韓国ミュージカル ON SCREEN「笑う男」のレビュー・感想・評価
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貧富の差をエンタメに昇華させる韓国ミュージカル
韓国ミュージカル ON SCREENの4作目。前3作がどれも素晴らしかったので、もう何の心配もなく、期待だけ抱えて観に行きました。
期待通りの素晴らしさ!でした。
文豪ビクトル・ユーゴーの原作を基に、韓国オリジナルのミュージカル作品として制作されたものだそうですが、脚本がよくできている。特に前半、育ててくれた父親と、成長した主人公の間で、意見が対立したことを歌い合うシーンでは、共感とも感動ともいえない涙が溢れました。
演者の歌唱力、表現力、舞台セット…これらも文句ない出来栄えでした。
多く人に見て欲しい!!
観に行くのをやめなくて良かったー
韓国ミュージカルオンスク上映5作品の第四弾。
演目は初見。
ヴィクトル・ユゴー原作と知り、わざわざ重たい気分になりたくないし、と観ようか悩んだけど友達が行く回に同席できそうだったからどうせなら観ようかと。
これは行くのやめなくて良かったー。観られたことに感謝!思っていたほどの辛い話でもなかったし、とにかく曲が良き良き✨やはりミュージカルは曲そのものと歌い手さんの技術があれば極論なんとかなるもんなんかな。
ガストンみたいなデビッド卿、色ボケしてる公爵夫人。
“あぶれ者同士仲良くしよう”と謎の講釈を垂れて盲目のデアを歌で誘いレイプしようとするあたりデビッドのアタオカレベルはかなりのもの。
勝手にユゴー作品だし、重さに重さを重ねてくる手法かと思っていたら一幕の最後にはまさかの“え?そっち??”と。今回のストーリー予想は完全に自分の想像をはるかに超えてて掠りもしなかった(←よい意味で)。
終わり方には納得いかない部分もあったけど、エリザベート以外の二作(ファントムとマリー・アントワネット)が全く刺さらなかったことを考えるとこの作品は自分好みだったと言えるのかも。
ユゴーなら是非とも代表作のレ・ミゼを韓国バージョンで観てみたいもんだー✨
期待を大きく超える作品!
救いを語らず、ただ人生と世界が置かれている物語
最初は、パク・ガンヒョンのグウィンプレンに対して少し構えて観ていた。
「本当に歌がうまいの?」と、どこか疑いながら。
でもそれは、意図的に抑制されていただけだった。
声も、感情も、物語も。
すべてが「あの場面」まで抑えて演じられていたのだと思う。
あの叫び。爆発的だった。鳥肌が止まらなかった。
それは、一般的に言えば「闇堕ち」と言えるかもしれない。
が、闇に飲み込まれた堕落ではなく、世界が闇であると知った到達だった。
もう希望を語らない。
もう理解される前提に立たない。
もう自分を偽らない。
言うなれば「ここが地獄なら、地獄の言葉で話す」
とでもいうような、強い選択だった。
この作品は、救いの物語ではない。
教訓も、希望のメッセージも提示されない。
ただ、生き切った者と、その人生を見送った者とが静かに置かれる。
残酷な世界。
努力ではどうにもならないこと。
理不尽で、容赦のない運命。
それでも世界は続いていく、という事実。
だからこそ、いのちの一瞬のきらめきが強烈に美しい。
一瞬一瞬が、取り返しのつかないものとして輝く。
特に心を奪われたのはヤン・ジュンモのウルシュス。
彼の歌声は「見送る覚悟」そのものだった。
重厚で伸びやかで、心の底に波紋を起こさせ、そして鎮めるかのようだ。
「人生とは、愛する者の旅立ちを見送ることだ」
ウルシュスの言葉が、重く、静かに胸に残る。
デアの目が見えないことは、欠落ではない。
価値や優劣、醜さといった
「見える者が背負わされるもの」を、彼女は持たずに生きている。
それは弱さではなく、別のかたちの強さだった。
物語はずっと夜である。
昼=救済、啓蒙、進歩
夜=放置、搾取、沈黙
だとしたら、この物語はほとんど後者の側に置かれている。
デアにとっては、もとより比喩ではなく闇の中である。
彼女は最後まで、価値も、序列も、醜さも、美しさも、
この世界の「見えるもの」を知らないまま生きた。
そして死の直前にだけ、一瞬だけ光に触れる。
でもそれは、生に戻るための光でも、世界に参加するための光でもなくて、
生を手放す瞬間にだけ与えられる残酷な光。
もし「生きるための光」だったら、物語は希望になる。が、あれは「見えないまま生き切った存在」に対する、最後の祝福のような光。
しかも彼女が見るのは、世界ではなく、愛しい人の顔、ただそれだけ。
ラストシーン。
天に昇るというより、吹雪の中、宙をさすらっていくようなグウィンプレンとデア。
それを、ただ見送るウルシュスの背中。
そこに説明はない。救いはない。
感情を誘導する音楽も、答えもない。
ただ「そうだった」という人生だけが残る。
生き切った男と、それを見送った男の人生。
余白が凄い。
というより、この作品は余白でできている。
初回は、救いがない物語だと感じた。
が、二度目では、ただ「世間とは、人生とはこういうものだ」という静かな理解と諦念が生まれた。
初日に観て、たまらなくなって別の映画館に移動して二度目を観た。
予定になく思わず1日に二度観たのは、「オペラ座の怪人」だけだ。
最後に、「バイオリン弾き」が舞台上で、哀切極まるメロディを奏でることで、世界観にさらに深みが増している。
韓国ミュージカルの質の高さに殴られた。
余韻が凄くて、まだ物語から現実に復帰できていない。
最後に。
この作品を2週間で5回観た。素晴らしい作品だった。
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