トイ・ストーリー5 : インタビュー
唐沢寿明×広瀬アリス“時が流れても変わらない”「トイ・ストーリー」の魅力とは?

第1作の日本公開から30年。いまもなお、世代を超えて愛されている「トイ・ストーリー」シリーズの最新作「トイ・ストーリー5」が7月3日から日本公開された。
今回のテーマは、ずばり“デジタル”の脅威。想像力が豊かで、おもちゃが大好きな少女ボニーの日常が、最新の電子タブレットの登場によって一変。「このままだと、おもちゃの居場所がなくなっちゃう」。カウガール人形のジェシーが送ったSOSを聞きつけ、ウッディがボニーや仲間たちのもとに帰ってくる。
劇場公開に先立ち、日本版声優を務める俳優の唐沢寿明と広瀬アリスが取材に応じた。唐沢が演じるのはもちろん、おもちゃたちのリーダーであり、誰よりも持ち主を愛するカウボーイ人形のウッディ。そして、広瀬はおもちゃたちを存亡の危機に立たせるタブレットのリリーパッド役を担当している。(取材・文/内田涼、撮影/間庭裕基)
●ウッディはカッコ悪い部分があっても全然大丈夫

前作「トイ・ストーリー4」で唐沢演じるウッディは、長年の相棒であるバズ(声:所ジョージ)やおもちゃの仲間たち、そして持ち主のボニーに別れを告げて、捨てられたおもちゃを助ける“第2の人生”に旅立った。
唐沢「ウッディが旅立って、前作で物語も終わったのかなって思っていましたけど、こうして戻ってくることができた。僕自身は第1作の声優を担当した当時、『今回だけかな』とも思っていたし、俳優をやっていて、ここまで多くの人の記憶に残る作品をやらせてもらうことってなかなかないですからね。いまでも『トイ・ストーリー』見てましたってよく言ってもらいますよ」

©2026 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
すでに公開されている予告編では、ポンチョを身にまとったニュールックで颯爽と登場したウッディ。その頭髪が薄くなっていたことも話題を集めた。
唐沢「カウボーイハットをしょっちゅう着脱するから、(塗料が落ちて)薄くなったんだとトム・ハンクスさんがインタビューで言っていました(笑)。お腹もメタボになったって言われますけど、経年劣化で、綿が落ちてきたんだと。でも、それをネタにして、ウッディのことをおじいちゃん扱いするのが、面白いですよ。ウッディはカッコ悪い部分があっても全然大丈夫なキャラクターですし。バズはね、やっぱり常にカッコ良くないといけないんですよ」

●リリーパッドにはリリーパッドなりの正義がある

広瀬が演じるリリーパッドは、内気な少女ボニーのもとにやってくる最先端のタブレットのキャラクターで、多様な声色と複雑な感情を併せ持つ難役。ボニーの幸せを願うからこそ周りに置いていかれないよう“おもちゃ離れ”して成長すべきだと考え、ジェシーたちと対立する最大の敵(ライバル)になるという二面性のある役柄だ。
広瀬「リリーパッドにはリリーパッドなりの正義があって、あくまで『ボニーのため』なんです。でも、それがおもちゃたちと対立するきっかけになってしまう。お互いのかけ合いも、いままでにはなかった雰囲気なので、ぜひ楽しんでほしいです。リリーパッドは何でもできちゃうんです。スペイン語も話せるし(笑)」

©2026 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
おもちゃが大好きなはずのボニーが、リリーパッドを手に入れてから、ゲームや友人とのチャットに夢中になってしまい、一瞬でもタブレットを手放すと不安にかられる姿も現代的だ。
広瀬「ボニーの気持ちはよく分かります。本当にいまの時代を物語っているなって。たくさんの人たちが当たり前のように使っていて、大人も子どもも、私生活には欠かせないもの。そんな様子も、現代をそのまま映し出しているし、それをおもちゃ目線で描くのがとても新鮮。私はタブレット役でしたけど、改めて自分を客観視できました」

●最新作にも“時が流れても変わらない”魅力が満載

テクノロジーの進化については、唐沢も「もしかすると、将来、声の仕事もAIに取って替わられたりするのかな? ちょっと恐ろしいけど。子どもたちにも、もっと想像力を大切にしてほしいと思いますね」と不安をこぼす。一方、30年以上ファンに愛される「トイ・ストーリー」シリーズには“時が流れても変わらない”魅力が詰め込まれている。
唐沢「第1作を見ていた子どもたちが、いまは親になって、自分の子どもに見せているでしょ。きっと、この先もその子どもたちが大人になって……。そんな風に受け継いでもらえる作品だと思います。今回は特にテーマも現代的だし、お子さんはもちろん、親世代にもメッセージがある。世代を超えて感動してもらえる作品っていうのも、なかなかないと思います」

広瀬「我が家は夜、寝る時間が厳しく決まっていたんですけど、テレビで『トイ・ストーリー』が放送されていると、そのルールも緩くなって(笑)。唐沢さんがおっしゃるように、たぶん両親も大好きだから、それを伝えたかったんだと思います。そんな愛される作品に参加できて、素直にめちゃくちゃ嬉しいですし、夢のようです」

スマホやタブレットが当たり前となった時代に、おもちゃたちが担う“本当の役割”とは? 「トイ・ストーリー」シリーズが描いてきた、おもちゃと人間の絆がたどり着いた究極の答えが明かされる。
