劇場公開日 2019年5月31日

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「何故が多い謎だらけの世界を少年と共鳴する」僕はイエス様が嫌い Don-chanさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 何故が多い謎だらけの世界を少年と共鳴する

2026年2月2日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 奥山大史監督が少年時代の自分の体験をもとにして、22歳の頃に大学の卒業制作として監督・脚本・撮影・編集した作品。スペインのサンセバスチャン国際映画祭史上最年少で最優秀新人監督賞を受賞した(Wikipediaによる)。

 プロテスタント、カトリック、他にも様々あるキリスト教は、イエス・キリストが天に召された(処刑されて亡くなった)後に聖書が作られて世界中に広まった。聖書といっても宗派によって内容が異なるのだが、人として生きていたイエス・キリストのことが書かれているという共通点がある。
 本作は、主人公の由良が知っている範囲で、サッカーが上手で青が好きな生きていた頃の和馬くんのことを時間をたっぷり使って描いている。

 ノスタルジックな要素として、解像度が低めの画面サイズ4:3ということもあるが、日本で初めて文化人(夏目漱石)の肖像が使われた日本銀行券(裏の両端に鶴がいる旧千円札)が登場したり、玩具のお札を使うアナログのボードゲーム(人生ゲーム)で遊ぶシーンがあった。
 ところで、日本のお金の単位は「 YEN 」であるが、何故 Y を付けるのだろう。何故、「や行」の Yi と Ye と「わ行」の Wu を表す日本語がないのだろう。
 せめて、まだ残っている Wi (ヰ・ゐ)と We (ヱ・ゑ)をできるだけ使いたい。

 本作は、現実の物体「家に設置する小さい寺院=手を合わせながら拝む場所である仏壇」と並行して、虚構の存在「時々見える小さい神様=目を閉じながら祈りを捧げる相手イエス・キリスト」が登場し、現実と虚構が入り混じるユニークさがあり、センスの良さを感じる作品であった。比較的低予算ながら印象的なカメラワークで、子どもたちの表情も自然で良かった。言葉による説明が不足ぎみで分かりにくく謎が多いが、そこがまた良いところである。

Don-chan
CBさんのコメント
2026年2月3日

これ、透明感あふれるいい映画ですよね〜。この監督の商業映画第一作「ぼくのお日さま」もまたよかったです。よければそちらもどうぞ!

CB
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