【本日地上波初放送】大ヒット映画「ラストマイル」なぜ面白い?10の理由を紹介 作った人々&レビューまとめもお届け
2026年3月9日 12:00
(C)2024「ラストマイル」製作委員会満島ひかりと岡田将生が主演し、興行収入59.6億円の大ヒットを記録した「ラストマイル」が、本日3月9日のよる8時55分から、TBSで本編ノーカットで地上波初放送される。本記事では、何が観客の心を掴んだのかを分析し、ドラマを生み出したスタッフの紹介、ユーザーレビューと合わせて作品の魅力に迫ります。
テレビドラマ「アンナチュラル」「MIU404」の監督・塚原あゆ子と脚本家・野木亜紀子、そして新井順子プロデューサーが再タッグを組み、両シリーズと同じ世界線で起きた連続爆破事件の行方を描いたサスペンス映画。
流通業界最大のイベントである11月のブラックフライデー前夜、世界規模のショッピングサイトの関東センターから配送された段ボール箱が爆発する事件が発生し、やがて日本中を恐怖に陥れる連続爆破事件へと発展する。関東センター長に着任したばかりの舟渡エレナは、チームマネージャーの梨本孔とともに事態の収拾にあたるが……。
主人公・舟渡エレナを満島ひかり、梨本孔を岡田将生が演じ、事件に巻き込まれる関係者役で阿部サダヲとディーン・フジオカ、捜査を担当する刑事役で「アンナチュラル」の大倉孝二と「MIU404」の酒向芳が出演。さらに「アンナチュラル」から三澄ミコト役の石原さとみ、中堂系役の井浦新、久部六郎役の窪田正孝ら、「MIU404」から伊吹藍役の綾野剛、志摩一未役の星野源らが再結集する。主題歌も「アンナチュラル」「MIU404」に続き米津玄師が担当した。
(C)2024「ラストマイル」製作委員会本作は、法医学ミステリー「アンナチュラル」、機捜エンタテインメント「MIU404」、2作のドラマと同じ世界線で物語が展開する“シェアード・ユニバース”作品。そのため各作品から石原さとみ、綾野剛、星野源といったメインキャストが総出演。また、その脇を固めるバイプレイヤーまで超豪華キャストが集結しており、彼らの演技を見るだけでもお釣りが来る作品となっている。
「アンナチュラル」「MIU404」でも組んだ塚原あゆ子監督、脚本の野木亜紀子、荒井順子プロデューサーが三度トリオを組んでおり、公開前から高い期待が寄せられていたが、見事その期待に応え、本作を観ることを「1マイル」「2マイル」と数えるリピーターを生み出す大ヒットを記録。第48回日本アカデミー賞では、野木が最優秀脚本賞を受賞。また、映画製作者を表彰する「藤本賞」を3人で受賞している。
今や私たちの生活に不可欠となった「ネット通販」と「物流」の裏側とその限界を描き、過酷な労働環境や低賃金で働くドライバー、そして正社員と非正規雇用者の対比など、現代社会が抱える歪みを浮き彫りにした点が、多くの視聴者の身近な問題として共感を呼んだ。
(C)2024「ラストマイル」製作委員会巨大センターを仕切る合理主義的なセンター長を演じた満島ひかりと、彼女に振り回されるチームマネージャー役の岡田将生。二人の緊張感あふれる掛け合いが、サスペンスとしての純度を高めている。
なお、脚本の野木は、2人の好きなシーンとして、満島は「阿部サダヲが演じた羊急便の八木とのシーン」、岡田は「ソファーの上のシーン。そのシーンは二人とも良いですよね」と本作の大ヒット御礼舞台挨拶で明かしている。
(C)2024「ラストマイル」製作委員会ブラックフライデー前夜というタイムリミットがある中で、次々と起こる連続爆破事件。「誰が、何のために?」という謎解きの要素が最後まで途切れず、128分間観客を飽きさせない構成になっており、張り巡らされていた伏線を確認するためにリピートする観客も見受けられた。
(C)2024「ラストマイル」製作委員会「アンナチュラル」の「Lemon」、「MIU404」の「感電」に続き、米津玄師が主題歌「がらくた」を担当。映画のエンディングで流れるドラマの世界観とリンクした楽曲が、物語の余韻をさらに深くしている。
なお、米津は同曲について、「壊れていても構わないんじゃないかという、そういう意味合いを込めて作りました。映画に向けて大事な感覚を詰め込んだらこういう曲になったという感じがしています」とコメントしている。
単なる勧善懲悪ではなく、それぞれが「自分の仕事」を全うしようとした結果、システムの一部として摩耗していく構造を描いており、特定の個人を責められない切なさが、観客に深く刺さった。
(C)2024「ラストマイル」製作委員会映画公開から間もない2024年11月に亡くなり、本作が遺作となった名優・火野正平さんと、宇野祥平が演じた運送業者の親子など、最前線の「現場」で働く人々の描写が極めてリアルであり、作品に泥臭い人間ドラマとしての深みをもたらした。
一度動き出したら止められない物流システムと、それに対峙する個人の葛藤。「システムを止める」という決断の重みが、現代を生きる多くの人々に「自分ならどうするか」という強いメッセージを投げかけた。
物語の舞台となった巨大物流倉庫も、ある意味、本作の登場人物の1人とも言える存在感を発しており見どころの1つ。実在しない倉庫にリアリティを持たせるため、何もない広い倉庫の中に棚などを入れてセットを組み、約1か月かけて作成されたという。また、撮影のため1000個の段ボールが組まれた。
脚本の野木によると美術チームと監督が全部で8か所のいろいろな倉庫を寄せ集めて作ったとのことだ。
(C)2024「ラストマイル」製作委員会TBSスパークル所属。千葉大学文学部卒業後、木下恵介監督が起こした木下プロダクションに入社。TVドラマの助監督を10年務め、後継の会社でプロデューサーを2年務め、2005年にTVドラマ「夢で逢いましょう」で演出家デビュー。以降、企画プロデューサー・監督として活動する。TVドラマ「夜行観覧車」(13)、「アリスの棘」「Nのために」(ともに14)など話題作の演出を次々と手がけ、15年には優れたTVドラマのクリエイターに送られる第1回大山勝美賞を受賞。その後も、TVドラマ「重版出来!」(16)、「リバース」(17)、「アンナチュラル」(18)など、演出を手がけた作品が立て続けにヒットする。「アンナチュラル」ではギャラクシー賞テレビ部門優秀賞などを受賞。
近年の主な監督作品に「グランメゾン東京」(19)「MIU404」(20)「着飾る恋には理由があって」(21)「最愛」(21)映画「わたしの幸せな結婚」(23)「下剋上球児」(23)
2010年にシナリオ「さよならロビンソンクルーソー」で第22回フジテレビヤングシナリオ大賞を受賞し、同作がTVドラマ化される際に脚本を担当して脚本家デビュー。以降、月9ドラマ「ラッキーセブン」や「主に泣いてます」(ともに12)の脚本に携わる。
2013年に佐藤信介監督が有川浩の同名小説を映画化した「図書館戦争」で初めて映画脚本を手がけ、同年のTVドラマ「空飛ぶ広報室」も好評を博した。その後も映画「アイアムアヒーロー」、TVドラマ「重版出来!」、社会現象にもなった「逃げるは恥だが役に立つ」(すべて16)で脚本家としての人気を確立し、TVドラマ「アンナチュラル」「獣になれない私たち」(ともに18)や「MIU404」(20)などのオリジナル脚本作品で社会問題も巧みに織り交ぜつつユーモアを交えた会話劇の作風がヒット。
小学生の頃からドラマが好きで、初めてハマったのは「東京ラブストーリー」(91)。気に入った作品はシナリオ本も読んでいたというほどのドラマ好き。中学時代、文化祭で劇をやることになった際、自分で台本を書き、役割分担を決める作業に喜びを感じ、ドラマを作る仕事をしたいと専門学校に進学。その後、2001年にTBSスパークルに入社。2008年にTBSの昼ドラマ「ラブレター」でプロデューサーデビューを果たした。
最後にユーザーの皆さんのレビューをご紹介します。
(C)2024「ラストマイル」製作委員会
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