ハート・オブ・ビースト

劇場公開日:2026年9月25日

解説・あらすじ

ブラッド・ピットが主演を務め、アラスカ奥地に取り残された退役軍人と義足の元偵察犬の言葉を超えた絆を描いたサバイバルドラマ。

かつて陸軍特殊部隊で生死を共にした退役軍人ジェームズと元軍用偵察犬で義足のオーディンは、現在も相棒として深いつながりで結ばれていた。アラスカ上空を飛行中にアクシデントに見舞われた彼らは、「魔の領域(ハート・オブ・ビースト)」と呼ばれる奥地に不時着してしまう。マイホームへの生還を目指し、互いを支え合いながら過酷な大自然を乗り越えていく彼らだったが……。

「フューリー」でもブラッド・ピットと組んだデビッド・エアー監督がメガホンをとり、製作にはピットのほか「ラ・ラ・ランド」のデイミアン・チャゼル監督や「メイズ・ランナー」シリーズなどのプロデューサーであるマーティ・ボーウェンが名を連ねる。共演は「セッション」のJ・K・シモンズ、ドラマ「ここが世界の最北端」のアンナ・ラム。

2026年製作/101分/G/アメリカ
原題または英題:Heart of the Beast
配給:東和ピクチャーズ、東宝
劇場公開日:2026年9月25日

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映画レビュー

3.0 ピットと犬だけで十分です。

2026年9月28日
Androidアプリから投稿
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共感した! (7件)
しんざん

4.0 あの子のぬくもりを、思い出した

2026年9月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

シンプルだからこそ無駄がなく、真っ直ぐに心に届く作品だった。

クライマックスでは涙が止まらず、嗚咽を堪えるのが大変なくらい泣いてしまった。
普段あまり泣かない旦那まで泣いていた。

ストーリーは至ってシンプル。

ブラッド・ピット演じる退役軍人ジェームズと、元軍用犬の相棒オーディンが、アラスカの地から生きて帰るための道中を描いた物語。

正直、この手の物語で起こりそうなベタ中のベタな展開は、予想通り起こる。
なんなら、王道すぎるくらい起こる。

野生動物に襲われるベタ展開も、本物のオーディン(犬)がそこにいるからこそCG感が目立ってしまい、恐怖感をそこまで感じないという残念な部分もある。

でも、そんな細かいことはどうでもいい!
そんなことは全部吹っ飛ばしてしまうくらい、ジェームズとオーディンの絆が尊くて、美しかった。

これは、ただの「ペットと飼い主」という関係ではない。

お互いに戦争という過酷な状況を経験し、命をかけて戦い、傷ついたからこそ生まれた絆。

きっとお互いがお互いの生きる意味になっていただろうし、お互いがいたからこそ、PTSDの苦しみを抱えながらも生きてこられたのだと思う。

言葉は通じなくても、瞳で会話ができている。

オーディンとジェームズの、言葉のない会話があまりにも素晴らしくて、何度も胸を打たれた。

予告にもある通り、冒頭にはオーディンがPTSDの発作を起こすシーンがある。

動物だって、人間と同じように怖いものは怖い。
身体だけではなく、心だって傷つく。

それなのに、人間が起こした戦争に巻き込み、兵力として利用する。

その非道さを考えると、「人間って……」と思わずにはいられなかった。

どうか戦地から戻った軍用犬たちが、その後の人生で、戦場で感じた恐怖以上の愛情と安心を知ることができますように。
そして、たくさんの幸せを感じながら生きていけますように。

映画を観ながら、今年の3月に亡くなった愛犬のことを何度も思い出した。

あの無垢な瞳。
鳴き声。
すっとそばに寄り添って、私を舐めてくれた姿。

犬種も違うし、オーディンのように賢い犬ではなかったけれど、あの子も私たち家族に、言葉では表せないほどの無償の愛と信頼を注いでくれた。

私たちはたくさんの幸せをもらった。

でも、あの子はどうだったんだろう。

あの子も、私たちと過ごした時間を幸せな人生だったと感じてくれていただろうか。

そんなことを考えたら、
あの子のぬくもりが、無性に恋しくなった。

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AZU

4.0 深みを増したブラッド・ピットの境地を浴びる

2026年9月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

どんな名優も子供と動物には勝てないと言われるが、本作は主演の二者が見事な化学反応を見せる。いやむしろオーディンの助けを借りてブラピの演技が別次元に達していると言うべきか。思えば、同世代のトム・クルーズがどんな役でも自分に引き寄せて体現するのに比べ、ブラピはどんな役でも自分の間合いで飄々と入り込んでいくタイプ。ならば今回の大自然に身を晒す映画はうってつけに思えるが、本作は単なるサバイバル映画の範疇にとどまらない。戦場の地獄を味わったバディが回復の途上でさらなる試練に晒されるのと同時に、これは一人の男の生き様を一週間に集約させた作品。その意味では、ブラピの師ともいうべきロバート・レッドフォードが過酷な状況と相まみえた『オール・イズ・ロスト』をも彷彿とさせる。レッドフォードが亡くなって丸一年。ブラピがこれほど雑味を削ぎ落とし、魂をむき出しにした映画を世に放つことそのものが興味深く思えてならない。

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牛津厚信

4.0 人間と犬が同等なサバイバル・バディムービー

2026年9月27日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

かつて戦場で運命を共有し、共に心と体に傷を負った退役軍人と軍用犬が、おそらく、トラウマを払拭するためにアラスカの奥地(ロケ地は主にニュージーランド)でサバイバル生活に挑む。ブラッド・ピットの最新作は、今も戦場での悪夢に苛まれる元軍人が、唯一の相棒である犬を伴い、結局、戦争と同等に過酷だった原野をロードする物語。だから今回、ピットはいつも以上に言葉ではなく、今そこにある肉体と表情で物語を引っ張っていく。目尻に刻まれた深い皺も、演じるキャラクターと彼の実年齢を自然に表現していて、無理している感があまりないのがいい。スターというのはこうでなくちゃ。

対する愛犬のオーディンは、演技力でスターに対抗している。そのために合計4匹のシェパード犬が分担で演じていて、そこに何の違和感もない。ドッグトレイナーを担当しているのは、『ジョン・ウィック: パラベラム』('19年)に登場するシェパード犬を調教したこの分野の第一人者、エッシャー・マーフィ。こうして、本作は人間と動物が同等なバディムービーとして強い印象を残している。

物語が終わった後には、なぜ、オーディンにそれなりの演技力が必要だったかがクレジットによって明かされる。なるほどと思う。でも正直に言って、最終的にはこれ、ブラッド・ピットが製作、主演した、ブラッド・ピットのための映画という感じ。そういう意味で期待は裏切らないので、安心してオススメできる。

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清藤秀人