民衆の敵(1931)

ALLTIME BEST

劇場公開日:1931年11月28日

解説・あらすじ

禁酒法時代のアメリカを舞台に悪の道へ突き進んでいく若者たちの姿を描き、名優ジェームズ・キャグニーの出世作となったギャング映画。シカゴの街で育ち、少年時代から悪事を働いてきた不良少年トムとマット。成長した2人はトラックの運転手として働くが、貨物抜き取り事件でギャングの親分に匿われたことをきっかけに、本格的な悪の世界へと足を踏み入れる。やがて禁酒法が施行されると、彼らは酒の密造に手を染め、裏社会で着実に地位を築いていく。しかし、敵対組織との抗争が次第に激化していき……。共演に「地獄の天使」のジーン・ハーロウ。監督は、後に「スタア誕生」などを手がけるウィリアム・A・ウェルマン。

1931年製作/83分/アメリカ
原題または英題:The Public Enemy
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:1931年11月28日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

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映画レビュー

3.5 【”ビールと血。”アメリカの或る階層の人達を描いた映画。”今作はギャング礼賛映画ではない、社会全体で解決すべき問題だ。”と言うラストテロップが印象的な社会派作品である。】

2026年2月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

難しい

ー 今作は、一般的には”ジェームズ・キャグニーの圧倒的な格好良さと悪党ぶりにしびれるギャング映画”とされているようであるが、冒頭及びラストに流れるテロップを読むとそうではない事が分かるのである。-

■物語は、1909年シカゴの街で悪事を働く不良少年トム(長じてからはジェームズ・キャグニー)とマット(長じてからはエドワーズ・ウッズ)の姿を映し出す所から始まる。
 そして、1915年、1917年、1920年と時代が変貌していく中、二人は禁酒法の網の目を潜り、世界大戦の勃発をきっかけにビールの密造を開始するのである。
 暗黒街で地位を築いていく2人に対し、商売敵であるギャング一家が次第に憎悪を燃やし始めるのである。

◆感想

・物語は、短いカットが積み重ねて進んで行く。その中で不良少年のトムとマットは、トラック運転手になるも、容易に悪の道に走るのである。

・トムの兄がマイクが悪の道に走ったことを知り、家のパーティーでトムが調達したビールに手を付けずに、冷たい目でトムを見るシーンや、トムとマットが悪の道を突き進み、ラスト、トムが悲惨な目に遭う姿を見ても、今作がギャング礼賛映画ではない事が分かるのである。

<今作は、冒頭のテロップ”これはアメリカの或る階層の人達を描いた作品である。というところから物語が始まり、”今作はギャング礼賛映画ではない、社会全体で解決すべき問題だ。”と言うラストテロップが印象的な社会派作品である。>

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NOBU

4.0 ギャング映画の面白いところ

2025年11月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

ギャング映画といえば私の世代にとってはスコセッシやデ・パルマ、コッポラのイメージだ。
しかし、彼らの作品の要素は全て今作にある。つまり、暴力、セックス、禁酒、家族だ。
彼らの作品と今作の違うところは軽快さを感じさせる編集だ。
当時の映画としてはかなり多くの人間や車が往来している様が人物のアクションの中で撮影される。
それはこの映画が撮影されたときギャングがリアルタイムのことだったからだろう。

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悠

3.0 スピード感満載

2025年2月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

キャグニーは素晴らしいが、情婦のジーン・ハーロウとの絡みが薄いのがやや不満。

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sugar bread

4.0 ギャング映画の古典として、今なお輝きを放つ傑作だ。

2024年9月19日
PCから投稿

倫理的な価値観が今よりも遥かに高いハードルだった公開当時(1931年)に、低俗な題材とみなされたギャングを、リアルなタッチで描き切り、描くに値するテーマとして押し上げた名作だ。

裏切りへの復讐を果たし、理不尽な仕打ちには、手段を問わず戦う一方、家族を愛し、友を愛するアウトローという描き方を、いち早く取り入れたことは、後世の犯罪映画に極めて多大な影響を与えている。

本作の価値に大いに寄与した、ジェームズ・キャグニーの突出した存在感と熱演は、触れないわけにはいかない。ジーン・ハーロウも、後の成功を予感させるに足りる、とても良い印象を残している。

若いギャングの荒々しく生々しい生き様を、巧みな語り口で最後まで一気に見せてくれる。数多くの実録ドラマの作り方にも、大きな影響を残していると思う。ギャング映画の古典として、今なお輝きを放つ傑作だ。

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岡崎仁