劇場公開日 2025年1月17日

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敵のレビュー・感想・評価

全368件中、1~20件目を表示

4.0老いたら身の程をわきまえろという圧力 ="敵”

2025年2月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

「ただ生き延びるために生きるってことを、どうしても受け入れられないんだよ。」
「残高に見合わない長生きは悲惨だから。」
初老に差し掛かった私にこの台詞がぶっ刺さる。

ついこの前まで若手の部類だった自分なのに、急に定年のテンカウントが始まり、いつのまにか会社の期待も次世代に向けられるように。
狭い会議室で会議をした後など「おっさん臭」が残っていないか気になる。夕方になると発しているような、、毎日「石鹸」で身体を洗うのは必須事項。
定年後の仕事は「ツテから付き合いであてがわれないと」どうやら無いのだろうな。さもなくば若者といっしょにアルバイト?プライドが耐えられるか。(私は儀助と異なり耐えざるを得ないのだが)
身体も急にあちこち壊れだした。いつ何がみつかってもおかしくない。
若い女性に対する振る舞いも今まで通りだと「勘違いおやじのハラスメント」になり兼ねない。好意ではなく、単に私の立場に対して媚びているだけ、もしくは気を使っているだけであることを決して勘違いしてはならない。それこそ儀助のように「立場を利用したハラスメントですよね」と教え子から冷や水浴びせられかねないぞ。自戒せよ!

老いや死は少しづつやってくるのではない。気づいたらそこまできているのである。いつの間にか老いているのである。
それに対して自分の意識はまだ大学出て就職したときの気分。若手のまま。年を取れば中身も自然と大人になるわけではないんだな。はじめて知ったよ。
周囲の「老いたら身の程をわきまえろ」「慎ましく、ひっそり生きろ」という無言の圧力はこれからもっと強まっていくのだろう。

身体や見た目の劣化&周囲の扱いの変化 vs 自分の意識。このギャップが「北との戦闘」なのかもしれない。
気をつけないといけないのは「北による侵攻」はいつのまにか始まっているということ。

「イタイおっさん」と呼ばれぬために、身の程をわきまえ、シャワーも3日に1回と節約し、おしゃれなバーや食材やワインを嗜むなどはイタイ行動なので慎み、少ない年金と貯金でひっそり隠れるように生きて、ただ「来るべき北からの攻撃」に何ら抵抗せず早々に投降するのが正しい老いた者の在り方か。

なんだかくやしいな。
「ただ生き延びるために生きる」は私も耐えられない。私は人間であり、達観した仙人ではないのだ。

最後に儀助が北に向かっていった姿が脳裏に焼き付く。北との戦いに勝利することは決してない。でもだからといって。。
自分の生き方の矜持を考える。

吉川晃司の金言を置く。
「80までカッコつけて、『あいつ死ぬまでバカだったな』と言われたい。」
「元気でエロくないとしょうがないでしょう、人間は。俺は『理性は間違うけど本能は間違わない』と思っている。」

※前半はお腹が空いてくる。焼き鳥と蕎麦が食べたくなった。
※料理、洗濯物畳み、冗長なほどのキチッとした生活描写は何を現している?
※そういえば隣の席の観客が加齢臭、空咳、背中曲がりのコンボ。リアルに老いを感じた。
※現実と夢が錯綜する構成。何が現実で、どこから夢なのか、わからない。
※河合優美、ここでも登場!しかし魅力的な話し方。
※モノクロ映画は情報が限定されて集中できて良いな。
※長塚京三さんって、Wikiみるとパリ大学に6年間も留学していたと!フランス史教授の雰囲気も納得!
※SMAPの中井君、木村君と同じ年齢。だからかいつまでも自分も若いと思っていた。中井君の事件、、考えさせられる。。

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momokichi

4.0「敵」は誰ものもとにもやってくる

2025年1月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
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ニコ

4.0きちんとした生活に迫る「敵」

2025年3月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

筒井康隆の原作ということで、現実と虚構が入り乱れるような内容なのかなと思って見に行った。原作は未読だったのだけど、概ねその予想は間違っていなかった。作品の前半は、老年期の元大学教授の丁寧な暮らしぶりを執拗なまでに見せていく。難解も麺類を調理して1人で食べるシーンを反復して、彼がきっちりとルーティンの中で生活をしている様を見せる。妻に先立たれ一人暮らしできちんとした暮らしをおくっている、日本家屋の住処も掃除が行き届いていて片付いている。
だが、一通の奇妙なメールがなぜだか彼の生活を狂わせていく。「敵がやってくる」という言葉を発端に不安に駆られるようになったのか、妄想と現実の境がなくなっていく。この感覚をモノクロの映像によって強化していたのが印象的。モノクロの白日夢感が、カラーでは出しにくい感じを作ってくれていた。主演の長塚京三氏は、老年期の見せたくない部分を見せながらも、威厳や清潔さを失わないところがすごいなと思った。彼じゃないと成立していない作品だと思わされる。

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杉本穂高

4.577歳の元大学教授に襲いかかる敵の正体は幻覚か、それとも。。。

2025年1月19日
iPhoneアプリから投稿

笑える

怖い

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清藤秀人

3.5確かに大きくて古い屋敷に年老いて一人暮らしは何かと大変そう。

2026年1月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

ドキドキ

でもこんな広々とした家のキッチンで料理してみたいな。

モノクロが故に?焼き魚や素麺の美味しそうな色彩や匂いまでも伝わってきそうな作品。やっぱりクッキングヒーターの方がガスより安全なのかな?とか。

長塚京三は40年以上昔から観ている役者だが、とにかく綺麗なんだよ立ち居振る舞い全てが。なんと言うか気品とか威厳を感じる。シャワー浴びているシーンもなんか女優のヌードシーンばりにドキッとする。

とにかく綺麗に老いている、という印象。

そんな綺麗な気高き老人の残り少ない日常を「敵」が襲うという。

"夢を見ている夢"

フランス文学部の女子大生に出会えるところなんかが「いやぁ、わかるわぁ」と思った。

下心=トキメキだとするならば、何も性を伴う欲だけが下心ではないのですよ、きっと。話が合う(かのように振る舞ってくれる)人に出会えると嬉しいのです、歳をとるとね。

2026.1/8

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ケンドー鹿児島

3.5朝から1合炊く男

2025年12月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

白黒の映像も主演の長塚京三もこの映画に良い作用をもたらしていて良かったです。
77歳独り暮らし。敵は老いか死か、それともそれを恐れる心か。もしくは色欲か。うちの父には身にしみ過ぎて毒になりそうな映画。見てないといいけど。
どんなみっともない姿も長塚京三が演じるとどこか可愛げと気品があって見やすい。色のない映像も醜さや汚れを隠して美しくみせる。でも本当はこんなではないよね?これはあくまで主人公目線。それを想像しながら観るのが楽しかったです。

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すんこ

4.5混沌モノクロ夢と現実まさに筒井康隆

2025年12月22日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

ドキドキ

混沌モノクロ夢と現実まさに筒井康隆
期待値がかなり高かったけど期待を裏切ららず!品の良い元大学教授の素敵な暮らしぶりに途中まで「長塚京三は素敵。いつ筒井康隆っぽさでてくるのか?」と思いながら鑑賞。途中から夢と現実が交差し始め混沌の中ふと現実が顔を出す感じに。いやどこまで現実?妄想?北から来る敵って?ネット民?妄想ワールドに行ってしまった。筒井康隆✕吉田大八成功してると思いました

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モロッコガール

3.5フランス映画やなー。

2025年12月20日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

途中までは。。

どこから、本物で、どこから、幻覚なのか。。

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misato

4.0平穏から狂気へ——老紳士の生活が崩れ落ちる時

2025年12月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

元大学の老紳士の静かな暮らしが、「敵」の到来によって少しずつ崩れていく——
とても怖い映画でした。

前半はとにかく平穏そのもので、焼き魚の朝食や冷麺がどれも美味しそうで、
「ああ、いい生活だなあ」なんて呑気に観ていたのに……。

“敵”がやってきた瞬間から空気が一変。
狂気の世界へ一気に落ちていくような展開にどんどん惹き込まれ、
最後まで目が離せませんでした。

いやー、良かったです。

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む

4.0世にも奇妙な日常ナイトメアノワール

2025年11月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

モノクロが俄然効果的に
主人公の心理ドラマに集中できる仕掛け
現代の設定だからこそ
あらゆる色彩から離れて

やたら食事の場面が多く、想像をかきたてる
そして主人公の日常の臨場感豊かに感じられる

これというオチがないのがいい
理屈やテーマに落とし込まないのがまたいい

どっぷり浸りながら幻想文学やミステリの世界を楽しんだ

長塚京三はまさにハマり役
日本でも類稀なハードボイルドテイスト
見事に元大学教授がそこにいた

ある意味フィルムノワールだ

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青樹礼門

3.5長塚京三は今なおダンディー

2025年11月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

淡々と進みながらも不穏な空気に取り込まれ見入ってしまった。
モノクロだし昔ながらの一軒家で倹しく一人暮らしをしているので時代設定が昔なのかと思いきや、先生は普通にiMac使っていてそういう意図でのモノクロじゃないんだなと。話が進むにつれ、前後の文脈がプツッと切れたり先生の妄想やら亡くなった奥様やらが出てきて不可解になってくると、モノクロであることの意味みたいなものがわかったような気がした。
仏文の元教授で表向き品位を保ちながら、内に秘めている人間的な欲望を表現するのに、長塚京三というキャストがドンピシャで、あれだけ曝け出してなお不快感を与えないところがすごいなと思った。
瀧内公美、河合優実、黒沢あすかの軽薄でない艶かしさも、学のある人物を翻弄するのに十分な説得力あり。
最後に出てくる中島歩は先生の親類設定に大きく頷けた。
全部をわかろうとしなくても面白かった。

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may 618

3.5原作もイイですよ🎶

2025年10月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

原作もイイですよ🎶

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おち たけ

3.0レビューが多くて驚く

2025年10月12日
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てけと2

3.5敵が来て

2025年9月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

知的

斬新

前半は主人公のシステマティックな中に楽しみを見出す日々の穏やかな生活が描かれていく。主人公の作るメシが白黒なのにとにかく美味そう。焼き魚にハムエッグにざる蕎麦に冷麺と、どれも長塚さんが実際に作り(あるいは作ってるように見せ)、そしてそれを実に美味そうに食う。また年下の友人や元教え子との交友などのささやかな日常の楽しみが描かれ、瀧内公美演じる美しい元教え子との食事や河合優実演じる女子大生との会話などにひそかに胸をときめかせる。それを観ていて、こういう生活もいいな、一種の理想かも、などと思わせてくれる。

だが後半、「敵」メールの受信と共に主人公のそんな日常は徐々に現実と地続きのような奇妙な夢(悪夢)に侵食されていく。実際、後半は夢から覚めたと思って、映画を観ていたらしばらくするとそれもまた夢だったという描写が何重にも続き、しまいには観てるこっちもどの部分が主人公の現実なのか、あるいは全部が主人公の夢・妄想・幻覚なのかわからなくなってくる。というか全部が夢・妄想・幻覚としか思えないカオスな展開となる。そのあたりのブラックな迷宮世界は筒井康隆的なのかもしれない(筒井の本を読んだことがないんではっきりとはわからないが)。また、観てて、こう言っちゃなんだけど、なんかちょっと身につまされるところもあったりなんかして、観終わってシュンとしちゃうというか深く考え込まされるというか。主人公は自分より20歳以上も年上なんだけれど、それでも。

それにしても、さすが長塚京三、素晴らしい演技でした。実は僕、昔から長塚さんが好きなんですよね。長塚さんは1995年にサントリーNEW OLDのCM(「恋は遠い日の花火ではない」ってやつ。監督は市川準)で一般にもブレイクし理想の上司とも言われたが、僕はそれよりずっと前の80年代から好きだった(我ながらシブい趣味の子供だ)。何のドラマで観たのかはすっかり忘れちゃったけど。女優陣も元教え子役の瀧内公美、バーでバイトする女子大生役の河合優実、亡き妻役の黒沢あすか、3人とも好演。特に瀧内公美は、あんな女性に親しく接されたらそりゃときめいちゃうだろ、というかときめかざるを得ないだろという説得力がありました。

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バラージ

4.0ジョーカー2とあわせて見たい

2025年9月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

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kj140

2.5突然?必然?

2025年9月22日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

敵は必ず、突然にやってくる。
その正体は突然に訪れる「死」であり、
必然的に訪れ続ける「老い」なのでは。

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上みちる

4.0本当の"敵"は 自分の心の中に潜んでいる

2025年9月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

本当の"敵"は
自分の心の中に潜んでいる

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ボブ

2.0簡単でサクッと観れるがこの監督の演出はいつも苦手だ。長塚京三は素晴らしい

2025年9月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

簡単でサクッと観れるがこの監督の演出はいつも苦手だ。長塚京三は素晴らしい

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柿男

3.5誰にでもいつかは訪れる「敵」。

2025年9月2日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

原作:筒井康隆ということで、なんとなく構えて見てました。
シュールな展開なんだろうな、と思いますよね。
ところが、前半は、ちょっといけてるシルバーな男の生き様を描いていて、
肩すかし。妻を亡くして一人ぐらいなんですが、知的な人で
料理も洗濯もきちんとこなし、シャンと生きている。
これはこれで、いい映画だな、と思っていたら、後半は雰囲気が一転。
いわゆる敵がやってきました。夢なのか、現実なのか、妄想なのか?
要するに、急にこうなってしまうということなのかな。
いろんな賞に輝いた作品のようですが、前半のムードのまま
ストーリーを追いかけて欲しかったな、個人的には。

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tochi06

4.0「老い」とは「敵」?「味方」?

2025年8月23日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

知的

長塚さんが演じる“渡辺儀助”の
日々の生活はとても現実的で
今の自分にとって
これから行く先のことのように思えました。

本作中盤以降の展開は
夢と現実と妄想とが入り混じって
その境目が分からなくなってくるのですが
これこそ「老い」の描写なのではと思いました。

どんなに理知的で規則正しく生活していても
どの人にも「老い」は必ずやってくる。
とすれば、「老い」とは「敵」ではなく
受け入れるもの=「味方」
と考えた方がいいのかもしれません。

筒井康隆さん原作の「敵」も読んで
吉田監督の脚本・演出の妙も
確かめてみたくなりました。

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saitall
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