから、全くもって展開の予想がつかない。
そこに脇役ではあるが、幼い頃から原作ゲームの大ファンというマッケンナ・グレイス(「ゴーストバスターズ」)がTV番組「幽霊ハンター」の出演者として顔を見せるほか、中盤ではあのスキート・ウールリッチが登場し、かつて「スクリーム」(1996)で共演したマシュー・リラードと名を連ねているところに作り手の目配せを感じる。
機械仕掛けのアニマトロニクスと心霊とサイコな殺人鬼が絡むといういささか“ごった煮”感の強いストーリーを形にしているのも、ホラーの殿堂“ブラムハウス”の成せるワザか。と言っても、飛び上がるほど怖すぎたり、残虐すぎる描写はほとんどないので、この手のジャンルが苦手な方もいささか安心だ。むしろ筆者としては、コワ面白く、心温まる要素も備えた“ホラー・ファンタジー”と呼びたいレベル。一作目を踏まえた展開や描写もあるので、あらかじめ内容をチェックした上で臨まれることをお勧めしたい。
(牛津厚信)





