未来

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劇場公開日:2026年5月8日

解説・あらすじ

ベストセラー作家・湊かなえの集大成と評された同名小説を、「ラーゲリより愛を込めて」「護られなかった者たちへ」の瀬々敬久監督が映画化したミステリードラマ。

複雑な家庭環境で育ちながらも、祖母の期待に応えて教師になる夢をかなえた篠宮真唯子。ある日、彼女の教え子である佐伯章子のもとに、「20年後のわたし」と名乗る人物から手紙が届く。半信半疑のまま返事を書くことで、父を亡くした悲しみや心を閉ざした母との孤独な日々に耐える章子だったが、母の恋人からの暴力や、いじめ、そして信じがたい事実が彼女を追い詰めていく。深い絶望のなか、章子は唯一の友人である亜里沙と「親を殺す」という禁断の計画を企てる。そんな章子を救おうとする真唯子は、社会の理不尽さに押しつぶされそうになりながらも手を差し伸べるが……。

複雑な過去を抱えながらも子どもたちに寄り添おうとする教師・真唯子を黒島結菜、過酷な現実のなかで懸命に生きる少女・章子を山﨑七海、章子の両親・良太と文乃を松坂桃李と北川景子、真唯子の恋人・原田勇輝を坂東龍汰、真唯子や章子の人生に大きな影響を与える樋口良太と森本真珠を細田佳央太と近藤華がそれぞれ演じた。

2026年製作/130分/PG12/日本
配給:東京テアトル
劇場公開日:2026年5月8日

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(C)2026 映画「未来」製作委員会 (C)湊かなえ/双葉社

映画レビュー

4.0 ミステリと思うなかれ

2026年5月14日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

原作は湊かなえがデビュー10周年に発表した集大成的小説であり、作家のファンはもちろん、主要な映像化作品を知る観客でも、過去作の特徴的な物語要素がセルフオマージュ的に反復されていることに気づくはず。たとえば「告白」での生徒から教師に向けられる残酷な悪意、「望郷」での地方の子供が抱くテーマパークへの憧れ、「ポイズンドーター・ホーリーマザー」での毒親と殺意などなど。

“ミステリードラマ”と一応謳われているが、謎解き要素に期待しすぎると拍子抜けするかも。なにしろ表向きのミステリー要素といえば、父親と死別した10歳の章子(山﨑七海)に届く20年後の自分からの手紙。しかも、未来からの手紙である証拠として添えられたのが、現在10周年を迎えたアトラクションの「30周年」を記念する栞(しおり)、それだけなのだ。そんな子供だましで未来からの証拠だなんて、と大人の観客なら疑って当然。湊かなえがファンタジー設定を用いない作家だと知っていればなおさら、章子を気遣う身近な人物が書いたと察しがつく(仮にこれが辻村深月などファンタジックな仕掛けも用いる作家の物語なら、本当に未来の自分から届いた手紙の可能性も考慮すべきだが)。

物語の重心はむしろ、世代を超えて繰り返される虐待や搾取に置かれる。子供を虐待する大人。女性を性的に搾取する男。学校でのいじめ。悪いことだと誰もが知っているのに、何十年経ってもなくならないのはなぜなのか。それこそが本作の、そして現代社会の深刻な“謎”なのかもしれない。

章子役の山﨑七海は2023年の「渇水」から注目していて、映画「海辺へ行く道」やドラマ「宙わたる教室」では出番が少なく物足りなかったが、成長して演技の幅を広げてきたことを本作で確認できたのは嬉しい。ただ、現在17歳、役者としてまだ発展途上ではある。たとえば、重要なメッセージが込められたあの“叫ぶ”シーン。重大なことを実行したあとで、怒りや悲しみ、後悔や自責の念を抱きつつ、絶望の際で踏みとどまって助けを求める懸命な訴えであるはずなのに、表情に必死さや深刻さが足りず、悲痛であるはずの叫びがどこか軽く見えてしまう(このシーンでは親友の亜里沙役・野澤しおりの叫びのほうが真に迫っていた)。悲しみや怒りなどの強い感情の表現の未熟さは、実年齢ゆえの人生経験の不足を思えば仕方ないところもある。この先もっと映画や演劇から強い感情描写を学び、さらに小説などを読み実体験のない深い悲しみや強い怒りといった心理状態を想像することを着実に積み重ねて、演者としての表現力を高めていくことを期待する。

瀬々敬久監督の近作では、「楽園」(2019)や「護られなかった者たちへ」(2021)が重いメッセージ性も含めお気に入りだった。これらの傑作に比べると、本作は陰惨なエピソードが多い割に、未来へのかすかな希望でそうした暗さが緩和され、重いテーマにしては軽い仕上がりになった印象だ。

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共感した! 8件)
高森郁哉

3.0 殺しなさい

2026年5月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

難しい

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まきさん

3.5 クライミライ

2026年5月19日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

難しい

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共感した! 1件)
野川新栄

3.0 壁の向こうにある「未来」

2026年5月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

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共感した! 3件)
manabu