リドリー・スコット監督、似た話が量産されるハリウッドに「いい加減にしてくれ。ほかに語るべき物語があるはずだ」
2026年8月24日 18:00
Photo by Axelle/Bauer-Griffin/FilmMagic/Getty Images巨匠リドリー・スコット監督が、自分を「映画作家ではなくインフルエンサーだ」と考えていることを、英タイムズ紙のインタビューで明かした。
「エイリアン」「ブレードランナー」「テルマ&ルイーズ」「グラディエーター」と、半世紀近くにわたって数々の傑作を世に送り出してきたスコット監督は、自身の作品を貫く一本の筋を問われ、こう答えている。
「毎回、危うい立場に身を置いている。それに、同じことは繰り返したくない。私はずっと時代の先を行ってきた。時代の先を行くというのは、つまりインフルエンサーだということだ。だから私は映画作家ではなく、インフルエンサーなんだ」
この発言の背景にあるのは、最新作「ラスト・サバイバー」だ。謎の感染症で崩壊した終末世界を描くこの作品を手がけた理由について、スコット監督はハリウッドで似たような物語ばかりが量産されている現状への苛立ちを口にしている。
「今の映画といえば、森で殺された少女の話か、誰よりも優秀なFBI捜査官の話か、スーパーヒーローの話ばかりだ。いい加減にしてくれ。ほかに語るべき物語があるはずだ」
そんなスコット監督にも、まだやり残したことはあるという。西部劇を撮ったことがないと明かしたうえで、ヒュー・ジャックマン主演で制作中の「宝島」に続き、ミュージカルとアフリカゾウを題材にした作品も手がけたいと意欲を語った。
スコット監督は11月、米映画芸術科学アカデミーからガバナーズ賞の名誉賞を贈られる。特定の一作ではなく映画人の生涯の業績をたたえる賞で、アカデミー賞の受賞歴がないスコット監督にとって、初めて手にする栄誉となる。
「ラスト・サバイバー」は8月28日から全国公開される。