「この程度のアクションなら日本人が上。日本映画の為に共感せし」バレリーナ The World of John Wick チネチッタさんの映画レビュー(感想・評価)
この程度のアクションなら日本人が上。日本映画の為に共感せし
人をあやめる事になんの躊躇もない。だから、頭を空にしてみるしかない。
しかし、技術的に
この映画は、もはやアクション映画ですらない。「痛快」の域を疾うに通り越し、知性を侮辱されたことへの「不快感」だけが澱のように残る。
まず、設定からして数学的・物理的な整合性が完全に破綻している。
バレリーナの肉体と暗殺者の技術?
重力と慣性を無視し、つま先立ちで大男をなぎ倒すなど、ただの幼稚な妄想だ。バレエの規律や美を、単なる「人殺しのトリッキーな動き」に利用する不敬さには呆れるしかない。
さらに致命的なのは、脚本の破壊され具合だ。
主人公は幼少期、隠し部屋から父が殺されるのを一部始終目撃していたはずだ。犯人の顔も声も知っている。それなのに12年もの間、復讐を誓いながらその顔すら判別できず、のこのこと相談に行くなど、マヌケにも程がある。12年間、彼女の知性は停止していたのか?
映像も見るに堪えない。
三脚でしっかり固定された構図の美学など微塵もなく、カメラはやたらと揺れ、カットは病的に細かい。これは「迫力」ではなく、撮影と編集の技術不足を誤魔化すための「汚いごまかし」だ。画像が綺麗じゃない。
結局のところ、これは「強くて美しい女が踊るように殺す」という、中身のない男の妄想を垂れ流しただけのバカ話だ。最初から結末も見えているし、予定調和な裏切りに驚きもない。
あと1時間、この空虚な映像を眺めるのは、もはや人生という貴重な時間の浪費でしかない。
「獲物の事は狼にまかせろ」
この言葉がこの映画の矛盾点と稚拙さ。
狼は一匹で狩りはしない。
カムイ外伝とかじゃないので、殺しに掟なんかないし、いつの時代なんだよ。まだ、やってる。
あと。27分。疲れた。
これなら、日本人でも表現出来ると思い、共感せし。
