セックス・ピストルズ 破壊の設計図

劇場公開日:2026年10月2日

解説・あらすじ

イギリスを代表するパンクロックバンド「セックス・ピストルズ」の真実を、初代ベーシストのグレン・マトロックの視点から振り返ったドキュメンタリー。1970 年代後半のロンドンに彗星のごとく現れ、停滞したロックシーンに風穴を開けたセックス・ピストルズ。破壊的なライブと荒削りな演奏、テレビでは放送禁止用語を連発し、逆立てた髪や切り裂かれたシャツといった独特の出で立ちは、世界中に広がったパンクファッションの原点となった。

1977 年のファーストアルバム「勝手にしやがれ! !」は世界的ヒットを記録し、後のパンクロックの原型を決定づけたが、翌年のアメリカツアー中にボーカルのジョニー・ロットンが脱退し、バンドは解散。ベースのシド・ビシャスは恋人ナンシー殺害容疑の渦中に薬物の過剰摂取により 21 歳の若さで急逝し、永遠のパンクアイコンとなった。しかし、実はこのバンドの物語には、“策士”マルコム・マクラレンと、後に世界的デザイナーとなるビビアン・ウエストウッドによる“台本”が存在していた。

本作では、オリジナルメンバーとしてアルバム収録の 12 曲のうち 10 曲を手がけたにも関わらず、“台本”からその存在を消されたグレン・マトロックが、衝撃のアナザーストーリーを自ら証言。当時のライブ映像や関係者へのインタビュー、マトロックの貴重なライブパフォーマンスなどを交えながら、ショービジネスにおける虚と実、表現と商業主義のせめぎ合いを描き出す。

2025年製作/96分/アメリカ
原題または英題:I Was a Teenage Sex Pistol
配給:スターキャットアルバトロス・フィルム
劇場公開日:2026年10月2日

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© 2025, I WAS A TEENAGE SEX PISTOL PRODUCTION, LLC ALL RIGHTS RESERVED

映画レビュー

4.0 グレン・マトロックこそがピストルズの心臓でありエンジンだった

2026年10月4日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

楽しい

驚く

映画.comによるグレン・マトロック氏へのインタビュー記事を担当した。本作鑑賞のガイドになるような話をうかがえたので、関心のある方はご一読いただければ。

1970年代後半から80年代初頭にかけてのパンクロックの流行は、私自身洋楽を聴き始めた時期と重なっていたこともあってよく覚えている。とはいえセックス・ピストルズのファンというほどでもなく、ご多分に漏れずメンバーもジョニー・ロットン(本名ジョン・ライドン)とシド・ヴィシャスしか知らなかった。だからこのドキュメンタリー映画を観て、シドの前任のベーシストだったグレンが代表曲2曲を含む大半の曲作りで中心的な役割を果たし、しかしマネージャーのマルコム・マクラレンやジョンとの不和によりアルバムリリース前に脱退していたことに驚き、悲しい思いもした。

もともとギターとドラムが組んでいたバンドに、マルコムの采配でベースのグレンが、次いでボーカルのジョンが加わり、セックス・ピストルズの形ができた。映画では「Anarchy in the U.K.」「Pretty Vacant」「God Save the Queen」の制作過程が語られていて、グレンの音楽的創造性がソングライティングを牽引していたことが伝わってくる。そんなグレンをマルコムが追い出し、楽器経験ゼロで破滅的なシドを引き入れたことで、バンドの終焉は避けられない運命だった。

ピストルズ解散後のグレンとシドが飲んだ勢いで即席バンドを組む話になり、一夜限りのライブを行ったのはちょっといいエピソード。そのギャラを全額シドに渡したら渡米費用になって不幸な結末を招いたと悔やむ言葉に、グレンの人柄が表れているようだ。

映画では再結成後の活動について言及がないが、YouTubeで日本でのイベント出演を含む最近の再結成ピストルズのライブが視聴できる。グレンも飄々とベースを弾いていて、人生を楽しんでるなと思う。

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高森郁哉

4.0 元ベーシストグレン・マドロック視点は興味深い作品

2026年10月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

セックス・ピストルズは名前を聞くが、あまり知らない。今回は元ベーシストグレン・マドロックの視点でセックス・ピストルズの音楽を描いており興味深い。セックス・ピストルズだけでなく、ライバルのパンク・ロックグループのメンバーや盟友のロック・グループのメンバーも証言しており興味深い作品だった。日本のロック・グループもそうだけど、セックス・ピストルズもロック・グループあるあるで波乱万丈。ファン必見のドキュメント作品。

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ナベさん

4.0 26-180

2026年10月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ピストルズ、初代ベーシストの自伝。

音楽だけでなくファッションや言動、パーフォーマンスも含めたムーブメント、パンク。

グレンの才能と存在が高い音楽性を支えていたんですね。
見応えありました😆

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佐阪航

4.0 裏の裏は表。まだまだ語れるピストルズドキュメンタリー

2026年10月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

セックス・ピストルズのベースでいまだに影響を与え続ける唯一のオリジナルアルバム「勝手にしやがれ」のほとんどの曲も作ったグレン・マトロックのドキュメンタリー映画。

何ものでもない頃から、ピストルズ脱退、現在の姿まで、本人インタビューを中心に当時の映像を挟み丁寧に描く。

マルコムとヴィヴィアン・ウエストウッドの店が、最初は、20年代の王族ファッションから生まれ、進化したテディボーイ(ロカビリーファッション)をやってて、方針転換でボンテージ服を扱い出して「SEX」となり、いわゆるパンクファッションとロカビリー勢が小競り合いをしてたのがおもしろかった。

グレン・マトロックが鼻歌を歌って、実際のライブシーンに変わるところは、キーがばっちり合ってるところから、絶対音階を感じられるし、部屋で弾くベースから、ピストルズのライブに変わるところは、音楽映画の良さである、音楽が作られるカタルシスを感じてグッとくるところ。

ジョニー・ロットン加入前のピストルズメンバーがフェイセズ好き(ボーカルはロッド・ステュアート)。その頃、イギリスのロックがプログレになって、自己満足だとグレンが物申す映像でリッチー・ブラックモアが映ってるのも笑った。

ラストは現在のグレンがプロンディのバックで「コールミー」のベースを弾く。ライブをしたい、楽器を弾きたいって純粋な気持ちで、音楽と向き合った姿が尊いとすら思えた。

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minavo