「印版ヘルドッグス」ドゥランダル作戦 マスゾーさんの映画レビュー(感想・評価)
印版ヘルドッグス
インドとパキスタンの関係
インド亜大陸は近代史において
もともと英国領インド帝国であったが
かのマハトマ・ガンディーの運動も実り
世界大戦後の1947年に独立を果たす
しかし多種多様な民族
ヒンドゥー教徒とイスラム教徒の違いに
よって「分離独立」という形で
インドとパキスタンに東西分かれてしまう
ヒンドゥー教徒の多い
世俗国家インドは14億国家
イスラム共和国パキスタンは2220万人
国家の規模は段違いだが
領土問題や核開発問題を通じて対立
紛争を繰り返したが
幾度か関係改善に政府同士が
歩み寄りを見せようとするたび
イスラム系過激派による
テロがインドで発生し関係改善は
未だ難しい状態になっている
という背景をテーマに
史実で起こったテロ事件を再現しながら
インド側の立場で未然に防ぐために
パキスタンのギャングに入り込んで
テロリストの動きを探るべく奔走した
元死刑囚の活躍を描いた今作
どうだったか
2000~2010年代の個々のテロ事件を
扱った映画は結構あって記憶に新しい
のは「ホテル・ムンバイ(2018)」
でしたが今作はそれをテロ実行側から
取り上げており立場の違いが
大変興味深かった
インド映画ながら度重なるテロに
対応が遅れるインドを弱腰扱いする
パキスタン側のテロリスト達という
アングルは迫力があり
ボリウッド視点のイスラム共和国の
描写はハリウッドとはてんで違って
新鮮に映り面白かった
内容的には故・原田眞人監督が
晩期に撮った「ヘルドッグス」っぽく
パキスタン・カラチの凶悪地区
リアリに送り込まれた
新たな名前を与えられた工作員
ハムザが(たぶん)家族の仇であろう
街を仕切るレフマーン・バラーチの
組織に入り込み信頼を得ながら
テロに関わる情報をつかんで流す
一連の展開
街を仕切るのに表向きは政治家と
つるんで裏では武器製造と密輸
取引の中でハムザはインドでの
とんでもないテロ計画
(実際に起こったムンバイ同時多発テロ)
に結果的に加担してしまった自分に
気が付きだんだん自責の念を強め
自分がトップに立とうと
他のテロに絡んだ組織を
全部潰すという野心に燃えて
いきます
インド映画特有のダラダラした
銃撃戦などは相変わらずだが
遠慮ないゴア表現
テンポのいい映画なのであんまり
気になりませんでしたが
インド映画いかんせん長く
本国でも休憩時間が途中で入るのですが
あんまり日本はシネコンの関係上か
無かったんですが今作は用意されてました
(初めて見た)
あくまで史実をベースにした
創作ではあるけれど
こうした作品から自分の知らない
インドやパキスタンの悩み苦しみを
知る機会というのは映画ならではだと
改めて思います
っていうかさあ
続くのかよ!笑
