「世界観をしっかり継承したスピンオフ作品」バレリーナ The World of John Wick toshijpさんの映画レビュー(感想・評価)
世界観をしっかり継承したスピンオフ作品
鑑賞しての満足感はJohn Wickシリーズ本編と遜色ない。
演者・製作チームが一丸となって”面白い映画にするんだ!”という
熱意を持って製作されたことがひしひしと伝わってきた。
・コンチネンタルホテル内での殺しはご法度、他にもその社会の掟がある
・掟を破ったら報いを受ける
この世界観をしっかり継承した物語だ。
そして映画では一貫して
・一般人を巻き込まない
・警察が出動しない
相手が親の仇であろうが何であろうが、敵を討つために一般人を
巻き込んではいけない。今年観た復讐物のある作品では明らかに
一般人を巻き込んでおり、架空の話とはいえ”人として最低”と思った。
そんな主人公が目的を達成したって共感できないし観終わって
すっきりしない。
今作ではそんなもやもやする場面がなくて、物語が裏社会の範囲内
だけで完結している。それもやはりJohn Wickシリーズ本編から
継承されていたのが嬉しい。
・コンシェルジュ・シャロンの「welcome to the Continental」
・銃器好きもきっと満足するであろう数々の銃器とその扱い方
・レトロ感ある電話交換室とそこから発信される賞金引き上げ情報
シャロン(ランス・レディック)はシリーズに欠かせないキャラクター
で自分は大好きだ。
銃器については自分は詳しくないが、きっとマニアックなファンが
見ても納得できる内容なのではないだろうか。
みんながスマホを持ち歩く時代なのに電話交換室が別世界のようで
それもシリーズの持ち味。
さて、主演は最近頭角を現してきたアナ・デ・アルマス。
「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」(2021年製作 原題:No Time to Die)
が強く印象に残っていたラテン系の女優さん。
”アクションもこなす”ではなく、このままアクション女優として
大成しそうな予感すら感じさせる、あっぱれなヒロインだった。
体格的に不利な女性が屈強な男たちを相手にどう戦うか、とか戦術的な
面でも一本調子にならずに様々な戦い方を見せてくれて良かった。
John Wickほどの無敵感はなくて形勢不利に陥る場面が多いことも
かえって説得力があった。
頭が悪い自分は物語を完全に理解したとは言えない。それでもやっぱり
観て満足した、面白かったことに変わりはない。
ヒロインがバレリーナであることの必然性はやっぱり分からなかった。
上映時間がほぼ2時間で、最近流行りの長い映画ではないところが
生理的に受け入れやすかった。(当方トイレが近いのが悩みの種)
Dolby Atmosで鑑賞して大満足。他の上映方式も含めて何度でも観たい。
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余談
製作総指揮に名を連ね、短い時間ながら出演もしているキアヌ・リーブス。
親日家で日本での人気も絶大な彼がジャパンプレミアイベントに参加
していたらさぞかし盛り上がったことだろう。でも来日しなかった。
自分の想像だが、スケジュールの都合とかそういうことではないだろう。
今作はアナ・デ・アルマスの単独主演。もしキアヌが来日したら彼にも
注目が集まってしまう。アナ一人が注目されるように、彼女に花を持たせる
配慮だったのではないか。キアヌはそういう配慮ができる人だと思う。
