サスペリア(1977)

ALLTIME BEST

劇場公開日:2019年6月29日

解説・あらすじ

イタリアの鬼才ダリオ・アルジェントが1977年に発表したゴシックホラーの金字塔。後に製作された「インフェルノ」(80)、「サスペリア・テルザ 最後の魔女」(2007)とあわせた「魔女3部作」の1作目とされる。バレリーナを目指すスージーはアメリカからドイツのバレエ学校に留学するが、到着早々、奇妙な出来事が次々と起こる。さらに、天井から大量のうじ虫が落ちてきたり、盲目のピアニストが盲導犬に噛み殺されたりと不可解な事件が続発。やがて、この学校に隠された恐ろしい秘密が明らかになり……。主演は「ファントム・オブ・パラダイス」のジェシカ・ハーパー。17年に製作40周年を記念し、本国イタリアで35ミリオリジナルネガからの4Kデジタルレストア版を制作。日本では19年6月に4Kレストア版を上映。

1977年製作/99分/R15+/イタリア
原題または英題:Suspiria
配給:是空、ハピネット
劇場公開日:2019年6月29日

その他の公開日:1977年6月25日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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映画レビュー

3.5 古典的サスペンス

2022年7月27日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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猿田猿太郎

4.0 シュールでムチャクチャだけど美しいのだからしょうがない。

2020年8月20日
PCから投稿

何千回と観ている大ファンやマニアの方々が大勢いるのに、数回しか観てない自分が言うのもなんだが、何度観てもムチャクチャな映画で、笑いつつも魅入られてしまう。筋書きを追おうとしても、理解できない穴に何度も落ちてつまずくし、殺戮が問答無用で迫ってくる乱暴さと襲われる側の無力さは、なんなら初期の「呪怨」に近い(『サスペリア』の方が遥かに先だが)。ただ、映像がとにかく強烈で、不穏で、耽美でもある。冒頭の空港について風雨の中タクシーが拾えない描写の時点で、もうただごとでないことが始まってます!というテンションが伝わってくる。結局、何を見さされているんだかわからないけど、とにかく圧巻。なんだか観客側まで映画にひき逃げされたような気さえする。その点ルカ・グァダニーノのリメイクはすごく考え抜かれた知性が感じられて、もっと俺をムチャクチャにしてくれよ!と物足りなく思ってしまうくらい、凄いオリジナルなのである。

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村山章

4.0 演出過剰の濃厚ホラー映画

2026年5月4日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

怖い

斬新

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その辺のおっさん

4.5 「色彩と空間の映画」

2026年2月16日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

4K UHDで『サスペリア』(1977)を鑑賞しました。

この映画は、ホラー映画として観るよりも「色彩と空間の映画」として観るべき作品だと思います。何度も繰り返し観てしまう理由も、物語ではなく映像そのものの完成度にあるのだと改めて感じました。

冒頭、暗いタクシー乗り場から赤い建物の内部へ入っていく場面で、この映画の世界がすべて提示されます。赤を中心に、青や黄色、黒を組み合わせた強烈な色彩設計は、現実の空間というよりも夢や悪夢の空間のようです。恐ろしい出来事が起きているにもかかわらず、画面は常に美しく、どこか人工的で、様式化された恐怖として提示されているように感じます。

この映画の魅力は、すべてのカットに隙がないところにあると思います。電話のシーンからカメラが上階へ移動し、教師たちの会話へ自然につながる場面や、俯瞰ショットで人物を建築の中に配置する構図など、古典的な映画技法が非常に丁寧に使われています。ヒッチコック的な空間の使い方を感じさせつつ、それが論理ではなく不安や圧迫感を生む方向に働いているのが印象的でした。

特に強く印象に残ったのは、建築が持つ威圧感です。盲目のピアニストが広場で襲われる場面では、人間が小さく、空間が巨大に感じられます。ヨーロッパ的な建築の無機質な存在感が、人間を包み込む迷宮のように機能しており、「空間に閉じ込められる感覚」が映画全体を支配しているように思えました。外国の環境の中で意思疎通が完全には成立しない状況と、その空間的な圧力が重なって、独特の不安が生まれているのだと思います。

そして、この映画の中心にあるのはジェシカ・ハーパーの顔だと感じました。過剰な恐怖表現ではなく、美しさと怯えが同時に存在する表情が何度もクローズアップされ、観客はその感受性を通してこの異様な空間を体験することになります。セクシャルな強調はほとんどありませんが、表情そのものが魅力として機能しているように思えます。ナイフを手にした終盤の表情は、この映画を象徴するカットだと感じました。

終盤、魔女を倒して建物から脱出する展開も重要です。この映画は観客を迷宮に閉じ込めたままにしません。建物が崩壊し、黄色い光と炎の中で解放されるラストによって、不安な体験がきちんと回収されます。もし脱出できないまま終わっていたら、後味の悪い映画になっていたと思いますが、この解放があることで何度でも観られる作品になっているのだと思います。

ホラーでありながら、建築・色彩・構図・音楽が完全に一致した「動く絵画」のような映画でした。ダリオ・アルジェント作品の中でも、この映画はやはり突出していると感じます。

何度観ても成立する、非常に完成度の高い映像体験でした。

鑑賞方法: 4K UHD Blu-ray

評価: 94点

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neonrg

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