罪人たちのレビュー・感想・評価
全188件中、1~20件目を表示
期待度◎鑑賞後の満足度◎ こんなケッタイな映画を観たのは久しぶり。でもそのケッタイさ故に映画の新しい匂いがする。まさかこんな展開になるとは…予測不能のごちゃ混ぜエンタメ!
(事前知識無しで鑑賞。で、結果的にそれが良かったと思う。)
①USAで評価が高いらしいこと、監督と主役とがアフリカ系アメリカ人であること、原題が『SINNERS (普通は「罪人たち」「罪深い者たち」という意味だがもっと色んな含意があるみたい)』であること、からの予想・連想を全く裏切られてしまった。
②1930年代のディープサウス(ミシシッピ州)が舞台で、黒人(字数を考えて此処からは”黒人“と書かせて貰います)が主役なので、また別の視点からの新しい黒人差別哀史(令和版『サウンダー』?「Sounder」と「Sinners 」と綴りが似ている?ので余計そう思ってしまった)と思いきや…
③そこに宗教(キリスト教)が絡んでくる。厳格そうな牧師と、牧師が罪・堕落と見なしている大衆音楽に入れ込む息子との相剋と和解の物語となるかと思いきや…
2組の兄弟、①牧師とその兄、②スモークとスタック、は「カインとアベル」を連想させるし、他にもスモークとスタックとが隠していた荷車に蛇(アダムとイヴとを堕落させた)が潜んでいたりとか、聖書的なモチーフが散りばめられているし…
➃
ブルースvsカントリー
前半と後半で全く違う映画。
最近流行りなのだろうか?
この手法、監督のやりたい放題に見えるが、
両方のプロットがよく出来てないとつまらないし、
全く違うと言っても繋がってないといけないわけで
なかなか難しいと思う。
そして、前半の仲間を集めて店が開店するまでも
面白かったし、後半の吸血鬼も見応えがありました。
戦う前の黒人のブルースと白人のカントリーを
長く見せる演出は、これから壮絶なな戦いがはじまる
法螺貝のようで面白かった。
クーグラー監督の演出が好きだ。
分かりやすさと思わせぶりが同居してて
グイグイ引き込まれてしまう。
一瞬しか出てこなかった先住民もずっと頭の片隅に
あって、黒人と白人の戦いが滑稽にも見えました。
ただの大味じゃなくて、
KKKが絡んだり兄弟愛に痺れたり
満足の一本でした。
【30年代のアメリカ南部の田舎町。双子の黒人兄弟がダンスホールを開くが宵闇に紛れ異形のモノがやって来た。今作はタラちゃんが”俺の作品の真似すんな!”と笑いながら言った社会派ホラー作品である。】
■30年代のアメリカ南部の田舎町。双子の兄弟・スモーク(マイケル・B・ジョーダン)とスタック(マイケル・B・ジョーダン:二役)は故郷で一獲千金の夢を賭け、禁じられていた酒や音楽を振る舞うダンスホールをオープンする。オープン初日の夜、多くの客たちが宴に熱狂する中、招かれざる者たちが現れる。
◆感想
・今作はどう見ても、クエンティン・タランティーノ監督の怪作『フロム・ダスク・ティル・ドーン』から、着想を得ている。
だが、作品の作りとして、序盤は成功した双子の兄弟・スモークとスタックが、当時禁じられていた酒や音楽を振る舞うダンスホールをオープンするまでは、黒人解放のトーンで描かれている。当然、音楽はブルースである。
そしてこのシーンでは、黒人たちが司祭の息子であるサミーが奏でるギターに合わせて、謡い踊るのである。
・だが、闇に塗れアイリッシュ吸血鬼のレミックと彼に噛まれたバート、ジュンがアイリッシュ・フォークソングーを奏でながら現れ、村人たちを襲い次々に仲間にしていくシーンの急展開振りが、ナカナカである。
そして、彼らが朝陽が登った時に、炎に包まれていった後に、ノコノコと現れる古臭い思想の老人KKK達が現れるのだが、彼らはアッサリとスモークに撃ち殺されるのである。彼らは吸血鬼のように仲間を作る訳でもなく、只の死骸として地べたに転がるのである。実にシニカルである。
・そして、生き残ったサミーが血だらけで教会に現れる冒頭のシーンが再び描かれるのである。
・更には1992年のシカゴで、老いたサミーの下に、年が変わらないスタックとメアリーがやって来るのである。スタックは、サミーの身体に鼻を近づけて”もう、長くはないぞ。俺たちのようにならないか。”と言うのだが、サミーはやんわりと断り、”太陽が暮れるまでの時間が、人生で一番良かったよ。”と言い、スタックも笑顔で同意するのである。
<今作は、クエンティン・タランティーノ監督が”俺の作品の真似すんな!”と笑いながら言った社会派ホラー作品である。良く出来てんな!>
格調高いフロムダスクティルドーン
ホラーなのにノスタルジー感じたぜぇ🥹
アカデミー賞🏆16部門もノミネートって凄いですね、
お世話抜きでスタンドバイミーやショーシャンクの空を観た時みたいな味わい深さで☕︎名作映画を鑑賞したかのごとく余韻を味わうとか全く想定して無くてめちゃくちゃビックリしましたよ😱‼️(というか名作です🥹)
人間ドラマがしっかりしてるから前半で全く〇〇が出て来ないのに全く飽きずに観れましたからね!
つうかホラー部分の必要性を全く感じ無かったですよ(名作映画のストーリーの中にたまたま吸血鬼が居たって部分を入れたって感じですからね👍)ラスト10分くらいからが最高でエンドクレジットからのあのシーンはウルトラ激エモ🖤で余韻がパネェやんけ(最後のチョイ足しがマジパネェから🥹👍💯)
鬼滅の刃みたいに(お前も吸血鬼🧛になれよ)って誘うのも良かったなあ🥳
自分は一人二役だって知らなかったから🥹やたら兄弟👬役の二人似てるよなあとか思ってましたよ🤣
つうかホラーでこの方向性で作るって普通は考えつかなくね(ホラー映画は大抵内容ゼロ0️⃣で音響🔈でビビらせてCGバリバリのバケモノ👹だして👻😟お前らをビビらせてやったぜ🤓ってイキリ散らかしてる知能の低いバカ監督のしょうもない作品が多いですからね🤬)
あとキャラ立ちしてる人だらけでみんな魅力的だったっす🫡
久しぶりに劇場に(しかもIMAXやってたのに🤮)行かなかった自分をブン殴り✊たくなるくらい後悔してます!
単純に映画って本当に素晴らしいですね👍って心の底から思える内容なんだよねぇ😘✨
去年観てたら自分ランキングで間違い無く上位の質の高い良作品です!(音楽🎵も最高だったなあ🕺🔥)
この作品は評論家がベスト10に入れてる人が多いのも納得よ👍(去年のホラー映画では超ダントツの1位🥇🏆👻だぜ👋というか近年のホラー作品でもダントツのクオリティですね🥰✨)
この作品劇場公開した時は話題ゼロだったしホラーだって知らない人もかなり居たと思いますよ🤮(更に言うとアカデミー賞ノミネートされたけどホラーって理解して無い人が大量にいますよね絶対に)
ワンチャン🐶アカデミー賞最多受賞とかになれば🏆公開当時に1ミリも話題じゃなかったけど🥹アカデミー賞最多作品を再公開ってパターンあると思います(一週間でいいからIMAXで再公開してえええぇぇ😭)
今年の4月に公開とかだったらタイミングが完璧だったのに🥹
悪魔とブルース
ホラーテイストの気分爽快後味よし音楽映画
ホラー版クロスロード
筋が豊富なので~と~と~を足して三で割った感じという言い方で言い表したいのだがそれを言うには博覧でないといけなくて、しかもただ映画を沢山見たことがあるだけじゃなく、しっかり覚えてもいないと~と~と~を足して三で割ったで言い表すことができない。たとえできたとしても自分の見知っている範囲内でやると偏向がでてしまう。
だから不足のところはそれぞれのイメージにまかせるがまずクロスロードをベースとする。そこへプレイスインザハートみたいな綿花と黒人が絡む啓発映画を加えて、そこへ籠城型のゾンビもの(ヴァンパイアだけど)を加えて三で割った、感じの映画。
ブルースとアイリッシュの音楽映画であり公民権映画でもあり噛まれたらいち抜けるゾンビ系ホラーでもある。時間も歪んで現代と過去を行き来もする。
ただし黒人映画を撮ってきた黒人監督なので白人が悪で黒人が善のブラックスプロイテーションな構図はつきまとう。それによりアイリッシュは悪人の音楽で、ブルースが善人の音楽になっているきらいもある。が、ホラーとしても音楽映画としてもいける上に公民権テーマもぼやけてなかった。詰め込み過ぎな印象もなく、複層の筋をまとめている。
ホラー部はドクタースリープや30Days of Nightを思わせ公民権部はグリーンブックやミシシッピーバーニングとか黒人差別問題を看板標榜はしないながらも内に秘めたメッセージ性をもたせた。
音楽部およびサウンドトラックはクーグラー映画でコンビを組んできたルートヴィヒヨーランソンが担当しブルースギター神話的命題をストーリーに絡ませており、これをクロスロード的と喩えたのは、間違っていないと思う。そんなことを言っている批評家はいないがホラー版クロスロードと言ってもいい。
ストーリーはあっけないほどワンイシューで、シカゴでぶいぶい言わせてきた兄弟が地元に帰ってきて一晩酒場をやる、だけの話。だけど酒場のシーンが圧巻で禁酒法下にDJやヒップホップなど時代を超越したミュージシャンが集まって踊り狂った。
クーグラー監督当人はこれを主にロバートロドリゲスのフロムダスクティルドーンおよびTheFacultyからインスピレーションを得たと語っていた。興行も批評家評も成功しアワードもいっぱい獲っている。
imdb7.6、RottenTomatoes97%と96%。
しかしなんかな。クーグラー映画にはスパイクリーやピールにあるようなブラックライブズマター気配がリーやピールよりも更に色濃く出る。それがもたれる。いやもちろんKKKはぶっこ○していいけど、全般に黒人を善に見せすぎ、られると時代的には疲れるような気がした。
金貨では太れない
英題は「Sinners」です。この場合、邦題の「罪人たち」というのは宗教的な意味合いを持ち、つまり異教徒です。黒人もアイリッシュもいずれも「Sinners」であって、それは彼らの文化の根源がキリストに根ざしていないことを意味します。アイリッシュ民謡を歌うバンパイアたちは十字架を恐れません。その二つの異なる音楽文化が互いを拒絶しながら混淆していきます。
ところが、私は音楽にも宗教にも疎いので「そういうことなんだろうなあ」と推察するばかりなんですが、この映画はおそらくオスカーを狙って作っていて、そういう場合は宗教、文化をよく知らない観客のために、理解しやすく歩きやすい迂回路が用意されています。
なので鑑賞中、お金に着目しました。誰もが直感的に理解できるアイテムです。作中4つのお金が出てきます。
1.主人公の兄弟がシカゴでだまし取ってきたドル -> 白人の地主から建物を買う
2.ヴァンパイアが持っている金貨 -> 新たな仲間の勧誘に使う
3.バーで客が払うドル -> バーの売上
4.バーで客が払う農園通貨 -> 主人公は使用を拒否する
地主から買った建物は翌日その地主に襲撃されます。主人公を殺して奪い返そうという考えです。ひどい話ですが、手に入れた経緯を考えると因果応報だとも思えます。
主人公はヴァンパイアの金貨を受け取りません。代わりに彼らはそれを使ってバーから人をおびき出し仲間にします。私が重要だと考えるのは、仮に主人公がこの金貨を持っていたとしても使うことはできないということです。この金貨を担保にドルを調達しなければなりません。当時の黒人にそのような手続きが許されていたとは考えにくいです。
農園通貨でひと悶着置きます。弟と妻は客が使うのを許そうとしますが兄は認めようとしません。結果として店の損益見込は赤字になり、それを知ったメアリーはヴァンパイアの金貨におびき寄せられ彼らの仲間になり、弟を襲ってヴァンパイアに惹き込みます。
まともなお金は「3」の客が払うドル通貨だけです。そしてそれだけでは当然足りません。彼らにはドルにアクセスする経路がなく、合法的にそれを手にすることの困難さが理解できます。主人公は元軍人です。おそらく時代を考慮するとアメリカ南部はかなり不安定だった時期だと考えられます。その中で命をかけて国に奉仕したあと、マフィアの手下になりそして故郷で持金をすべて奪われる虚しさは相当なものだろうと思います。
そんなことを考えながら鑑賞するんですが、大恐慌の中で仕事もせずに怪しい占い店を営む妻のまるまると太った姿態を見せられると、全然飯食えてるじゃんって安心します。
綿花畑の一本道。宵越しの金を散財する《狂った宴》
なんか凄いモノを見せられたような感じはする。
監督陣の熱量は半端ない。
が、感情移入は難しい。
黒人のルーツ、
アフリカから奴隷船に乗せられて労働力として働く合間に歌う《ブルース》
一方では信心深い彼らが黒人牧師と歌う《黒人霊歌=ゴスペル》
そしてルイジアナ州ニューオリンズで発祥したJAZZ。
黒人のブルースをパクって歌って有名になったと言うレッド・ツェペリン。
今やスタンダードと言えるヒップホップ(ラップ)
虐げてられて来た黒人は音楽シーンでは、常に中心にいる。
1930年。アル・カポネの手下でイカサマ賭博で大儲けした
スモーク&スタックの双子のギャング。
ブルース歌い手でギターの名手で従兄弟のサミーを誘って、
あぶく銭をパァーッと散財して一夜のキャバレーを開く。
禁酒法時代なのにビールもバーボン(コーン・ウイスキーって言ってる)
ワインがほぼ飲み放題。
聞きつけた訳ではあるまいが、白人が3人、“仲間に入れてくれ“と現れる。
ところが彼らは【バンパイア‼️】だったと言う話し。
配信なので双子のギャングを演じるマイケル・B・ジョーダンの
カッコいいお顔もよく見えない。
まぁ、アップの少ない映画ではある。
要するに【故郷に錦を飾る】
それが彼らの目的だったのでしょう。
幼馴染や妻や昔のガールフレンドに、ただ酒を振舞って
大いに飲み食い歌う・・・
それがバンパイアの乱入でとんでも無い殺し合いに発展してしまう。
夜の酒場、
綿花畑の一本道を走るオールド・^ ^オープンカーから見える
底抜けの青空。
この対比が素晴らしかった。
何が言いたかったの良く分からないけれど、
ユニークでタランティーノ監督の「フロムダスクティルドーン」を
彷彿させる映画。
あの映画もあんまり乗れなかったなあ・・・。
Film - 原初の喜び
「フロム・ダスク・ティル・ドーン」×「ブルース・ブラザーズ」
全米で大ヒットホラー映画らしいけど、予告を見てもよくわからん、という印象だった。
マイケル・B・ジョーダンが一人二役を演じた双子の兄弟。
慇懃無礼な態度の白人を、兄が前、弟が後ろから牽制する
トラックに入り込んだヘビを、兄がナイフを渡して弟が退治するという連携プレーぶり。
トラックの盗人を容赦なく撃ち、とにかく常に余裕で羽振りがいい元ギャングを好演。
他のキャストは、久々に大作で見かけたデルロイ・リンドー、すっかり美人に成長したヘイリー・スタンフィルドが良かった。
演出は、
後ろから何者かが飛ぶ→女性歌手がステージ上がる、
門番がトイレ中に何かに襲われる→揉め事があった部屋に入る、
イカサマ男を踏みつける→ダンスフロアでリズムを取って地面を蹴り付けるという、演出が良かった。
他には、
暗い家の中、家族を読んでも返事がない。時すでに遅し…や、
トイレで持ち場を離れたから…など、
トリッキーの映画に思えて、意外とベタなホラー演出が多いのも良かった。
そしてなんといっても、レターボックスサイズからフルサイズ画面になった時の決戦だ!感が最高だった。
ちなみに製作費は、9000万ドルと、ホラー映画にしては意外と高予算な映画。
タイトルなし(ネタバレ)
最後、老いたサミーとスタックの「今でもあの夜の恐怖で週に一度は起き上がれない、けどあの日は人生で最高の日だった」「人生最後の太陽」「自由だった」って会話はめちゃくちゃグッときた。結果が最悪だと幸せだった時間をむしろ恨んだりするからね、そう思えるのは本当にかけがえのないどんなことが起きても価値が変わらない瞬間があったんだなと。
ブルースで琵琶法師が後世に伝承する平家物語を彷彿
私には理解不能でした
変人たち
真面目なフロム・ダスク・ティル・ドーン
双子の黒人兄弟が田舎町でバーを始める。当然邪魔も入るし、真っ当な商売じゃない。力業も必要、差別の強い時代のお話だから理解など望むべくもない。
買った場所も、「掃除した跡がある」と言ってるから血なまぐさい場所なのは明白。
それでも必要なこの場所を買っていく。
兄弟の姿は粋で怖く格好良い姿で描かれており、この位苛烈に生きねばチャンスは無いとばかりの雰囲気だ。
勿論、そんな成り上がりに興味があってこの作品を観ている人は居ないと思う。しかしそんな所にやって来るのだ。ちゃあんと吸血鬼のルールに乗っ取って、家に招かれないと入れない奴らが。
主人公達の経営するバーに入れてくれと3人の白人がやって来る。KKK団もある時代だから白人など信用出来ない彼等は店に入れない。バーの経済的な問題もありアニーは白人(吸血鬼)と話に行くが呆気なく毒牙に掛かり、スモークとスターク兄弟の地獄が始まる。吸血鬼を物語でしか知らない仲間と群れと化した吸血鬼達に向かい合うが、吸血鬼は知識や意識を共有出来るので知り合いの弱点を突きまくってくる。心の弱い人なら、吸血鬼になって不死身になるのも悪くない、吸血鬼の家族になって安心したいと言う気持ちが湧いても不思議じゃない。
吸血鬼もイギリスの事について歌っている様子だったが、何故吸血鬼が一匹でアメリカに辿り着いているのかは解らない。
上手くやればイギリスはおろかヨーロッパ全域まて拡がりそうな超能力なのに追われてアメリカに来たのか?
ラストただ1人生き残った青年が実家の教会と帰りギターを捨てるよう諭されるが、ギターを選ぶのは当然か。
黒人兄弟の生き様も生き残った若者のその後も妙に格好良いので新手の吸血鬼ドラマとして評価したいが何だろう、カッコつけすぎじゃなかろうか?と思ってしまう。
ライアン・クーグラーの特製闇鍋
実話ベース、名作その後、アメコミなどで才を発揮し、すっかり現ハリウッドきってのヒットメーカーとなったライアン・クーグラーのニュープロジェクトは、完全オリジナル。
これまでのどの作品とも違う。何処にこんな引き出しあったのかと驚く。
斬新さと野心さ。一つのジャンルに括る事や説明するのが難しい。
双子の黒人が故郷に帰る。西部劇ムードも漂う、古き良きアメリカ映画…?(でないのは雰囲気から明らか)
双子の片割れはかのアル・カポネの下で働いていた。禁酒法時代、双子は酒場を開こうとする。犯罪映画…?
双子の弟分な青年サミー。ラストも(老年期の)彼で締めたり、実はなかなかキーキャラ。彼のアイデンティティー…?
常連マイケル・B・ジョーダンが一人二役。個性的な登場人物や軽妙な会話のユーモア要素、妻や元恋人との再会の恋愛要素、哀愁漂うドラマ要素をスパイス。
印象的な味付けに当時の黒人差別への訴え。黒人を隔離する“ジム・クロウ法”が背景になっている。ブラック・ミュージックを歌う酒場や黒人アウトローはそのアンチテーゼにも捉えられる。
遂にオープンした酒場。人々が集い、大い賑わう。音楽映画…?
宴に誘われてやって来たのは、一見流れの白人ミュージシャンたち。追い返すが、彼らの正体は…。
賑わう宴の夜は、恐怖と惨劇の夜へ。
ジャンルごちゃ混ぜのメインディッシュは、ヴァンパイア・ホラーだった…!
まるでクーグラー版『フロム・ダスク・ティル・ドーン』のような。
不穏さと何処かシュールさを漂わせ、ヴァンパイア乱入辺りから一気に畳み掛ける。
怖さは無いが、意外とバイオレンスなアクション。
そこに異様な高揚感の音楽の力。白人たち(実はヴァンパイア)のカントリー・ミュージック風の曲はなかなか聞き惚れ、一部ミュージカルのような装いも。
ヴァンパイア・ホラー×アクション×音楽。下手すりゃ支離滅裂になりそうなものを、クーグラーはしっかりエンタメに昇華。
その上でメッセージ性やドラマもそつなく。
双子のスモークとスタック。固い絆で結ばれていたが、ヴァンパイアになってしまった元恋人のメアリーにスタックが噛まれてしまう。自分の半身を失い悲しむスモークに、ヴァンパイアになったスタックが揺さぶりを掛ける。
人間か、ヴァンパイアか。傍目には分からない。疑心暗鬼になったりユーモア孕んだり。
外にはヴァンパイアの集団。スモークらは酒場内に閉じ籠る。
酒場の面々は黒人やアジア人。行き場が無い。
ヴァンパイアは主に白人。圧を掛ける。
この意味するものは…?
ヴァンパイアのリーダーにも横暴や傲慢が見受けられる。
襲い来るもの、退治するものはヴァンパイアではなく、人種差別。クーグラーの訴えは強烈だ。
全米ではオスカーノミネートも有力視される絶賛と初夏のサプライズ大ヒットだが、合わない人も多いだろう。
かなりブッ飛んだ題材。バイオレンスやグロ。ポリコレ。…
濃いように思えて、一体何だったんだ?…とも。
珍味で旨味もある刺激的なライアン・クーグラー特製闇鍋をご堪能あれ。
ラストシーンから察するに、続編も出来そうな…?
あの2人が現代で…って感じで。
そうなれば『ブラックパンサー』や『クリード』以上にライアン・クーグラーのライフワークになったりして…?
全188件中、1~20件目を表示













