劇場公開日 2017年2月18日

  • 予告編を見る

雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのレビュー・感想・評価

全181件中、1~20件目を表示

4.0ギレンホール、見事に役を生き切った

2017年2月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

ヴァレ監督はいつも、崩壊しそうなほどに傷ついた人の心を剥き出しに描き出す。それは時にヒリヒリする描写を伴うこともあれば、まるで真逆の、言いようのない温かみとなって香りたつ瞬間もある。こと本作を観ながら思い知らされたのは、心は一つの構造物であり、一つ一つのネジや柱が支え合って何かを成立させているということだろう。妻が死んでも泣けなかった主人公は、自分の気持ちに素直なのか、それとも抗い続けているのか。それは彼自身にだってわからない命題だ。だからこそ心をバラバラに解体してどんな構造なのかを確かめ、壊れているところがないかを見極めてみる。最初は狂気じみているように思えたその行為が、やがて慟哭にさえ近い、とても切実かつ胸に迫る行為であったことに我々は後から気づかされるのだ。その心理状況が見事に成立しているのもギレンホールの存在あってのこと。彼にはどれほど賛辞を送っても足りない。この俳優は生涯に一度あるかないかの難役を、見事に生き切った。

コメントする (0件)
共感した! 16件)
牛津厚信

4.0肉体労働と子育てで“生”の実感を取り戻す

2017年2月18日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

幸せ

原題のDemolitionは端的に「破壊」。分解や解体の作業は複雑にこんがらがった感情をいったんバラす象徴だけれど、インテリの主人公が肉体を酷使することで生きている実感を取り戻す効果もある。共通点の多い「永い言い訳」でも、作家の主人公とトラック運転手の遺族仲間が対比的に描かれていた。それに、慣れない子育てに触れることで、再生のきっかけをつかむ点も似ている。

ジェイク・ギレンホールは「ドニー・ダーコ」や「ナイトクローラー」など、精神的に問題を抱えた陰のあるキャラクターが似合う。主人公の義父役のクリス・クーパーが成功した経営者としての尊大さを醸しながらも娘思いのキャラクターを渋く好演している。

ジャン=マルク・バレ監督は、「ダラス・バイヤーズクラブ」に比べると今回少し演出にキレが足りない印象。音楽使いのセンスは良かったけれど。

コメントする (0件)
共感した! 9件)
高森郁哉

4.5秀逸でリアル

2026年7月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

# **壊したかったのは、妻との思い出ではなかった。**

映画には、「壊す」ことでしか前へ進めない人がいる。

『雨の日は会えない、晴れの日は君を想う』の主人公デイビスは、その典型だ。

妻を交通事故で失った彼は、悲しまない。

涙も出ない。

周囲から見れば冷たい人間なのかもしれない。しかし彼自身もまた、「なぜ悲しくないのか」がわからない。

だから彼は、冷蔵庫を分解する。

家を壊す。

機械を解体する。

最初は破壊衝動の映画なのだと思った。

しかし見終えたあとに残ったのは、まったく違う感覚だった。

彼が壊したかったのは、物ではない。

「自分はこういう人間だ」という物語だったのではないか。

私たちは、肩書きや役割を自分自身だと思って生きている。

夫。

会社員。

親。

友人。

それらを積み重ねながら、「これが自分だ」と信じている。

しかし、その土台が突然失われたとき、人は初めて気づく。

本当の自分など、案外知らないのだと。

デイビスは悲しみを探していたのではない。

自分を探していた。

だから機械を分解する。

完成したものを壊したかったのではない。

中がどうなっているのかを知りたかったのだ。

それは機械だけではない。

人間も同じだった。

感情とは何なのか。

愛とは何なのか。

自分とは何なのか。

その構造を知りたかった。

だから最後には、自分自身を解体し始める。

映画の終盤、妻の不倫や妊娠、堕胎という事実が明らかになる。

普通なら怒りが生まれる場面だろう。

しかし、この映画は誰も裁かない。

そこには「赦し」があるのではない。

あるのは「受容」だ。

赦しには裁きがある。

一度相手を悪と定め、その上で許すという行為だからだ。

しかし受容には裁きがない。

「そうだったのか。」

ただ、その事実を引き受けるだけである。

デイビスは最後まで妻を理解できなかった。

むしろ、自分は何も知らなかったことを知る。

その事実を受け入れたとき、皮肉にも初めて妻を一人の人間として見ることができる。

そこではもう、不倫相手も敵ではない。

妻も加害者ではない。

誰もが、それぞれの孤独を抱えた一人の人間として存在している。

そして私は、この作品の邦題を思い出す。

「雨の日は会えない、晴れの日は君を想う」

作中では、サンバイザーに挟まれた妻のメモとして登場するこの言葉は、おそらく不倫相手への恋文なのだろう。

しかし映画は、その言葉の意味さえ解体してしまう。

最初は妻の言葉だったものが、最後にはデイビス自身の言葉へと変わっていく。

雨の日とは、心が閉ざされ、誰かを想う余裕さえ失っている時間。

晴れの日とは、すべてを壊し、自分の嘘や幻想を見つめたあと、ようやく他者を想えるようになった時間。

同じ言葉なのに、意味だけが静かに反転している。

原題は『Demolition』。

解体。

この映画が解体したのは家でも機械でもない。

「人は他者を理解している」という思い込みであり、「自分は自分を知っている」という幻想だった。

ラストでデイビスは走る。

何かを取り戻したからではない。

答えを見つけたからでもない。

ただ、自分の知らなさを受け入れた人間だけが持つ静かな足取りで、前へ進み始める。

その姿は、「再生」という言葉よりもずっと誠実だった。

コメントする 1件)
共感した! 0件)
R41

5.0壊してみつめて

2026年7月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

難しい

妻を失った主人公が再起するまでのお話でした。心理描写と考えさせる余地を与える表現が見事でした。鑑賞して、人との関わりって思うより距離が近いものなのだと感じました。単純なラブロマンス作品ではありませんでした。
この作品が、ちゃんと届くべき人の元へ届いたら、それは素敵なことだと思いました

コメントする (0件)
共感した! 0件)
あかんやつ

2.5久しぶりのナオミワッツ

2026年3月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ジェイクギレンホール扮する投資会社に勤めるデイヴィスミッチェルは、妻が運転していた車で事故って妻を亡くした。
無関心な男性がテーマかな。愛が無かった妻を亡くしても悲しくも何ともないそうな。ちょっと病的だし、あまり現実的じゃないね。ナオミワッツ扮するカレンモレノの家にまで押しかけるのは反則だな。付き合う女性も変だよね。久しぶりのナオミワッツだけど、腹に入らんわ。でも女友達は大切だ。しかしながら子供に銃を撃たせるのはムリだね。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
重

4.0興味がないと見えない 見えてもわかるわけでもない

2025年12月24日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

興味がないと見えない
見えてもわかるわけでもない

コメントする (0件)
共感した! 1件)
いのしし

4.0なんでもぶっ壊す破壊衝動を抑えられない男

2025年6月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

機械を解体するのは中を覗きたいからで、自分の気持ちを知りたいという心の表れだと思った。自分と似たような境遇のカレンの存在も大きく破茶滅茶な息子との関わりも良かった。男の子可愛いなと思ったらザベビーシッターの子だった。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ゆうき

2.5心と感情の解体と再構築

2025年5月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

アマプラのお気に入りに入っていたのでなんとなく鑑賞。
なんだろう、夜中にぼーっと観ていたい作品かもしれない。

元々主人公は他者に対して無関心だったのかな。じゃなきゃ、浮気はまだしも妊娠と中絶に気が付かないって…。

というか、昨日に引き続き配偶者が死んで幻覚見える作品を無意識にチョイスしていたのはなんでだろう。笑

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ゆーにゃん

4.5物語の行き着く先は…

2025年2月16日
iPhoneアプリから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 3件)
たいやき

5.0英題はdemolition

2025年1月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:その他

夜中に観るのがベスト。
静まり返った空間が似合う映画。
最後に全てを理解。
2度楽しめる作品。
「雨の日は会えない。晴れた日は君を想う。」
意味を理解すると、なんて素敵なんだろうつくづく思う。
人間の内面部分である感情を、形にして表現し、一度全て解体し破壊する。日本語タイトルは長いが、英語は簡潔的な”demolition”。ちょっと辛かった日や疲れた日にまた観たい。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
imnako

4.0お洒落映画だなあ

2024年10月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

なんとなく、何かが足りなくて
それが歯痒くて気になって気になって
ぜんぶぜんぶ試してみて見つめて気づいて
最後は穏やかにホッとしたように見えてよかった

コメントする (0件)
共感した! 0件)
namakemono

3.5感想メモ

2024年10月5日
iPhoneアプリから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
ヒラめ

2.5愛するパートナーを突然亡くし、心が壊れてしまった男の話

2024年9月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
Giovanni

3.5ギレンホールの表情がいい

2024年7月17日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

こともあって、奇天烈な脚本がバッチリハマっていた。
何かに取り憑かれたように破壊する
それが悲しい。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Ferma

4.0よく分からん

2024年7月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

ただのラリったやつ、アスペルガーか
最後はいろんな感情が出てきて涙が出たが、あのメモの意味がよく分からん
これがナオミワッツか、きれい

コメントする (0件)
共感した! 1件)
くっきー

3.5crazy on you

2024年6月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

音楽めちゃくちゃ良い。世界観もいい。
だけど物語の根底となる部分は掴めてないんだろうなぁで終わってしまった。
車は何だったんだっけ?
メモ帳が何を意味してたのか…。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
まかの

4.0本当の悲しみ

2024年6月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

ほんとうの悲しみとは、それがわかるまで時間が必要なのかもしれない。そんな時にもう一度観てみたい映画でした。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
まさ

3.0とにかく分解したい。

2024年6月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

事故で妻を亡くした男が、妻から頼まれてた冷蔵庫の修理をするつもりが破壊してしまったことから、色んなものを分解してみたくなる話。

なにかを直すときにはまず分解しないといけない。そしてどこが悪いのか分かったら組み立てる。
これがこの映画のテーマ。

冷蔵庫を破壊したことで身の周りの景色が気になるようになる。
時計の中身。トイレのドアの軋み。取り壊す家。
とにかくいろんなものを分解しまくる。
で自分のことも分解してみたくなる。
そこで自問自答が始まる。
妻が亡くなって悲しいのか?
妻のことを愛していたのか?

破壊と再生。生きてりゃ自分のことが分からなくなることがある。そんな時には一度分解してみよう。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
パンダマン

4.5難解な箇所もあるが、これは名作レベルでしょ!

2024年5月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

意味深な邦題とジェイク・ギレンホール主演のファミリーものということで鑑賞。
これは期待以上の名作だ。じっくりと泣ける。ドキュメンタリータッチな揺れる映像も皆のリアルな心情を忠実に表現している。
電車急停止や防弾チョッキ等々、日常的にはハチャメチャに感じてしまうシーンさえも、主人公の心情を想うと不思議と自然に受け入れられる。
観ている側としては、奥さん側の情報が想像レベルのため、ストーリーとしてはうまく整理できない箇所もあるが、アバウトな個々の考察でもじゅうぶん心掴まれるから不思議だ。
個人的には「クレイジー・オン・ユー」やデイヴィスのファッションも本作の見どころのひとつに思う。
ぜひもう一度鑑賞し、本作の全てを感じててみたい。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
いけい

4.0大切な人のいない世界で

2023年6月13日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 3件)
ひよこまめぞう