愛がきこえるのレビュー・感想・評価
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安易なお涙ちょうだい映画でないが…
いかにも観客を泣かせそうな映画だな。それには乗らないぞ…と思っていたところ見事に終盤で号泣。おそらく観客の9割は泣いていただろう。
もっとも安易なお涙ちょうだい映画ではない。きちんとろう者が一人で子育てする際の困難さも描いている。
ろう者の父シャオマーは、母親に去られてから健聴者の娘ムームーを一人で育てている。シャオマーはろう者である困難さもあって定職に就けず、貧しいながらも協力し合って二人は幸せで暮らしていた。母親は遠くで働いているとムームーには嘘をついていたが、実は再婚しており、ムームーの親権を手に入れようと数年ぶりに戻ってくる。何年もムームーを放っておいて何を今更と憤るシャオマーの気持ちもわかるが、母親が引き取りたい理由も理解できる。ムームーは副流煙モックモクの雀荘で違法賭博をするろう者たちに囲まれて暮らし、学校にも行っていないのは明らかに環境が悪いしそれを放置してきたシャオマーも父親としては問題だ。
シャオマーは親権を手に入れるため、ムームーを学校にいれホテルの仕事に就こうとするが障害もあり前途は困難を極める。「資金がないと親権を手に入れられない」と弁護士に説得され、まとまった金を手に入れるため、闇ビジネスに飲み込まれていく……。
前半の親子のほのぼのとしたシーンとうって変わって、シャオマーが段々と引き返せないところまで墜ちていくサスペンス形式の演出もうまい。
ムームーはずっと父親を慕っているが、親子の愛情だけで乗り超えられない障害が立ち塞がっている。娘が覚えた笛の音を聞き取れないシーンが切ない。
映画には「サムシングエクストラ」で実際の障碍者が多く起用されているように、本作も実際のろう者が多く参加している。
ムームー役の子役が芦田愛菜かというほどの名演技で今後が楽しみだ。
CODA
王道の泣ける方程式
ほっこり癒され、ハラハラドキドキし、最後は感涙止まらず
ろう者コミュニティの温かさ、優しさ、そしてろう者の父シャオマーときこえる7歳の娘ムームーの日々のやりとりや触れ合いがとても愛おしく可愛くて、癒されました。
ムームーが吹くリコーダーの音が聞こえないのに、一生懸命シャオマーが手拍子するシーンは切なくて、最初に涙しそうに…。
シャオマーと引き離され、お母さんと暮らすことになり、寂しくて会いたくてたまらない時、2人でよくやっていた手の影絵遊びを思い出しながら、ひとりベッドで白鳥?の手影絵をするムームー。息のあった2人の手影絵がとても美しく綺麗で、親子の愛の絆、純粋さを表しているようでもあり、胸がジーンと熱くなりました。
シャオマーが車でわざと事故を起こそうとしたり、ムームーが隠れて車に乗り込むシーンは、ハラハラドキドキしっぱなし…。
クライマックスの裁判ではもう涙なみだ涙止まらずでした。
エンドロールで、出演のろう者たち一人ひとりが写真や動画でプロフィールやメッセージを紹介されていて、それが心温まる感じで、とても良かったです。
感動したのは勿論ですが、映画全体を観ての感想としては、ろう者が社会の中で置かれている厳しい状況をあらためて目の当たりにした思いでした。と同時に、悲喜交々のシーン展開で手話の「言語」としての豊かさ、美しさ、表現としての楽しさ、素晴らしさも感じた映画でした。
ドロドロに
王道ど真ん中
初泣き
障害者の犯罪が国難を招くかもしれない
最近も、中国人の海外犯罪者を追い詰める警察を描いた「フォックスハント」、監視社会をすり抜けるハッカーを追い詰める警察を描いた「シャドウズエッジ」など、中国政府のメッセージを強く感じて、個人的にはあまり乗れない、中国政府公認マーク付き国策映画。
本作も日本でのプロモーションは、ろう者の父親と女の子の交流を描いた感動作となっていたが、少し懐疑的な気持ちで鑑賞。
なるほど、これはいい国策映画だった。
途中からクライムサスペンスになって、どうすんのかと目が離せなかった。父親が騙されて犯罪に手を染め、狂っていく。
エンディングロールまで観ると他の国策映画とは比較にならないほど各地の共産党支部や、国産SNSの協力体制。
つまりは、中国では障害者が犯罪に巻き込まれ、勾留される事案が社会問題化しているのではないか。
日本の場合も刑務所に収監される3割ほどの囚人は知的障害者で、その場合、8割ほどの再犯率と本で読んだことがある。高い再犯率は、障害者の犯罪者の社会復帰のセーフティネットが機能してないことを示す。
日本の場合は、障害者が社会生活を送るセーフティネットに課題感があるのもまだキャッチしやすいのかもしれない。中国の対応がどうなのかなど、あの広大な国土、人口など考えても相当まずい状況なんじゃないかなと、中国の絶望感が伝わった。
子供だまし
娘の親権を維持する為に、怪しい仕事に手を染める聾者の父親とその娘の話。
5年前に出て行った母親が突然現れ、聾者の父親と暮らす7歳の娘を引き取りたいと言い出して裁判で争うことになり巻き起こって行くストーリー。
警察の聴取や裁判で手話通訳をする若い女性が、容疑者に寄り添い自分や父親のことを語る体だから、少し前の時代設定ではあるものの、それでも21世紀の話しですよね…。
弁護士への依頼や子供の就学のことなんか筆談で問題ないし、契約書って知ってます?な始まりから違和感バリバリ。
父親が純粋を通り越してアホにしかみえないんだが…。
そんな訳あるか!の連続に、いくらハンディキャップがあるからといって何でも許される訳ないだろうが!な倫理観崩壊しまくり展開だし、そんな狭いところでそんだけ繰り返したら…とか、事故調査って知ってます?なやり過ぎラッシュ。
わかりやすい泣かせの演出も白々しく感じてしまった。
耳が聞こえない父とコーダの娘が、お互いを思いやる優しさが胸を打つ中国発の感動作。優しさに
序盤は、ろう者の父と娘が、つつましいながらも楽しく暮らす日常が描かれる。ろう者のコミュニティを舞台にした描写はとても心温まる。そこへ、離婚した母親が娘のために親権を取り戻そうと動き出し、物語は急展開を迎える。
お金に切羽詰まった父は、危険な仕事に手を出してしまい、「ナイトフラワー」的な結末へ一直線かとハラハラさせられる。
しかし物語の焦点は次第に父と娘の絆へと移り、互いを思う気持ちに心を打たれ、久しぶりに涙してしまった。ラストのまとめ方も見事で、素直に感動できる、今年最初の一本にふさわしい作品である。
娘役のリー・ルオハンの愛らしさはもちろん、物語の中心となる三人の女性――母親、組織の手引きをする女性、そして成長した娘――いずれも印象的で美しい。中国映画の層の厚さを改めて感じさせられた。
上映早々この作品はフィクションですと断りがあるのは珍しいと思いつ...
親子であり親友のような2人
ろう者である父と、父を支える娘の物語です。
娘のムームーは健聴者で小学校に行かず父の耳となり生活を支えるヤングケアラーです。賢くて、明るい笑顔でろう者コミュニティーの中のまさに天使のような存在。(とってもかわいい!)
父親のシャオマーは顔の表情がとても豊かで手話でムームーと会話しながら心もちゃんと繋がっているのが分かりました。そこが丁寧に描かれていたのでより大きな感動に繋がったのだと思います。
母親もシャオマーもただムームーを守りたいだけなのに、ムームーが酷な選択しなければならないのはちょっと胸が痛かったです。
距離が離れていてもコミュニケーションが取れる手話の特徴を活かした空港のシーンは涙なしでは観られませんでした。
【”木木(ムームー)は、父、小馬の裁判で”お父さんは私を護ろうとしただけ!”と涙ながらに言った。今作はCodaである木木(ムームー)と聾者である父小馬の絆が沁みる作品である。】
ー 序盤から、麻雀屋にたむろする常連さん(エンドロールでビックリしたが、皆さん、素人さんで且つ聾者の方々であったが、夫々肩書があり、皆、幸せそうな顔をしている姿を観ただけで、ジーンと来る。)達と、木木(ムームー)との息の合った、警察が来た時の対応シーンが可笑しい。
けれども、5年前に父小馬と手話でしかコミュニケーションを取らない木木(ムームー)の姿を見て、家を出たお母さんが戻って来た事で、親子の運命は暗転する。
誰が悪いわけでもないのに、どちらが木木(ムームー)を育てるかで裁判に。お金のない小馬は、誘われるままに、わざと車を事故で壊して、保険代と修理代を稼ぐグループに足を突っ込んで・・。ー
<今作は、途中までの展開は、ハッキリ言って突っ込み処が満載だし、イロイロと思った事はあるのだが、全てを再後半の木木(ムームー)を演じた可愛らしい女の子の涙に、全て持っていかれた作品である。
チョイ、沁みましたよ。>
行き着くところは「格差社会」なのだろうか
聴覚障害を持つ父とコーダとして精一杯頑張っている娘を中心としたストーリー。その展開の先は読めていたが、何だか腑に落ちない。
聴覚に障害があっても、青年シャオマーが学業に専念できる環境下にいたらどうなっていただろう?専門的な知識や資格を持つための学校に通うことができる環境で育っていたらどんな成人になっていただろうか。
経済的に困窮していない家庭環境で育っていたら、全く違う世界を見ていたかもしれない。
それから、もうひとつ気になったポイントが終盤にあった。
「ろう者は一目で分かる。ろう者はまず笑顔を見せる」って言う台詞…ってホント?
可愛い女!可愛いパパ
ろう者ってことで可愛いんだけど、ちょっとイライラも。教養もない父だから、正しいがよくわかってない。
まともに会話にならないってイライラするお母さんの気持ちがよく分かる。
あのパパは、耳が聞こえないってより、障害者にみえた。
結局離れ離れは良かった。しっかりした娘に育ったしね。
ちょっと悲しいドラマでしたが、最後は良かったなと。
エンドロールも見逃さないで
ユニークでポップな聾唖コミュニティが魅力的で、笑えるシーンも満載。
ちょっと生意気なムームーちゃんが可愛いすぎ!
後半はドキドキハラハラ。
親子の愛に涙が止まりませんが、決して同情の涙ではなく、どうしようもなく理不尽な社会に対して“声にならない声をあげる”ことに対しての感動の涙でした。
『アイ・アム・サム』世代なので、てっきり親権問題をめぐる聾唖者親子の愛を描いた感動作だと思っていましたが
社会的な闇の問題まで描かれていたとは!
かのスティービー・ワンダーも、子供の頃はよく出演料を騙されたそう…
コミュニケーションの壁のせいで経済的に搾取されたり、働ける職種が少なすぎるのも問題。
社会的弱者として哀れんだり手を差し伸べるといった“健常者上から眼線”の時代は終わったと感じます。
手話は第三の言語。
国ごとにも違うし、地域にしか伝わらない手話もある。
美しい敬語やスラングがあるように手話にも上手い手話や下手な手話もある。
聾唖者は決して話せないのではなく、手話という豊かな言語を持っている。
健常者が聞こうとしていないだけ。
残念なことに聾唖者も、健常者はわかってくれないと諦めたり、泣き寝入りせざるを得ない状況になっている。
聾唖者の親を持つコーダの立場にあたる主人公は、聾唖者かそうでないかを一目で見抜くコツを知っています。
映画『エール』や『コーダ』『ぼくが生きてる、ふたつの世界』などでは、通訳者として頼られてしまう問題が描かれていましたが
今は間に通訳をたてなくても、アプリで直接コミュニケーションが取れる時代!
この映画のムームーは、そんな2つの世界の壁を突き破り、橋渡しをしてくれる存在でした。
マザーテレサの言葉を思い出しました。「愛の反対は憎しみではなく無関心」
この映画の親子は、お互いを知りたいという強い愛で繋がっている。
父親が娘の声を聞いてみたいと思う気持ちに号泣でしたが
私もクジラ同士で楽しく交わされている会話を聞いてみたいし、聾唖者同士が楽しくおしゃべりしている内容をもっと知りたい!
そう思わせてくれる映画でした。
この映画を通して、聾唖者コミュニティの豊かさを知るきっかけになると感じます。
実際の聾唖者も沢山出演されているので、ぜひエンドロールも見逃さないでください!
涙で一杯になった館内。
泣く、泣く!
ちっちゃいムームーに残酷な判断をさせるなよ。
離婚した母親、ろう者を利用する悪人、融通のきかない司法。
耳の聞こえないパパさんとムームーに突き付けられる現実に劇場内は涙で一杯になってたよ。
子供と父親の奮闘ぶりを観ていて、いやでも「クレイマー・クレイマー」が頭をよぎる。
あれも子供に残酷な判断を迫る作品でした。
しかも本作では中国のろう者が絡む社会問題を内包して犯罪映画の側面までも見せて来ます。
ちびっ子のムームーや耳の聞こえないパパさんが不憫でならない。
試写を観ながら何度「パパさんやめて」と叫びたくなった事か。
映画のラスト。
おっきくなったムームーが一目見ただけで
「何故ろう者と分かるのか」
を尋ねられて答えた一言で更にブワッと涙が溢れました。
そしてエンドロール。
涙で画面が見えなくなりました。
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