ブゴニアのレビュー・感想・評価
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偏見を逆手に
ブゴニア
元は韓国作品のリメイクということもあってか、ランティモス作品の中では比較的大衆受けの良い作品に思えた。
自身が勤める会社のCEOがエイリアンだと決めつけ、誘拐して正体を自白させようとする過激派陰謀論者のテディたち。
あまりにもぶっ飛んでいて、なおかつ危険性のある彼を、作中の8割近くは「危険な存在」として描いているわけだが、それでもどこか説得力のようなものを感じ、引き込まされる。ただ、「陰謀論者」というレッテルが邪魔をし、完全に信じるまでには至らず、最終的には狂気的な存在として自分の中で片付けて観てしまう。
しかし、最後の最後で彼の言っていたことはすべて正しく、エマ・ストーン演じるミシェルはエイリアンで、結局人類を滅亡させてしまう「人類にとって最悪のエイリアン」だった。いわゆる観客の偏見を逆手に取った展開で、まんまとやられた。
狂気と正気の境界線。
陰謀論が生まれる心理の真相。
そして、我々が深層心理で持つ偏見を巧みに利用した、非常に見応えのある作品だった。
日本でも、特に政治に絡んだ陰謀論は探せば山ほどある。
これからそれらを目にし、バカにした瞬間、しばらくはこの作品が脳裏に浮かぶことになるだろう。
良い作品に出会えた。
陰謀論の行方
想像以上に全く予測できないスリリングな展開で、エンドロールまで面白かった。
エンドロール、大文字だけ読んだら何か浮かぶんじゃないかと思ってしばらく熱心に追ってしまった。笑
心が限界になると、人は自分が信じたいものに縋る。
他人からはドン・キホーテにしか見えなくても、陰謀論を信じたくなるほど、納得いかない辛い現実が彼らにはあったのは間違いない。
そして観終わった今、自分が見えている世界の正しさについて不安を覚える。何を信じたら正解なんだろう。
テディとミシェルは一見、お互いに話が通じないと思ったけど、多分あれはお互いに相手の話を聞く気はなかったからだよね。同じ言語を使っているのに話が通じ合わないのは辛い。
自分の要求を押し付けあっていて、落とし所が全く見えなかった。
何もかも最新のミシェルの豪邸と豪邸街、スリフトで必要なものを買い足してそうな古くて昔ながらの造りのテディの家の庶民の家が佇む街並み。
どちらも素敵だけど、物の多さから貧富の差は目に見えてよくわかって、お金持ちは本当にものを見えるとこに余計なもの置かないよなー、と感心して観てしまった。テディの家のごちゃごちゃとの対比がすごい。
個人的には序盤に出てきたスリフトショップにとても心が躍って、ちょっともう少しカメラ端っこ寄って!皿見せて!!になった。笑
そしてテディの家の作り付けのカップボードの中の皿も気になって字幕を見逃す。これもまたオタク楽し!だった、のだけど。
この作品で一番ううっ、となったのはやっぱ彼らなのよ。思考がめちゃくちゃというよりは、自己評価がめちゃくちゃ低い人間の末路を観た気もする。自分に自信を持って生きることの大切さをまた学ぶ。
胸が痛かった。
コメディだけど怖すぎる!奴が‼️
本作のオリジナル映画は韓国映画「地球を守れ!」というコメディ作品なんですが、アメリカでのリメイクが決定した後、アリ・アスターが興味を示して製作につき、最終的にランティモス監督へとメガホンを回したという経緯があるそうです。
オリジナルを観た方なら分かると思いますが、本作のポスターからはオリジナルの傑作コメディらしさが微塵も感じられません。
寧ろホラー映画みたいですよね。
勿論、コメディが基なので作品はしっかりと「間抜けな人の営みを笑い飛ばす」事もしていました。
でもね、上映直後からエンドロールが終わるまで観ているこっちは全ての呼吸を奪われました。
不穏な音楽が誘う不安と緊張が尋常じゃありません。
おまけに坊主になったエマ・ストーンの迫力たるや、まるで怪物みたいに見えてしまいました。
それに輪をかけて凄まじかったのが、エマ嬢を追い詰める狂信者を演じたJ.プレモンス。
「シビルウォー」で「どの種類のアメリカ人だ」発言もそうでしたが、彼が本物のくるくるぱーにしか見えず、マジでおっかないです。
しかも物語は完全に異常。
良い意味で狂ってます。
シニカルな笑いが苦手な人には酷な作品ですがランティモス監督初の依頼品という事でエンタメ性はかなり高いです。
それもこれもプレモンスの狂人ぶりがかなりの確率で貢献していると思います。
皆さんも彼のヤバすぎる演技を劇場で堪能してみてはいかがでしょうか。
あのいつメン組み合わせ、またすごい作品作っちゃいましたw
「哀れなる者たち」「憐れみの3章」に次いで、ヨーゴス・ランティモス、エマストーン、ジェシ・プレモンスがまたまた様子のおかしい作品を作りましたw
IMDb 7.7/10、評論家メタスコア72点と、前作と違ってかなり高評価ですが、どうせこの作品もわけわかんないんだろうなと期待しないで観たら、すごかった www
何度も声が出るわ、叫ぶわ、鳥肌が立つわ…最後の最後まで怖かったです。
「陰謀論者の2人の若者がCEOを誘拐し、地球を破壊しようとする宇宙人だと信じていた」とのプロットだけでも意味わからない感じが伝わると思いますが、血しぶき好き、ホラー好き、サスペンス好きには特に刺さる作品です。
最近は日本のアニメ上映も含めて人気作品が多く、公開2週目で全米ランキング6位という微妙な順位ですが、前作よりはかなり迫力を感じる作品でした。
エマストーン、年々凄みが増していって、12センチはありそうなルブタンをかっこよく履きこなす美しいシーンに始まり、野球少年ばりの坊主姿、宇宙語が堪能な?○○○○○の役まで、見どころがいっぱいでした。
…エロシーン期待の方、残念でしたwww。集中力が続いて、すごく見やすい作品です。
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