よき谷の物語

劇場公開日:2026年7月3日

解説・あらすじ

「シルビアのいる街で」などで知られるスペインの名匠ホセ・ルイス・ゲリンの10年ぶりとなる長編監督作で、バルセロナ郊外の集落・バルボナ地区を舞台に、変わりゆく時代と人々の生活を見つめたドキュメンタリー。

スペインのバルセロナ郊外に位置するバルボナ地区。「よき谷」と名付けられたこの地は川や線路に囲まれ、開発から取り残された陸の孤島であり、大都市の近くとは思えないほど豊かな自然に恵まれている。ここには20世紀半ばに移り住んできた人々と、最近になってやってきた新世代の移民たちが共に暮らしている。インド、ジャマイカ、ロシア、ウクライナなど世界中から集まってきた彼らは文化も生活スタイルも異なるが、子どもたちは一緒に川で遊び、誰もがよく食べて飲んで歌い、踊り、ひとときの安らぎを得る。そんな都会のオアシスのような地に鉄道増設の計画が持ち上がり、一部の人々は立ち退きを迫られてしまう。

ゲリン監督が3年の歳月をかけてバルボナ地区にカメラを向け、愛情を込めながら住民たちの生活を記録。ひとつの小さな地区を舞台に、そこに生き続ける市井の人々と、流れ続ける人類の営みを詩情ゆたかに映し出す。2025年・第73回サン・セバスティアン国際映画祭で審査員特別賞を受賞。

2025年製作/122分/G/スペイン・フランス合作
原題または英題:Historias del buen valle
配給:コピアポア・フィルム
劇場公開日:2026年7月3日

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Orfeo Iluso - Perspective Films - 3CAT - Los Ilusos Films - Los Films de Orfeo © 2025

映画レビュー

3.0 ドラマではなく「時間」を味わう。下町の日常を静かに見つめる極上の環境映像

2026年7月5日
iPhoneアプリから投稿

スペイン・バルセロナ郊外のバルボナ地区を舞台に、鉄道建設という変化に直面する街と、そこに暮らす多様な人々の日常を淡々と捉えたドキュメンタリー。
本作には、いわゆる映画的な「劇的なドラマ」や「感情の起伏」を揺さぶるようなストーリー展開は存在しません。描かれるのは、住民たちの何気ないお喋り、穏やかな風景、そして生活の音。映画にしっかりとしたプロットやメッセージ性を求める鑑賞スタイルの場合、少し退屈に感じてしまうかもしれません。
しかし、一歩引いて「この土地に流れる時間を共有する」という視点に切り替えると、途端に愛おしい作品へと姿を変えます。美しい光が差し込む街並みや、劇伴を排して生活音だけで紡がれる音響は、まるで自分もその街の片隅で風を浴びているかのような心地よさ。
映画という枠組みを超え、異国の日常の空気感にただ身を委ね、贅沢な「時間」を消費したい方に向けた、好みの分かれる異色の一本です。

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けっち

4.5 人が街を作る

2026年7月3日
iPhoneアプリから投稿

いろんな国籍や人種
そこに辿り着いた事情も様々
それぞれの悩みや想い
種を蒔き、花が咲き実り、入ってくる人、出て行く人、
実際によき谷に住んでいる人たちのドキュメンタリー風
『工事中』のようなスタイル
ゲリン監督の優しい視線

去年、山形国際ドキュメンタリー映画祭だけで特別上映され、都内で上映されるのを首を長くして待っていました
公開してくださってありがとうございます
今月監督が来日するようなので、その時にもう一度見ようと思います

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