「超ネタバレで、長いです。ごめんなさい。」ハート・オブ・ビースト かぼさんの映画レビュー(感想・評価)
超ネタバレで、長いです。ごめんなさい。
F1以来久々のブラピ主演作で、
共に苛烈な戦場を生き残ってPTSDを患った退役軍人ジェームズとその相棒の軍用犬オーディン。
その病もあって人嫌いなジェームズは相棒オーディンと共にリタイア生活の中、アラスカの地でキャンプを張りアウトドアを楽しんでいる。
嵐を避けようとセスナで移動中にトラブって墜落、
ハート・オブ・ビーストと呼ばれる魔の領域で
1人と1匹がサバイブして無事に家に帰れるか?ってお話。
美しく厳しい大自然アラスカの奥地の様子が
淡々と描かれる。
自分達以外に人がいない事が心に傷を持つ
このバディにとって必要な場所なのだろう。
途中、元金鉱採掘者でマウンテンマンのワトキンズが
ふらっと現れるがジェームズはあまり歓迎してない。
ジェームズはライフルのレディポジションを
保ったまま、軽く悪態をつく。
やがて少し警戒を解いて話し出す。
この映画の中での数少ない会話の中で、
ジェームズとオーディンの体験した事が示される。
その会話でワトキンズはオーディンを的確に表現する。
「彼は世界が投げつけた最悪の苦難を生き延び、人間の残酷さを知りながらも生還し、人間への愛が心に深く根を下ろした」と。
またビールのお礼にとページの開いた印がつけてある本を置いていく。
嵐が来る事を警告して。
「誰のために生きるかではない、誰のために死ねるかだ。」
この言葉を残して動物の頭蓋骨をあしらった小舟で去っていく。
ワトキンズは本当に人間だったのか?
この後ジェームズとオーディンに降りかかる災難を
予兆する死神か何かの様だ。
ジェームズはPTSDの影響なのかストレス受けるとパニックと心痛を起こす。
そのためにアスピリンを自己投薬してる。
PTSDの強迫観念で狭心症などの症状を起こして
アスピリンで心の平衡状態を保っている。
依存度と投薬仕方でそれは分かる。
アスピリンの副作用は血が凝固しにくくなる事だ。
そこに彼の迂闊さを感じる。
彼はメインアームでライフル、サブでナイフを携帯している。彼は元グリーンベレーだったのだからこの装備は気になった。
サブアームでハンドガンを持ってない事に。
いくら人々を避ける様に奥地にキャンプをしていて
対人兵器のハンドガンは必要ないかも知れないが、
元軍人なら愛用の銃を手放すのだろうか?
重いビールはクーラーBOXで用意するのにだ。
孤独を選んだ人なら尚更所持しそうなものだが。
後の展開からもハンドガンがあったなら彼の生存確率は上がった筈だ。
彼の火の起こし方や傷の手当ての所作が手際良いから
尚の事気になってしまう。
結局、彼の発作によってセスナは墜落、装備の不足で事態は深刻化する。
相棒のオーディンは完全に巻き込まれている。
そこがどうしても引っかかる。
オーディンにはいつも選択肢がない。
ずっと人間に巻き込まれている。
オーディンの愛おしいあの物言わぬ眼差しはグッとくる。だからこそ墜落中に機外に放り出された瞬間に
カッとなった。
何でこんな目に遭わせるのかと。
人間に勝手に戦場に駆り出され、心に傷を負わされる。
幸運にも大好きな相棒ジェームズと戦場から帰還できたが、前脚の片方は義足。
それでも幸せなリタイア生活を送れる筈が、
これまた人間に望んでもないアラスカに連れて来られる。もちろんジェームズが選んだ事だから彼は文句も言わず帯同する。
きっとジェームズと一緒ならどこでも幸せなのだろう。
だったらジェームズはちゃんと生還しないと。
少なくとも最後まで足掻かないと。
遺書を残すのは良い、
でもオーロラの下で静かに召されるのは納得できない。
「誰のために死ねるかだ」
ジェームズは自分の死場所をそこに決めた。
ジェームズはオーディンを理解している。
最後に生き残るミッションを与えなければ、
自分の亡骸のそばを決して離れず、共に朽ち果てるだろう事を。
オーディンはまたも選択肢がない。
一緒に朽ち果てたいかもしれないのに。
美しいシーンではあるし静かに看取るオーディンは涙を誘うだろう。
でも私は泣けなかった。
彼は保護されてその後幸せに暮らせるかもしれない。
ジェームズの遺書は感動的かもしれない。
でもオーディンの為にも生き残って欲しかった。
オーディンに新たな心の傷が増えていない事を祈る。
「長いついでに余談」
こちとら泣き虫なもんで、動物絡みの泣かせる気満々の映画は、基本的に観るのを避ける傾向にあるので、この映画もパスしてこっそり配信で良いかと思ってたのですが、そう言う人を減らす為か、公式だか何かで「犬は大丈夫助かる」的な情報を耳にした。
だったらブラピが無事で済まないんだろって感じなので、よせば良いのにGoogleのAIさんに聞いてみた。そしたらブラピも助かるって言う。きっと義足をつけてるワンコがブラピの為に全力疾走して、ああ助かって良かったねーで泣かせるんだ。じゃあ悲しく無いし観に行くかと行ったわけだが、ブラピちゃんと死んじゃう。
AIさんにまんまと騙された訳で、AI嘘つきやがった(ハルシネーションって言うんだって)
そのショックのまま観終わった。
そんな状況なのもあるけど、この作品が好きかと言われたら、うーんちょっとって言うのが正直な感想。
もちろん観終わって直ぐにAIさんに30分ほど説教した。
「オーディンにはいつも選択肢がない。ずっと人間に巻き込まれている。」
同感です。
ジェームズの「遺言」は、生来ニンゲンに巻き込まれて選択肢のないオーディンなので、ニンゲンである自分が最後まで面倒をみるのだという決意を感じました。今際の際にあれだけ細かく書いたことに、ジェームズの深い愛も感じました。
生き延びて欲しかったですね。
こんばんは〜。共感ありがとうございます。
AIは、嘘つきますよね
今日は2回も嘘つかれました
でも、こちらの聞き方も悪いと反省しています
F1、映画館で観たいなあ
いえいえ!
ブラピは一人で完全に絵になってしまう、そうです、そうです‼️だから恋人とか不要なんです。必要なのはメンター的存在(ロバート・レッドフォード、ホプキンス、ディカブリオ)だと思います。
共感ありがとうございます。
死骸から離れない・・のは容易に想像出来るんですが、自分も朽ち果てる迄ってのは生物として間違ってるとも思いますね。
戦友とも言える二人ですが、ジェームズには負い目もあった気がします。足や歯を失わせ精神的にも傷つけた、おまけに今回の遭難、オーディンだけはの気持ちにも共感します。
直ぐに車に乗ってしまうのは畜生なんで仕方ないのか、人間でも居そうですよね。




