ジェイ・ケリー

劇場公開日:2025年11月21日

解説・あらすじ

「フランシス・ハ」「マリッジ・ストーリー」などの監督作に加え、「バービー」の脚本を手がけたことでも知られ、脚本賞および脚色賞でアカデミー賞に3度ノミネートされているノア・バームバックが、映画業界で活躍する俳優とマネージャーの苦悩や葛藤を、ユーモアを交えて描いたコメディドラマ。

有名な映画俳優ジェイ・ケリーと、献身的なマネージャーのロン。2人は慌ただしくヨーロッパを巡る旅に出ることになり、それが思いがけずそれぞれの人生を振り返る奥深い旅路となっていく。道中で彼らは、自らが下してきた数々の決断や、大切な人々との関係、そして自分たちが残していく遺産と向き合うことになる。

ジェイ・ケリー役をジョージ・クルーニー、ロン役をアダム・サンドラーが演じた。そのほか、ローラ・ダーン、ビリー・クラダップ、ライリー・キーオ、グレイス・エドワーズ、ステイシー・キーチ、ジム・ブロードベント、パトリック・ウィルソン、そしてバームバック監督の妻でもあるグレタ・ガーウィグが出演。2025年・第82回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。Netflixで2025年12月5日から配信。それに先立つ11月21日から一部劇場で公開。

2025年製作/131分/G/アメリカ
原題または英題:Jay Kelly
配信開始日:2025年12月5日

その他の公開日:2025年11月21日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第83回 ゴールデングローブ賞(2026年)

ノミネート

最優秀主演男優賞(ミュージカル/コメディ) ジョージ・クルーニー
最優秀助演男優賞 アダム・サンドラー
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Netflix映画「ジェイ・ケリー」一部劇場にて11月21日(金)より公開 Netflixにて12月5(金)より独占配信

映画レビュー

3.5 ちょこっと出てくる豪華キャストの頼もしい仕事っぷり

2025年12月31日
PCから投稿

いやいや、これ誰かが余命わずかとか、映画監督が晩年に撮るような映画でしょう?と、いつまでも老成とは程遠いと思い込んでいたノア・バームバックのアプローチに驚いた。インタビューを読むと、主演のジョージ・クルーニーも劇中で演じた映画スター役の過去の仕事として「自分が出演した映画のフッテージ」が流れることになって驚いたというから、自分の人生を総括するようなメタな映画とは思ってなかったのかもしれない。

ヨーロッパが舞台になると映画的ノスタルジーが溢れ出すのは日本の映画好きもアメリカ人のバームバックも同じで、その甘さと現実の人生の厳しさのバランスが作品としての勘所だと思うが、個人的にはちょっと甘さが買っていて、あふれ出す映画愛にむせるような心持ちはした。

ただ、オーソドックスなほろ苦い人間ドラマとしては決して悪いものではなく、共同脚本にシゴデキな名優エミリー・モーティマーが入っていて、勝手にバームバックらしくはないと思ってしまった部分も新コンビとしての持ち味なのかもしれない。ちなみにモーティマーはヘアメイク役で出演もしているが、モーティマー級の役者がバンバン出てくるのにも驚く。

そして豪華すぎるほどのキャスト陣が誰もが自分の持ち場をしっかり守っていて、実に頼もしいチーム。アダム・サンドラーがいいのは当然として、華のないかつてのライバルを演じたビリー・クラダップが出色。

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村山章

3.5 舞台裏がすごい

2026年1月13日
PCから投稿

ウディアレンやノアバームバックのような映画を、裕福な白人の話にすぎないとけなす向きがある。
しかし、スターウォーズもアベンジャーズもハリポタも、人気映画は裕福な白人の話である。
逆に、びんぼうな有色人種の映画が好きだと言えるか?
たとえば虐げられた北朝鮮人の話はどうだ?
白か有色か、都会か田舎か、有名か無名か、民主主義か社会主義か、西洋かオリエントか。わたしは全部前者を選ぶでしょう。まあ無理すんなって。という話。
これはオールスターキャストのバームバック映画。自分に余裕のないとき「裕福な白人の映画じゃん」とか言ってみたくなる種類の映画。かもしれない。

ジェイケリーは大スターでありながら、葛藤を抱えている。人もコトも思い通りにならない。彼の贖罪の旅の行き着く先はどこだろう。
後悔のある人が、自分の過去を知っている人に、いちばん言ってもらいたいのは「気にしてないよ」だと思う。
天使のくれた時間(The Family Man、2000年)のラストシークエンスを、みなさんもご存知でしょう。
ジャック(ケイジ)は過去を後悔し、なんとかやり直しをしたくて搭乗口から乗り込もうとしているケイト(レオーニ)を引き留める。
あのシーンでケイトが必死に慚愧するジャックに「たしかにあのときは悲しかったけれど、今は前を向いて生きていて、気にしてない」というようなセリフを言ったのを覚えているでしょう。

功労賞をもらうイタリア行きの小旅行が、ジェイケリーが自分探しをするロードムービーになっている。
その途上でジェイは、ないがしろにしてきた娘から、確執のあった友人ティムから、ブロードベントが演じた資金を断って亡くなってしまった監督から、あるいはステイシーキーチ演じる父から、長年の相棒ロンから「気にしていないよ」と言われたい。
すべてを手に入れたスターが、その虚構とは裏腹な、じっさいには思い通りになっていない家族や友情や仕事と対峙する。
結局、彼は誰からも「気にしてないよ」とは言われない。すべて自分でぶち壊してきた過去と現在を、どうしていいかわからず彷徨う。という感じのドラマになっている。

映画で表現される行動は、ジェイがイタリアへ行って授賞式に出る、だけ。時間と移動が一本道でありながら、上記の悔恨ドラマを描くために、回想や枝の人物へシームレスに移動する。一発撮りではないが、事実上長回ししているのと同じ方法論でロードムービー化してある。

それ(シームレス)を実現するための仕掛けがNetflixで同時公開されている「ジェイケリー制作の舞台裏」に描かれている。そして「ジェイケリー制作の舞台裏」は本編「ジェイケリー」よりも面白い。厳密に言うと本編を見てからの舞台裏が面白い。映画に慣れている私たちはバームバックの映画が、人生の妙趣を描くことを知っている。ジェイケリーはいい映画だった。とりわけクルーニーとサンドラーは素晴らしい演技だった。だが、ジェイケリーを描くためにやった仕掛けの凄さのほうが衝撃的だった。

ジェイのLA風豪邸がセットである。広大なフラットにらせん階段、周りの風景は巨大な発光画像である。すべて英国のスタジオ屋内にある。あの列車さえ全セットである。ミッドセンチュリー(イームズみたいなデザイン様式)の列車を完全再現して車両をまるまる組み立て、流れる風景は撮影したのを超巨大LEDスクリーンに映している。すべて英国のスタジオ屋内にある。セットだと解るか?ぜんぜん解らない。われわれが知っている「セット」とは発光力がぜんぜんちがう。自然光とセットの区別がまったくつかない。
シームレスな回想のために地続きでセットがつくってある。列車内のジェイが振り向くと娘の学校のセットがあってライリーキーオが立っている。

率直に言って、そこまでやるかと思った。厳密に言うと、そこまでやった成果がでているか、と思った。Netflixでバームバックだから80億円かけてこれができたのだろう。いい映画だとは思う。しかしジャンル的に人生のエスプリを綴るロードムービーだ。にもかかわらず、仕掛けの大仰さからしてSFを撮っているのと変わらない。お金が使えるなら、アイデアや仕掛けはどこまでも伸長する。伸長したならその成果が見えていい。だがこれはどこまで仕掛けが反映されていただろう。
たとえば写真と見まがうような細密な絵があったとして、その絵は傍らに案内人が立っていて「これは絵なんですよ」と言わなければ、人々に驚かれることはない。
ジェイケリーだって「ジェイケリー制作の舞台裏」を見なければ、すごいことをしているのが解らなかった。いい映画だったが、そんなことを思った。

映画で個人的にもっとも良かったのは豊富で表情豊かな端役たち。ジェイの視線の先にいる人々。カメラを回しているのにまったくそれを意識していない多数のエキストラの自然な表情。シーンスティーラーだったのはアシスタント役の東洋系Thaddea Graham。デイジーを演じたGrace Edwardsも良かった。また列車にいた女の子四人組うちの太めの女の子、一言台詞あるだけのパッセンジャー役だったがとても目をひいた。

imdb6.6、RottenTomatoes77%と87%。
いまいち伸びていないのは、ジェイは幸せな男なんだわってこと。クルーニー自身をジェイに同化させてあって、成功した役者人生にいまいち同情値が伸びなかった。裕福な白人だし、均してみると幸せ過ぎるのに、しんみりさせすぎだった

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津次郎

3.5 自分を振り返る旅路

2026年1月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

まだ現役売れっ子俳優の物語だが、前日にトラブルを起こし、次の撮影の予定を無視して娘の旅行を追跡して追いかける始末
しかしそのヨーロッパの旅路が自分を見つめ直す旅になる

ショッキングな事が起きる訳でも無く緩やかなドラマが淡々と描かれるが自分にはそれが心地良くて好き

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るる

5.0 クルーニーがいい。 父親も父親だけど、そもそもジェイは自己中だし、...

2026年1月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

クルーニーがいい。
父親も父親だけど、そもそもジェイは自己中だし、皆とちゃんと関係がもてないのに孤独だし。でも仕事に欲があれば、子育てとなかなか両立しないのは仕方ない。厳しい描き方だとは思う。
こんな演技もできる人なんだ。

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Emiri